原発神話主義者と同じメンタリティの室井佑月氏と朝日新聞

オピニオン・提言系




さて、後半。(前半はこちら

室井佑月氏は政府が流した「ミサイル注意CM」に対してこんな揶揄をしている。

室井佑月「信じたい」〈週刊朝日〉 7/6(木) 11:30配信 AERA dot.

(前略)先日はじまった「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCM。作家の室井佑月氏は、なぜ今それが流されるのか、理由を問う。

(略)全国の民放各局で、「弾道ミサイル落下時の行動」という政府のCMがはじまった。なぜ、今、このCMを流す必要があるのだろうか?

内容はミサイルが飛んで来たら「屋内に避難」「物陰に隠れる」というトンデモだ。そんなに緊急にミサイルの心配をしなくてはならないのなら、まず全国にある原発をどうにかしなくていいのか?

が、そういうことじゃない、きっと。このCMには4億円もの金をかけている。(後略) ※週刊朝日  2017年7月14日号

室井氏個人に留まらず、同じ思考の人物が、なぜか掃いて捨てるほど現れている。やはりネット時代特有の拡散力というか、それにより醸し出される空気も影響しているだろう。そういうわけで、あくまで代表という形で室井氏に言わせていただきたい。



とっさに「屋内に避難」「物陰に隠れる」は本当に“トンデモ”か?

北朝鮮は日本を攻撃するぞと公式に脅迫しているし、実際に弾道ミサイルを撃ったなら日本へは約10分で到達する。だから、仮に対象地域でアラートが鳴り響いたら、とっさに「屋内に避難」「物陰に隠れる」というのは、至極妥当な緊急避難方法である。

実は、キューバ危機で核戦争が現実味を帯びた際のアメリカでも、同様の呼びかけを国民にしていたくらい。子供たちにもそうしましょうと、学校で教えたのである。

やはり、アメリカ人とわれわれとでは危機管理に対する姿勢というか、意識が根本から違うらしい。彼らは最悪の事態をちゃんと想定して現実的な対策を考え、かつそれに対してみんなが真剣であり、嘲笑う者などいない(と思う)。だが、日本人には「危機を煽るな」などと反対して対策を妨害したり、「不吉なことを考えると本当に招きよせてしまう」などという呪術思考をして変な空気を作ったりする者が、一定以上必ず現れる。

北朝鮮の弾道ミサイルが日本に着弾する可能性は、昨今の極東情勢からすると、十分に現実味がある。最悪の事態を想定し、何らかの対策を事前に講じることは、何もおかしくはない。こういう緊急避難的な対策も、当然、人々に告知されるべきである。

平行して、国政は国政で、外交的解決や防衛システムの整備などのハイレベルで対策すればいい。私たち普通の市民は「アラートが鳴り響いたらとっさに身を隠しましょう」で十分なのだ。いったい、何を揶揄する必要があるというのか。

ついに人命に関わることまで嘲笑し始めた自称左派・リベラル派

私に言わせれば、目の前にある「現実」を直視できない、又自覚できていない点で、もうアウト。こういう人間は実際に危機に直面した際も、しばしば「まじない」に頼って現実逃避する。このケースだと、「ミサイルが飛んできたら憲法九条の神力にすがればいい」ということか。本人はそれでいいが、その他大勢を巻き込むべきではない。

この画像はどんどん使ってくれていいぞ

笑えるのは、室井氏は唐突に原発の例を出しているが、彼女とこの奇妙な文章を載せた週刊朝日のメンタリティが、福一原発事故前に「日本で原発の重大事故なんかあるわけがないだろ」などとタカをくくっていた者たちと、まったく同じという点だ。

私たちは原発に関して最悪の事態を想定しなかった。それを想定した人の警告を無視し、時には嘲笑した。だから、最悪の事態になってしまった、とも言える。

北朝鮮有事でも同様であり、とりあえず最悪を想定してそれに備え、起こらなければ起こらないで「良かったじゃないか」と言いあえるくらいの成熟した意識を持ちたい。

だいたい、人命に関することを軽々しく嘲笑しないほうがいいのではないか。

真剣な話、死因は警察の事後調査でたいてい判明する。仮にミサイル攻撃を受けた後に、「とっさに物陰に隠れていればこの人は助かっていたかもしれない」というケースが多々でてきたら、室井氏と朝日はどう申し開きをするのか。

仮にそんな行為はトンデモだという、おたくらの情報を真に受けてしまって、それで死ななくていい人が死んだとしたら、どう責任を取るつもりなのだろうか。

まさか、その事後の態度まで、東電の幹部と同じじゃないだろうな?

室井氏や朝日は完全に間違い。政府の言うことが正しい。

まあ、こんなタレントを斬っても仕方がないのだが、ただ朝日新聞系列が雑誌とネットを通して、何十万あるいは何百万という市民に対して、こういう悪ふざけレベルの誤った情報を発信しているので、どうしても看過できなかった次第である。

これで“作家”というのだから、世も末だ。「この国の倫理観」を心配する前に、まず自分の倫理観を心配すべき。担当編集と朝日新聞も一緒に。というか、人命に関わることで誤った情報を発信した場合は、訂正しなければならないと思うのだが・・。

私からは「政府の言う通りにしてください」と、みなさんに強調したい。

(国民保護に係る警報のサイレン音)

この不気味な警報が聞こえたら、すぐに近くにある堅固な建物に入るなどの避難をしてください。すでに中にいる人は一番奥へ進みましょう。学校の先生は子供たちによく言い聞かせてください。お子さん連れの方がいたら、避難に協力してあげましょう。

(Jアラートが実際に緊急警報を発することができるかどうかはまた別の問題だが、上の対策を揶揄する者は決して私たち市民の味方ではないことを知る必要がある)

というわけで、前半と後半に分けて見てきたが、実は補足記事があります。

石破茂の政治生命は終わった
7月17日に産経新聞の一面を見た人は、驚いたのではないだろうか。 前川元事務次官が、先の国会証言だけでなく、ことあるごとに自信満々で自説の正当性の根拠としてきた例の「獣医学部新設4条件」(以下)の真相が暴露されている。 現在の提案主体による...

ほい、最新記事(補足記事ではない)

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