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「第二アチソンライン」で韓国消滅か!?

往々にして、ヘタに考えすぎるよりも、最初の直感が正しいことがある。

私はずっと「第二次朝鮮戦争は“予定”されている」と主張してきた。

米大統領よりも「上」の権力によって。

ただし、正確な時期は分からない、とも言ってきた。

そう言いつつも、今まであてずっぽうで時期を推測してしまい、外している(笑)。

私は何度も開戦方法が「二段構え」になっている可能性を指摘してきた。

しかも、トランプが大統領に就任する前からである。

一つは「積極的挑発法」

もう一つは「アチソンライン法」

私はこの二つの手法を想定した上で、トランプ新大統領は後者を選択するのではないかと書いた。ところが、米朝対立を激化させたので、「やはり積極的挑発法で行くのかな?」と考え直した。しかし、トランプはある時期を境にして対北姿勢を急旋回させた。

そして今現在でも、金正恩とは“仲良く”して、文在寅には“辛く当たって”いる。

これが真に意味するものは何だろうか?

将来の在韓米軍撤退の流れを意味することは確かだろう。

まさに北朝鮮の願いどおりに。

ゆえに、よかった、よかった、これで戦争にはならない・・となるのだろうか。

否、私はずっと戦争が起きると言っている。

そう、真に意味するのは、単に開戦方法を変えた、ということなのである。



今の流れは「第二アチソンライン」が作り出されようとしている動きか!?

私はトランプがまだ大統領に就任する前から次のように書いてきた。

(*赤字強調は今の筆者による)

「韓国に仕掛けられる「第二アチソンライン」の罠 2016/12/19

(前略)つまり、「挑発」や「偶発的衝突」などの発火方式を捨てて、北朝鮮のほうから動きたくなるよう仕向ける、ということです。

具体的には、「在韓米軍撤退」→「第二アチソン・ライン宣言」→「北朝鮮の侵攻を誘う」という順序ですね。これで朝鮮戦争(6・25戦争)の再来になります。(略)

まず、アメリカは、1950年の時のように、いったん親北韓国を見捨てます。トランプ新大統領は、選挙期間中での主張どおり、在韓米軍を撤退させます。

たとえば、韓国がとうてい飲めないような在韓米軍の分担経費増を要求すれば、韓国としても拒絶せざるをえませんし、そうすればアメリカとしても堂々、「自国の防衛は自分でやるべきだ」と、韓国を突き放すことができます。

「トランプは史上最強の「反中国・北朝鮮」大統領となる!(北朝鮮編)2017/1/5

(前略)あとはどうやって戦争を引き起こすか、という問題だけだ。

その方法として、二種類ある。一つは「積極的挑発法」。もう一つは、手を引いたと見せかけておびき出す「アチソンライン法」

これまで、オバマ・ヒラリーがやってきたのは前者。朴クネ政権と組んで、沿岸上陸を想定した大規模な米韓合同軍事演習を繰り返してきた。しかも、金正恩を対象にした「斬首作戦」などと公言してきた。こうやって米韓で繰り返し北朝鮮を挑発して、暴発か、もしくは何らかの偶発的衝突を引き起こし、無理やり開戦にもっていこうとしていた。

当然、金正恩の激怒ぶりも凄かった。よく戦争に発展しなかったなと、ヘンに感心したくなるくらいである。(略)

しかし、この方法は、どうもうまくいかなかったようだ。しかも、北朝鮮が全力で対南工作を行い、朴クネ政権を退陣へと追い込んだ。次は、おそらく親北反日政権の誕生だろうと観測されている。当然、北朝鮮に対して宥和政策をとる

仮にアメリカが圧力をかけても、新たな韓国政権が消極的で、変化がない場合、「彼ら」は「次策」を用いるだろう、と私は述べた。

それが第二のアチソンラインを設定することだ。(略)

トランプの本音は、もともと対北戦争忌避だったと思う。そういう意味での「在韓米軍撤退」の訴えだったはず。しかし、彼の考えは変わった。彼は今や対北開戦派だ。

しかし、本音では戦争を決意しながら、表面的には以前と同じ言動を続けるかもしれない。なぜなら、ちょうどそれが「次策」にマッチするからだ。だから、極東の争いに巻き込まれたくないと言って、いったんは在韓米軍を撤退させるかもしれない。

さらにウソをついて、アメリカが金輪際、朝鮮半島に介入しないというふうに、金正恩を信じさせるかもしれない。しかし、それこそ北朝鮮をおびき出す罠だ。

「第二のアチソンラインによる韓国処分が日米で確定か? 2017/1/7

(前略)仮に「積極的挑発法」なら、当初から米韓軍が一体でなければならない。である以上、日本は韓国にも協力的であることを余儀なくされる。だから、それまでのアメリカは、日韓は関係を改善せよ、GSOMIAを締結せよ、と両国に物凄い圧力をかけていた。

ところが、「アチソンライン法」だと、アメリカはいったん韓国を切り捨てる。

すると、今度は逆に日本が韓国に協力的だと困ることになる。日本も米に追随してくれないと、韓国を西側から孤立させる「アチソンライン法」はうまくいかない。

どうだろうか?

在韓米軍が撤退する、これで戦争にならない、よかった、よかった・・と思い込んでいる人は、上の私の仮説を読んで、いささか、ぞっとされたのではないだろうか?

なぜなら、ピタリと言えるほど、私が予想した通りの動きになってきたからだ。

今の米朝和解と、反対の米韓離間の動きの根底にあるのは、「朝鮮半島の平和」を目指す動きではなく、本当は「開戦方法の変化」であるということだ。

金正恩が「アメリカはもう韓国を見捨てた、米軍は介入して来ない」と確信する日

朴クネ政権時代、アメリカの圧力で、安倍政権は慰安婦問題で譲歩を強いられ、理不尽な合意を強いられた。にも関わらず、次の文政権はその合意を翻した。

むちゃくちゃである。私は米韓の両方に腹を立てている。

しかし、この問題の本質は、本当は歴史ではなく、安全保障にあるということ。

同じ頃、米韓は「斬首作戦」などと称して合同軍事演習を行い、また米軍機も本当は北朝鮮に国境侵犯して、繰り返し北朝鮮を挑発していた。

当時、どれほど「米奥の院」が戦争をしたがっていたかがよく分かる。

金正恩および北朝鮮は、それに対して、核実験や弾道ミサイル実験を繰り返し、日米韓を公式声明で悪罵しまくり、一時は中国との関係悪化も厭わなかった。

しかし、これは今にして思えば「計算づくの狂気」であった。北朝鮮は理性を喪失しているフリして、決して一線は越えなかった。常にギリギリを見据えていた。

つまり、金正恩は絶対に自分から先制攻撃だけはしなかったのである。

そして、上で書いたように、対南工作に総力を上げ、朴クネを辞任へと追い込み、北朝鮮のエージェント(又準エージェント)を新大統領に就けることに成功した。

また、日米が主導した「輸出収入9割断ち」という過酷な経済制裁と「核を放棄しない限り軍事行動もやむなし」という「対北版ハルノート」に対しても、暴発しなかった。

むしろ、核放棄を飲むフリをして、米朝首脳会談へと漕ぎつけた

絶対に自分からは暴発を自制する・・・ここが旧日本帝国との大きな違いである。

戦前の日本人はサムライだったため、屈辱に耐えて生きながらえるよりも、著しく不利と知りながら刀を抜いてアメリカと戦う道を選んだ。

しかし、金正恩=朝鮮人は、自分が死ぬと分かっている戦いだけは絶対にしない

どうやら、米奥の院もトランプも、朝鮮人は日本人とは根本から違うと悟ったのだろう。

どれだけ挑発しても経済制裁しても、北朝鮮を開戦へと追い込むことは不可能だ。だから「対日成功体験」は捨てて、1950年時の「対北成功体験」へと戻るほかない。

彼らはそう確信した。それが開戦方法の転換へと繋がった。

それがわれわれの見る表舞台では、大胆な外交政策の転換として現れている。

アメリカは、北朝鮮と仲良くする。対して、韓国は斬り捨て、在韓米軍も撤退させる。

この動きを見て、左派は「朝鮮半島に平和がきた」と喜び、右派は「アメリカが韓国を見捨てたぞ」と喜んでいる。表面だけを見ている点で両者はそっくりかもしれない。

私はすでに2016年12月の段階で、米政権が韓国と縁を切るために、「韓国がとうてい飲めないような在韓米軍の分担経費増を要求」する可能性について述べていた。

それはついこの前、ボルトン補佐官が訪韓し、米韓防衛費分担金協定における韓国側の負担を、一挙5倍に値上げし、50億ドルを要求するという形で現実化した。

日韓軍事情報協定(GSOMIA)の破棄も取りざたされるようになった。

やっぱり「第二アチソンライン」が正解じゃないのか。

これはアメリカの壮大な芝居だ。韓国は捨てる、在韓米軍も撤退させる、もう金輪際、米軍は朝鮮半島には介入しない・・・と、北朝鮮と、同盟国と、世界に信じさせる。

アメリカは北朝鮮に韓国を襲わせるつもりだ。