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内部闘争に日米を巻き込もうとする韓国の親米保守派に警戒せよ

うわああ、やっぱりそうか。

韓国では左右両派の対立がますます先鋭化し、「ほぼ内戦」と化しつつあるという見方さえ浮上している。少なくとも両派の頂点に立つ人々はその認識に近い。

現在、権力を握っているのは文政権・親北派。

対して、反北・親米派は、劣勢ながらも、最近の文政権批判の勢いに乗り、幾分巻き返しつつある。ただ、なにぶん現実に国の舵取りをしているのは文政権。

日本の「リベラル派VS保守派」の対立と似て非なるのは、韓国では両派ともが民族主義であり反日であるという点だ。韓国左派は愛国でない場合でも民族主義的だ。

私はむしろ、日本人の前で時として「口先親日」の真似をして、お人好しの日本から実利をせしめてきた、ただの「用日」でしかない韓国の保守派にこそ要注意だと思うが。

で、今、後者は、仮に文政権の下で北朝鮮との統一が進めば、大韓民国がどうなるか、又自分たちがどうなるか、ということを懸念している。



韓国の保守派で興りつつある戦争待望気運

そして、下の「文春」によると、彼らはついに一発逆転のウルトラCまで視野に入れているというか、夢想し始めたらしいのだ。

韓国政府高官が覚悟の告発!「文在寅では韓国が地球上から消える」 9/17(火) 5:30配信文春オンライン

政府内の保守派たちが期待する「北爆」

(前略)また、「韓国政府内の保守派たちが本音で期待しているのは、アメリカ軍が北朝鮮を限定的に攻撃することだ」(X氏)という。

もしアメリカ軍が北朝鮮を砲撃すれば、ソウルは砲撃され、国民の犠牲がいくらか出るかもしれない。しかし、このまま文政権が続けば、国家そのものが消滅してしまう――。

「理解してほしいのは、国民の犠牲を許容したり、命を軽視するために、そのような思いを抱いているのではないということだ。私は心の底から思っている。文政権の持続によって、この国(韓国)を消滅させてはいけない」(X氏)

保守派たちは真剣に思いつめているのである。

……韓国政府高官X氏の赤裸々な告発手記は、 「文藝春秋」10月号 に掲載されている。

「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2019年10月号

要は、今、北朝鮮との戦争でも起きてくれれば、むしろ韓国は救われる、自分たちの不利を一挙に挽回できる、内部闘争に勝てる、という思考である。

「やはりか!」と私は思った。

文政権誕生前に予測したあるシナリオ

なぜなら、私は文在寅が大統領になる二ヶ月前に「第三のシナリオ」について明言していた。それこそ韓国の内部闘争が周辺諸国を巻き込むシナリオである。

文在寅政権誕生→国内闘争激化→外部勢力を引き込み→第二次朝鮮戦争へ!? 2017/3/13

文在寅政権誕生→国内闘争激化→外部勢力を引き込み→第二次朝鮮戦争へ!?
みなさん、こんにちは。 2017年3月10日、韓国憲法裁判所は朴クネ大統領の罷免を決定しました。弾劾によって失職した大統領は朴氏が始めてですが、その他の大統領もいずれも悲惨な末路を辿っているので、まあ、いつものことかなと。大事なのは6...

(前略)私は以前から「在韓米軍が撤退する流れになったら、開戦手段がアチソンライン方式に切り替わるだろう」という仮説を唱えてきた。

しかし、ここに至って「もう一つのシナリオ」が見えてきた。

韓国のお家芸? 「国内闘争激化→外部勢力を引き込み→第二次朝鮮戦争」のシナリオ

(略)これから韓国はいっそう内部分裂を深めていくかもしれない。

しかも、中国はともかくとして、北朝鮮に事実上従属する事態は、たとえ一部の政治家や知識人や民衆が望んでも、財閥と軍部が絶対に反対する。

なぜなら、彼らにとって、西側の資本とその守護神の米軍が撤退することは、そのカウンターたる自分たちの終わりを意味するからだ。だから、韓国の「総資本・軍部」が徹底的に抵抗していく。

怖いのは、今の韓国社会の空気からして、彼らのほうがやや劣勢であることだ。それゆえ在韓米軍の撤退直前直後に、自分たちの内部闘争に外部勢力を引きずり込もうとするかもしれない。つまり、韓国版「いつか来た道」である。

具体的には、保守派・資本家・軍部などが、国内のムン政権・親北派・左派・そのバックにいる北朝鮮などの勢力に勝利するためには、もはや外国の力を使うしかないと考えることだ。彼ら的には北朝鮮は「外敵」というよりも「同じ民族内部の敵」だろう。

つまり、事態の一挙打開策を第二次朝鮮戦争に求めるということ。

こうして日米を利用し、他人の力で自分たちの敵をまとめて処断しようという魂胆である。(後略)

どうだろうか。

私が予測した通りの「思考」が韓国内に現れ始めた。

自分たちの内部闘争に外国を利用する韓国式のやり方

実は、私も適当に言ったわけではなく、李朝末期に前例があるから気づいたのだ。

1884年12月、金玉均をリーダーとする独立党がクーデターを起こした。

甲申事変または甲申政変と呼ばれる事件である。

金玉均は日本視察組であり、韓国を清の支配から独立させて、日本に続いて韓国を近代的な独立国家にしたいと熱望した人物である。

現在の韓国人にとって至上価値といえる「独立」を目指した初期の人物が「親日派」でもあった事実は、不思議でもなんでもない。なぜなら、日露戦争以前の日本は、対ロ戦略から基本的に韓国の独立と近代化を支援する立場であったからだ。

で、金玉均の独立党を支援したのが、総理になる直前の政界最高の実力者・伊藤博文、朝鮮駐在公使の竹添、民間有志の福沢諭吉らであった。

このクーデターはいったん成功したかに見えた。

しかし、清を宗主国と崇める政権側の閔妃は、占領された王宮からひそかに袁世凱に連絡をとり、救援を乞う。袁世凱の大部隊がクーデターを鎮圧してしまった。

かくして、金玉均の「三日天下」で終わり、事大派の支配が復活した。

見ての通り、どちららの派閥も、国内の政争に外国の力を利用している点では同じ。

十年くらい経つと、今度は「閔妃暗殺」事件が起きる。一般に、これは日本の三浦公使の仕業にされているが、首謀者は間違いなく政敵側の大院君である。

おそらく、これも同じことで、大院君のほうが内部闘争に外国の力を利用したのだ。

日本の「朝鮮独立・近代化路線」に抵抗する閔妃とその派閥は、たしかに三浦公使が排除したい存在であった。その利害の一致を、大院君にうまくつけ込まれ、唆されたのが真相だろうと私は思っている。実際に大院君のほうから要請しているのだ。

首謀者も、直接の実行犯も、韓国人である可能性が高い!

だが、韓国では「日本が国母を殺した」ことなっていて、「明成皇后が朝鮮の独立を守るために日本に抵抗して死んだ」みたいなウソ八百にまで化けている。

この「閔妃暗殺」事件についてはまた記したいが、韓国式の「自分たちの非は歴史から抹殺して、事実を逆さまに捻じ曲げてまで日本のせいにする」やり方は許せない。

破滅するなら自分ひとりで破滅してくれ、日本を巻き込むんじゃねえ

むかつきのあまり、話が反れてしまったぜ。

私は上の引用記事でこうも記している。

だから、保守派・資本サイドと裏で通じた軍部が、文民政府に逆らって勝手に北朝鮮を攻撃する可能性もありえる。そして両軍の大規模衝突に発展すれば、当然、在韓米軍は出動、もしくは撤退後ならば、グアムや在日米軍に救援要請を出す、というわけだ。もしかすると、米韓軍幹部の親密度からして、裏ですでに話が付いている可能性もある。

歴史的にいえば、韓国の権力者層は、内部闘争が激化した場合、常にこの種の誘惑に駆られてきた。

それに利用されてきた周辺大国こそいい迷惑である。

そう、追い詰められた韓国の親米保守派が、「韓国を守るため」という愛国心を言い訳にして、軽挙妄動に走る事態をこそ、警戒しなければならない。

私はアメリカが朝鮮半島で戦争を引き起こす方法として、これまで「積極挑発法 → 第二アチソンライン法」を述べてきたが、それとは別個に、韓国の親米保守派が状況を一気に引っくり返そうとして、無理やり開戦に打って出る事態も想定しなければならない。

要は「日本を巻き込むな」である。