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トランプ大統領の誕生で中東大戦が勃発か!?

みなさん、こんにちは。

11月8日の米大統領選挙は共和党候補のドナルド・トランプ氏が制しました。

早くも7月の時点で、中西部の票田の動きなどを読んで「トランプ勝利」を断言し、警鐘を鳴らしていたマイケル・ムーア監督には脱帽せざるをえません。

私は一貫して「ヒラリー勝利」を予測していました。しかも、プーチンのことをヒトラー呼ばわりするほど、両者は反りが合わなかったので、シリア問題などをめぐって米ロ対立がエスカレートし、最終的に両国の核戦争(=第三次世界大戦)へと繋がっていくのではないか、と恐れていたわけです。その際、米軍基地を有する日本も、ロシアから核攻撃を受けるのではないか、と・・・。私はこれを一番心配していました。

では、トランプ大統領の誕生によって、その可能性はひとまず遠のいたのでしょうか。依然として米ロ軍事衝突の火種は燻っていますが、シリア問題のエスカレートは避けられたように思われます。ただ、私は全然安心していません。それは純粋に時間の延長を意味するだけであり、本質的にはむしろ状況が悪化した可能性すら考えられます。

その理由を以下に述べていきます。

なんと、ユダヤ目線でいえばどっちに転んでもいいように最初からなっていた!

私は以下の記事で、次のように記しました。

なぜ2017年以降、朝鮮半島の戦争リスクが急激に高まるのか?
さて、前回の「アメリカが北朝鮮の処断を決意した理由」と、前々回の「なぜユダヤは北朝鮮を叩き潰そうとしているのか」という記事を一行で要約してみる。 1・アメリカは北朝鮮をなんとしても叩き潰したい。 2・イスラエルは北朝鮮をなんとし...

(前略)今から約5ヵ月後に発足する予定のヒラリー・クリントン政権は、ちょうどジョージ・W・ブッシュ政権を思わせるか、もしくはそれ以上の「戦争政権」になると私は予想する。とくに現オバマ政権と衝突してきたイスラエル(のネタニヤフ首相)が「これを待っていたぜ!」とばかりに、生き生きと活発に策動し始めるだろう。

ポイントはこの傍線赤部分ですね。実は、これはトランプ大統領でも同じことです。いや、ヒラリー以上に、トランプとネタニヤフは昵懇(じっこん)の仲です。それどころか戦後の米大統領の中で一番ユダヤ社会と深い繋がりがあるのがトランプかもしれません。以下を読めば、トランプは、本当はヒラリー以上の危険人物であることが分かります。

第一・トランプはユダヤ社会の身内

トランプの娘のイヴァンカさんの美人ぶりについては周知の通りですが、週刊タブロイド紙『ニューヨーク・オブザーバー』を買収してオーナーに納まった彼女の夫ジャレッド・クシュナーはユダヤ系アメリカ人です。クシュナー家はポーランドのホロコースト生存者の家系で、不動産で財を成した新興の富豪です。イヴァンカさんは2009年の結婚を機にユダヤ教に改宗しました。というわけで三人の子供たち(つまりドナルド・トランプの孫たち)は正真正銘のユダヤ人です。トランプもそのことを誇りにしています。

第二・エルサレム帰属に対するトランプの方針

むろん、別に身内がユダヤ人でも構わないんですよ。問題は私情を現実の外交政策に持ち込むことです。トランプは度を越した親イスラエルです。私が「もしこの男が大統領になったらヤバイな」と、一瞬背筋にぞくっときたのが次のニュースでした。

[ワシントン 2016年9月25日 ロイター]米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は25日、イスラエルのネタニヤフ首相とニューヨークで会談し、自身が大統領に選出された場合、米国はエルサレムをイスラエルの首都と認めると伝えた。トランプ陣営が明らかにした。イスラエルはエルサレムを首都と主張しているが、米国をはじめとする大半の国がこれを認めず、テルアビブに大使館を置いている。

米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は25日、イスラエルのネタニヤフ首相とニューヨークで会談し、自身が大統領に選出された場合、米国はエルサレムをイスラエルの首都と認めると伝えた。トランプ陣営が明らかにした。イスラエルはエルサレムを首都と主張しているが、米国をはじめとする大半の国がこ

トランプは「エルサレムをイスラエルの分断されていない首都とみなす」などと約束したそうな。その他、対IS戦や軍事援助、イラン核合意などについて話し合ったという。これがどれほどヤバイか。実は「エルサレムが首都だ」というのは、イスラエルが勝手に主張している話です。そもそも東エルサレム自体、1967年の第三次中東戦争で奪った土地です。つまり、「ユダヤの神殿の丘があるから大昔からわれわれのものだ」などと、1900年前の昔話を根拠にして、勝手に占領を続けているわけです。

しかも、実効支配しているとはいえ、現実には東エルサレムにパレスチナ系住民が多く住んでいる。だから、アメリカがそれを「認める」と、パレスチナ人とアラブ諸国が暴発する危険性があります。一応、トランプの生の発言を記しておきます。

“We will move the American embassy to the eternal capital of the Jewish people”

第三・イランと対決し、イスラエルを100%守ると約束

トランプはイランがグローバル・テロリスト・ネットワークの中心であると見なして非難しています。しかも、先のイラン核合意で、同国が不当な利益を得ていると考え、合意を解体すると発言しています。それだけも十分恐ろしいですが、「イスラエルの真の友人」(true friend of Israel)を自他共に認め、イスラエルを「もっとも信頼できる同盟国」(most reliable ally)と賞賛し、次のように100%同国を守ると断言しています。

“Israel is a very, very important ally of the United States and we are going to protect them 100% — 100%. It’s our true friend over there.”

周知の通り、オバマ大統領の間、ネタニヤフ首相はずっと忍従を強いられてきました。イラン核合意のあとは、国連総会でこの態度ですよ。

アイキャッチ画像および文中画像は、2015年10月2日NHKニュース「ネタニヤフ首相の国連総会演説」から

2015年10月2日NHKニュース「ネタニヤフ首相の国連総会演説」より

そのネタニヤフとユダヤ社会に対して、トランプは自分が大統領になったらイラン核合意を解体して、全面的にイスラエルを防衛すると約束しているわけです。

【超悲報】トランプ大統領誕生でネタニヤフ首相が全力で「ヒャッハー!」へ

しかも、あえて「第四」を挙げるとすれば、この謎のタイミングです(傍線筆者)。

【2016年9月15日 AFP】米政府は14日、イスラエルに対し201928年の10年間で380億ドル(約39000億円)に及ぶ史上最大規模の軍事援助を行うと約束した。資金は新型戦闘機・兵器の購入やミサイル防衛網の向上に充てられるという。イスラエルのヤコブ・ナゲル(Jacob Nagel)国家安全保障顧問代理と、トーマス・シャノン(Thomas Shannon)米国務次官が米国務省で合意文書に署名し、援助の詳細内容をめぐって数か月にわたり両国間で重ねられて来た議論に終止符を打った。

【9月15日 AFP】米政府は14日、イスラエルに対し2019~28年の10年間で380億ドル(約3兆9000億円)に及ぶ史上最大規模の軍事援助を行うと約束した。

イスラエルに対して2019年から史上最大の軍事援助を実施・・・って、なんでこんなに話が出来すぎているのか。私はヒラリー政権ができれば、オバマから個人的にも嫌われ、首根っこを抑えつけられていたネタニヤフが“生き生きと活発に策動”すると予想していたのですが、今にして思えば、これはトランプ政権誕生のほうがむしろ当てはまる。しかも、この超絶な軍事援助と、100%守ってやるぜという米軍のバック!

これではもはや“マッドネタニヤフ”の誕生は約束されたようなもの(*彼の後継指導者でも同じこと。いわばマッドイスラエルですな)。

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(以上、参考画像:「マッドマックス2」より)

とすると、この選挙は、最初からどっちに転んでもユダヤの丸儲けではないか。私たちはつい「共和党VS民主党」とか、「グローバリズムVS反グローバリズム」といった二元対立構造に目を奪われがちです。しかし、見方を変えれば、それは誰かの作った「価値観のフレーム」の中に私たちの思考が捕らわれた状態にも例えられる。

たしかに、ヒラリー落選で、シリアを舞台とした米ロ代理戦争のリスクは低下するでしょう。トランプ自身も、ロシアとのデスマッチは回避したいと考えているようです。なによりも、彼の一族も、婿の一族も、不動産王ですから、ロシアとの核戦争になればすべてを失ってしまう。失うものが命だけの私たち庶民よりも危機感は大きいはずだ。

ところが、その異常な親イスラエル姿勢によって、その代わり「イスラエル対イランのデスマッチ」という旧来型の国家対国家の戦争が勃発するリスクが高まる。つまり、シリア問題とは「別の中東問題」が励起するわけです。モグラ叩きのように。しかも、結局は、アメリカはイスラエルに、ロシアはイラン側につく。すると、やはり両者のホットウォーへと繋がる可能性がある。しかも、一説によると、米国内に2~3割もいるという福音派(聖書に忠実なキリスト教徒)がトランプを熱心に支えているともいう。

イスラエルを身内と考える大統領が、聖書主義者たちの集団をバックにして中東での「聖戦」に突っ込んでいく・・・・この既視感。

これはもう「エゼキエル書38章コース」ではないだろうか!

今、シリアをめぐって、欧米と、アサド政権を支援するロシアとが軍事衝突し、第三次世界大戦へと発展するのではないかとの懸念が囁かれてる。それについては以下で「まだ大戦の時期ではない」という私見を述べた。それにしても、アメリカ(のバックにいる連中

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By 山田高明 Takaaki Yamada