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二子玉川浸水の闇と保坂展人区長の政治責任

みなさん、こんにちわ。

台風19号の爪跡はまだ大きいようですね。

首都圏では依然として高速道や鉄道の一部が不通です。

ところで、あちこちで取り上げられているので、もうご存知の方も多いと思うが、

二子玉川駅付近は、多摩川下流で唯一の「無堤防地区」だったんですね。

しかも、市民団体の「にこたまの環境を守る会」、とりわけその中の「二子玉川の環境と安全を考える会」が堤防建設をずっと阻んできたらしい。

もし私が無責任な「匿名まとめサイト」の管理人だったら、

「二子玉川駅の浸水は地球市民のせいだった!?」とか「アベノセイダーズのせいだった!?」などと扇情的な題名を付けているところだが(笑)、

実際にはまだそうと断言できないし、それに今回の台風で70名以上もの方々が亡くなられたし、地域政治の闇もあるらしいので、あまり茶化すのもよくない。

実は、今回の件で、私は「ある個人的な経験」を思い出したので、本当はそれを語りたい。ただ長くなってしまったので、本題はすぐ後につづく後半に持ってきます。



一部の声の大きい市民が「景観」を理由に堤防建設を阻止し続けた

ところで、日本全国の誰もが東京の地理について詳しく知っているという前提で話すと、地方の人がその無神経さに反感を覚えるというアンケート結果を見たことがある。

実際、ニコタマ・ムサコとか言われても、首都圏民でないと分かるはずがない。

全然余談だが、陰険な性格ともいわれる京土人、もとい、京都人は無駄にプライドが高く、「地方」扱いするとなぜか反発してくる者もいるので、注意が必要(笑)。

なにしろ「元京都人」の私が言うのだから、これは決して偏見ではない(笑)。

というわけで、まずは現地の地理から説明したい。

多摩川下流の北側が東京都大田区や世田谷区で、南側が神奈川県川崎市になります。

で、二子玉川は一応ギリギリ都内、武蔵小杉は神奈川県になります。

今回の台風でどちらも浸水したのですが、二子玉川は河川の氾濫が原因であり、一方の武蔵小杉は排水ができない(又追いつかない)ことが原因でした。

で、二子玉川の場合には、堤防を建設しようとした国交省側に対して、地元住民が「景観」を理由に反対してきたという政治的な事情があったんですね。

このように、一応はメディアでも報じられているが、いつものような「関係者」への突撃インタビューがないなど、まだまだ斬り込み不足の感が否めないです。

「二子玉川の環境と安全を考える会」が執拗に妨害

上のテレビ番組では“住民”の団体名に言及していませんが、ネット上では氾濫発生時から「二子玉川の環境と安全を考える会」の名前が挙がっていました。

この会は、今は消去されているサイトで自身を次のように説明していました。

今、二子玉川南地区に堤防が造られようとしています。

国土交通省は住民の生命と安全を守るために造るのだと主張していますが、本当にそんな高い堤防が必要なのでしょうか。

この計画について必ずしも正確な情報が皆様に伝わっているとは思えません。

堤防が造られることにより大変貴重な自然環境が破壊されたり、住民の目線が遮られることで無法地帯化され、ゴミの投棄など様々な問題が発生することが考えられます。

本会は、二子玉川南地区の環境と安全を住民の視線にたって考え、

そこに住む人々がよりよい環境で生活するためにはどのようにしたらよいのかを、住民が中心となって考える会です。

で、検索していくと、会の代表者の名前・住所・固定電話番号までが出てきます。

本人が自分で公開している情報ですので、本当ならここで載せても問題はないのですが、一応は控えさせていただきます。

興味深いのは、この団体が八ツ場ダム建設反対派などとも連携していることですね。

以下もネットで拾った系情報です(*赤入れは私)。

こんなふうに、「二子玉川の環境と安全を考える会」は、

堤防を作ると、かえって玉川一丁目の洪水被害が酷くなる、と主張していた。

そして、巨大マンション建設反対派や、八ツ場ダム建設反対派などと、連合で「にこたまの環境を守る会」を組織し、ずっと国による多摩川築堤を阻止してきた。

対して、国土交通省の京浜河川事務所は「無堤防の解消」を最優先に掲げ、地元に対して二子玉川地区の堤防整備の方針・整備内容に関する意見交換を目的とした「水辺地域づくりワーキング」の開催を、ずっと忍耐強く働きかけてきた。

ところが、反対派は、この意見交換の開催すら嫌がり、1年半くらい、延び延びになってしまったようです。ようやく開催に漕ぎつけたのが2018年3月。

しかし、議論は平行線のままで、結局は今に至るまで着工できなかったわけです。

浸水被害のA級戦犯は世田谷区長の保坂展人とその支持者たちか!?

実際は、「水害から人命と財産を守るためには必要」と考える堤防建設賛成派の住民も多かったようです。しかも、いつもそうですが、反対派のほうが熱心。

また、この件のぐずぐずは、世田谷区議会でも何度も問題になったようです。

しかし、最高責任者の区長が動かなかった。

この人、保坂展人氏です。

自称「闘う区長」ですが、聞くところによると、優柔不断な点もあるらしい。

自民・公明党が区議会の多数派ですから、これにはやむをえない面もある。

しかしながら、多摩川下流域における唯一の無堤防問題を、深刻な問題とは見なさず、国交省・建設賛成派住民と、反対派との間の合意形成を怠ってきたのは事実。

区長就任以来、8年半もの間、この問題を放置してきた。

いや、脱原発・反開発だから、本心では自身が反対派だったのかもしれない。

しかし、堤防を建設しなければ、以前のように多摩川が大氾濫した際、ここ二子玉川で真っ先に浸水が起きることは、国の正式な機関によっても指摘されてきた。

すると、警告が事前に成されながら、責任者が黙殺し、災害を引き起こしたという点において、これは福島第一原発の津波被害と同種の事案ではないのだろうか?

奇しくも、台風19号が来る直前に、この件は再び問題視されていた。

福一原発事故が「人災」だというなら、今回の浸水被害も「人災」でしょう。

しかしながら、保坂区長が自身の政治責任を痛感しているかというと、ツイッターを見る限り、ほど遠いようで、しれっとこんなツイートをしている。

この表現はおかしくないですか?

なにしろ、国のほうが早期整備を世田谷区に求めてきたのが真実なのですから。

しかも、堤防反対派は保坂区長の支持者だったという証言もある。

そうすると、今回の浸水被害は、世田谷区長の保坂展人と、その取り巻きの左派系市民による「人災」というのが事の本質の可能性もある。

その区長は、呆れたことに、10月14日にこんなツイートをしている。

こんな時に「いのちの政治学」とは・・。

しかも、自身の宣伝。皮肉が効いている。

月刊誌だから、企画自体は数ヶ月前でしょう。

それでこのタイミングで記事ですから、さすがは逆神・朝日(笑)。

最後に。

これは「人災」の臭いがプンプンするから、浸水被害を受けた方々は「被害者団体」を組織し、区長と反対派の市民団体を訴えるのも、十分アリだと思いますよ。

(後半は「武蔵小杉」編です)

Takaaki Yamada: