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なぜビットコインが買われるのか?

出典:Pixabay CC0 Public Domain

9月、中国がビットコインの取引所を閉鎖したと思ったら、続いてJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOが「ビットコインは詐欺だ、崩壊する」と語ったということで、一時暴落したビットコインですが、それから戻して、今現在、ふたたび史上最高値を更新している状態です。目先、また下がりそうではありますが・・。

ビットコインについては一年以上前に記事にしましたが、それを見て参入した人は大きく儲けたのではないでしょうか。まあ、「いくら儲けた・損した」というような目先のお金の話をするのは卑しいことで、当サイトでは今後ともするつもりはありませんが、そう言っている私自身は、実は少しばかり取引に参加しています(笑)。



“生きた市場”が見えるビットコイン取引

一つには「面白さ」があるんですね。通常、株式市場などでは、買う人と売る人の顔が直接見えることはありませんが、ビットコインの取引所ではある意味“見える”。

机上の経済学では、需給のバランスで債券やモノの価格が動くとだけ説明していますが、なんでそれで価格が上下するのか、肝心な「原点」のところは中々見えない。

ところが、ビットコインの取引では、両者が値札を挙げている画面がある。

コインを買いたい人が多いと、売り手側はたとえば「今現在メジャーな売買成立価格より、プラス千円で売りに出しても大丈夫」などと考えて、どんどん強気で提示価格を吊り上げていく。需要が旺盛な時は、それでも買い手がどんどん食いついてくる。だから、コインの価格も上昇していく。しかし、ある時点で、パタリと売れなくなる時がくる。すると、今度は一転して買い手側が強気になって、低い価格を示してくる。弱気になった売り手側も、今度は「下げ下げ」で値段を提示していかざるをえなくなる。

チャートというのは、こうした市場参加者たちの集団心理の軌跡であり記録なんですね。ビットコインは取引市場が小さいため、そういう場面をリアルタイムで見ることができる。「なるほど、これが本来の“市場”か」と、最初は少し感心したりもしました。

結局、市場というのは「生きもの」なんですね。需給を役人が統制しようとすれば必ず失敗するのも道理です。

ビットコイン熱の背景にあるもの

しかし、株や為替だと、企業業績、鉱工業指数、通貨政策、その他政治経済関連のニュースといった「材料」で動きますが、ビットコインの「材料」は何なのか。たしかに「中国当局が取引を禁じた」というのは材料でしょう。しかし、そもそもどこから今の巨大な「ニーズ」が沸いてくるのか。ある人は「ただの投機熱」と斬って捨てる。

本当にそうでしょうか? ITバブルの頃を思い出してください。2000年頃にはヤフー株が1億円を突破して、億万長者が次々と誕生したことで話題になりました。あれが投機熱かといえば、投機熱でしょう。しかし、ITとそれによるイノベーションや新産業に対する予感や期待感が根底にあったのも事実です。当時の森総理が「イット」と呼んだように、本当に「新たな産業革命」なのか、確信を持てる人は少なかった。

つまり、投機熱は投機熱でも、明らかに「時代の先取り」としてのケースがある。一種の「先物買い」でしょうか。ITバブルはその典型でした。

私はビットコイン熱もそうじゃないかと思っています。背景にあるのは、世界経済の実態に対して、貨幣制度が追いつかなくなっているという現状です。

経済は日に日にグローバル化・ボーダレス化している。歴史上はじめて、世界中の中産階級が大陸をまたいで似たような暮らしや消費傾向をしていて、ライフスタイルも変わらなくなっている。毎日、無数のコンテナが港を出入りし、国際空港が乗客を吐き出し、人・モノ・金・情報が国境を越えている。にも関わらず、貨幣はというと、相変わらず各国中央銀行が独自通貨を発行していて、しかも金属や紙で出来ている。

オンラインによる送金はありますが、小額をやり取りするにしては依然として割高であり、クレジットカードも高サービスのようでいて結局は手数料を取っていく。

解決策は「世界標準の電子マネー」しかないのではないでしょうか。

私たちが近所のコンビニでモノを買うのと同じように、取引手数料やカード維持料などを取られることなく、地球の反対側にあるモノを、ネット店舗を通してごく普通に買えるようになる・・・どう考えてもそれが「理想」であり「ゴール」なんですね。

それに対する潜在的なニーズが人々をビットコインに向かわせていると思います。

ビットコインは、いわばその「プレ形態」と見なされているフシがある。

つまり、上に述べた現状の、プレ解決策であり、擬似解決策というわけです。又は、そういうふうに錯覚また誤認されている、ということです。

ま、私は「錯覚」というのが正解だと思いますが、そう人々に無意識のうちに期待させるだけでももの凄いと言わざるをえない。やはり、プロトコルを作ったサトシ・ナカモトさん(実在するのか否かはともかく)は天才であることは間違いない。

人類が向かっている通貨の「最終形態」とは?

以下は、以前に書いたこととダブるので、ご了承下さい。

モンゴル帝国の時代、商品経済が活発化すると、どうしても大量の銀をやり取りするのが煩わしく、不便になりました。それで政府が信用を保証する紙幣を作りました。

その時代が長く続きましたが、しかし、経済がさらに発展すると、経済政策上、そうやって紙幣をいちいち金銀で裏付けすることの欠陥も露呈してきました。

また、20世紀後半になると、今度はその大量の紙幣のやり取りすら煩わしいということで、銀行間システムを利用したオンライン決済が発明されました。

そして今、個人の消費までもが電子決済化しつつあります。

つまり、人類の経済が高度広域化するにつれて、通貨には「金属貨幣→兌換紙幣→不換紙幣→銀行オンライン取引」という一貫した進化の流れが存在している。

だから、情報ネットワークが世界全体を覆った今、オンライン取引もインターネットを使ったより低コストでグローバルなものへと向かうことは必然です。

つまり、最終形態はバーチャルな「ただの電子データ」です。しかも、世界経済が一体化しつつある将来に適応した「世界統一・標準」でないと意味がない。

ま、人類史上初のグローバル通貨ですね。

おそらくビットコインは「答え」ではない

ただ、現状は理想からほど遠い。日本国内では今、IT系や交通系などのICカードが乱立していますが、そうやって分裂していて、この系列では使えるが、あちらの系列では使えないという状況は結局、不便でしかない。ましてや、日本を一歩出ると、使えないものが多い。こういった形態は、結局は「答え」ではなく、過渡期に一時的に登場しては消えていくものでしかありません。まだビットコインのほうがマシに見えなくもない。

だから、「投機熱」というのはその通りですが、もともと根幹には、今言った「通貨の最終形態」に対する人々のニーズや願望、時代の必然性みたいなものがあります。

人間の集合的無意識は未来と繋がっている。そして、その集合的無意識と繋がっているのが人間の集団心理であり、それが相場を動かしている。

だから、人々がビットコインに飛びついている。ビットコインは発行上限が2100万コインと最初から決められていて、それが価値の裏付けの一つとなっています。しかし、通貨の裏づけとなる信用や資産の点で問題があるとも言えるし、またその発行限度が世界通貨としての不適格性にもなる。だから「答え」ではないと思います。

前回言ったように、三菱UFJ銀行の「MUFGコイン」やみずほフィナンシャル他による「Jコイン」などの銀行系仮想通貨のほうが消費者に信頼されるでしょう。銀行は系列企業を通して小売店に端末を普及させることができるので、それだけでも圧勝です。

だからビットコインは、そういう「次」が定着するまでのブームだという気がします。逆にいえば、それまでチャンスはあるということですが・・。

私自身はビットコインより、すでに別のコインに投資の比重を移している。銘柄は明かしません。しかも、それも一時的だと思っています。

私自身は取引を勧めません(きっぱり)。ICOも投資詐欺の温床になりかねないので慎重な判断を。ブームに乗って一儲けしたいひとは自己責任でやりましょう。


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Takaaki Yamada: