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なぜユダヤは北朝鮮を叩き潰そうとしているのか

2016年8月24日未明、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行った。ミサイルは約500キロも飛んで日本海に落下したという。先立つ4月の実験の記録写真や映像については合成との指摘もあったが、これで疑う余地はなくなったわけだ。

(北朝鮮が潜水艦弾道ミサイル発射*ノーカット字幕付き 북한SLBM발사 SLBM discharge in North Korea)

それにしても2016年に入ってからの北朝鮮の核・ミサイル開発の加速は凄まじい。簡単に羅列してみる。

・1月6日、初の水爆実験を実施。核実験自体はこれで4度目。北朝鮮自身は「実験は成功した」と公式発表しているが、通常原爆の疑いが持たれている。

・2月9日、長距離弾道ミサイルの発射実験を実施。韓国国防省によると、搭載物体の重量は約200kgであり、射程は米東海岸に届く1万2千キロだという。

・3月15日、同ミサイルに欠かせない大気圏再突入の模擬実験に成功したと朝鮮中央通信が発表。

・4月9日、ICBMの高出力エンジンの地上燃焼実験に成功したと朝鮮中央通信が発表。金正恩は「米本土は攻撃圏内」と述べたという。

・4月24日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射に成功したと朝鮮中央通信が発表。

と、このように、北朝鮮の陸海空軍はオンボロ軍隊だが、核・ミサイル技術だけは奇形的に発達している。というより、限られた予算の中で大国から身(金王朝)を守るためには、それらに重点投資するのがもっとも合理的という判断によるものだろう。そしてその思惑は、米本土とりわけ東海岸の標的に正確に命中する精度をもった核ミサイルを開発し、実戦配備し終えることによって、完全に達成される。

つまり、戦略兵器を所有する国家に昇格することが、金正恩とその取り巻きたちの当面の目標なのである。それが達成されるまでは、庶民が貧乏しようが、飢えようが、知ったことではないという方針だ。

しかも、その日はそう遠いとは思えない。すでに基本システムの開発は終了し、あとは発射や誘導などの精度を高めていく段階だ。このプロセスは準中距離ミサイルのノドンでかなり経験している。彼らは旧ソ連のスカッドをベースにしてノドンを開発し、以後四半世紀に渡って改良を続けている。

北朝鮮の弾道ミサイルを十把ひとからげにして「どこに飛ぶか分からない」と言う人をしばしば見かけるが、おそらく開発中の長距離ミサイルと混同していると思われる。ノドンは現在、兵器としてはほぼ完成されている(当然メンテナンスの問題はあるだろうが)。そして、搭載可能な小型の核弾頭もすでに所有している可能性があると言われている。

北朝鮮とイランは地下で通じている

さて、通常の報道ではまったくと言っていいほど表に出てこないが、実はこういった北朝鮮の核・ミサイル開発の進展をもっとも懸念しているのがイスラエルだと思われる。「私の想像」と断るしかないが、先の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験の成功を目の当たりにして一番腰を抜かしたのは彼らではないか。

現在、イスラエルとイランは戦争一歩手前で止まっている状態だ。ネタニヤフ首相は先のイラン核合意に対して激怒し、国連総会の演説では議場を睨みつけたという。米共和党の一部と組んで内政干渉まがいのことをしたために、オバマ大統領とは個人的にも仲がよろしくない。オバマはネタニヤフとの首脳会談を拒否した。よって米政権が変わるまでは、イスラエルとしても対イランで行動が起せない状態である。

その間に、北朝鮮が着々と核・ミサイル技術を開発している。実は、イランと北朝鮮は事実上の同盟関係に近い。イラン革命後から、互いに国際社会で孤立している国同士として、関係が親密化していったらしい。北朝鮮にしてみればイランは貴重な兵器ビジネスの相手だし、すでに弾道ミサイルも輸出している。

しかも、NYの同時多発テロ後は、ブッシュ政権から同じように「悪の枢軸」認定され、経済制裁を受けてきたため、両国関係は益々親密化した。イランからすれば、金さえ払えば、北朝鮮はいくらでも武器と技術を売ってくれる素晴らしい国だ。これはイスラエル目線でいうと、いくらイランの核開発を禁じたところで、北朝鮮から秘密裏に技術が渡ってくるとすれば、北朝鮮がイランの代理で核開発をしているのと同じことである。

しかも、この両国からさらに、どこの誰(国又は組織)に広まっていくか、分かったものではない。だから、イスラエルにしてみれば、仮想敵への核・ミサイル技術の拡散を防ぐためには、まず源泉の北朝鮮から処断するほかない。

ユダヤは日米韓が北朝鮮を早く処断するよう現在使嗾中

NYの同時多発テロ後、イスラエル(ロビー)は、ブッシュ政権がフセイン政権に対して早く開戦するよう、イラク戦争を強力に使嗾した。今では、シリア・エジプト・リビアなども崩壊か、もしくは極度の混乱状態にある。偶然か否か、イスラエルの仮想敵国ばかりが次々と没落している。イスラエルにしてみれば、残るはイランだけだ。同国さえ崩壊すれば、自国の安全保障はほぼ磐石となり、事実上地域の盟主になれるわけだ。

余談だが、この辺は、イスラエル12部族の父たるヤコブが神から何と約束されたか、旧約聖書の記述を知る者にとっては、やや不気味な展開ではある。

もっとも、イスラエルは小さな国のため、核ミサイルで攻撃されれば滅びかねない。つまり、いくら周辺諸国を崩壊せしめたところで、敵の一国や一組織が生き残り、核兵器を手にすれば、一発逆転されかねない脆弱さがある。だから、彼らにとって、北朝鮮による核・ミサイルの開発とその拡散が、自国の安全保障にとって重大な脅威なのだ。

むろん、イスラエルからは極東に手が届かない。だから、彼らは日米韓をコントロールしようとして、背後で暗躍しているのである。ブッシュの犬とまで言われた小泉元総理の、あの「拉致・核・ミサイル」の「三点セット」とか「包括的解決」なる対北交渉は、いったい何だったのか。なんで拉致問題と兵器開発をくっつける必要があるのか。あれで拉致問題は一切、進展しなくなってしまった。また、2014~5年頃にかけて、離韓政策を取っていた安倍総理が、なぜ欧米メディアから酷くバッシングされたのか、そしてそれは今(16年8月)、なぜ止んでしまったのか。日韓と軍事面で手を切りたがっているトランプ候補が(必ずしもそれだけではないが)なぜ同様にバッシングされているのか。

こういった事例に関して、それぞれ表向きの理由がある。しかし、それは「本当の理由」なのだろうか。

そして「彼ら」は今、2017年の米新政権の発足をじっと待っている。

Takaaki Yamada:

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