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ビックブラザーが常にあなたを見張るようになる!

映画「1984」より

みなさん、こんにちわ。

少し前の投稿のキャッチ画像で「ビックブラザーはこの人か?」と題して、ハゲ割のおじさんを載せましたが、もちろん、あの方はせいぜいスモールブラザーです。

ビックブラザーはあくまで“体制”なんですね。

超管理社会を監督する国家、そしてその背後に位置するワンワールド主義者

彼らが「ゆりかごから墓場まで」の生涯監視システムを作ろうとしている。

その理由はただ一つ。自分たちの支配のため。またそれを永続化させるため。

電子的な全体主義システムは、個人の独立性を今度こそ完全に奪う。換言すれば、それは私たちが「絶対に体制に対して反抗できない社会」と呼んでもいい。



監視社会の要「防犯カメラ」

そういう社会へと着々と近づきつつあるな、と誰でも実感するのが、監視カメラの急増です。オフィスビル、ショッピング店舗、交差点、公園、そして個人の住宅まで・・。

石原都知事の頃だったか、歌舞伎町の治安対策の目玉として監視カメラが導入されました。もう忘れられていると思いますが、その時は「プライバシーの侵害にあたる」として、知識人やら弁護士やらの、要は“左派系”の反対が凄かった。

彼らは今でも反対しているのか? おそらく彼ら自身が忘れている。成田空港が完成する前の彼らの政治姿勢と同じ。反対の急先鋒に立ちながら、成田空港ができると平気な顔で利用する。「監視カメラ運動」の時も、もっともらしい理由は後付けで、要するに「体制側の揚げ足を取れれば何でもいい」という安易な理由でやっただけではないか。

ある意味、彼らの空疎な反対運動が「通過儀式」と化すことで、かえって「それを乗り越えた」ことで、その案件が容認・正当化されたという空気が醸成されている。

彼らが「雨降って地固まる」の「雨」の役割を果たしているわけです。

彼らは「大きな流れ」や「本質」を知らない。これはもっと巨大な構想の一環です。

話を戻しますが、監視カメラの普及にあたって、体制側は「9.11 テロ」をうまく政治利用したと言えるでしょう。もともとこのヤラセ事件にはテロ対策を名目としてアメリカを頂点とした西側諸国を管理社会・警察国家化していくという裏目的があった。

21世紀最大の陰謀――影の政府が9.11テロを機にやろうとした6大プラン
「ロシア革命は一石数鳥を狙った一大謀略だった」ということは先に述べた。 実は、これと同じことはNYの「9・11同時多発テロ」についても言える。 やはり「一石数鳥」を狙った一大謀略だったのだ。 その中身を見ていこう。 第一の目的「中東に対する

だから、日本でも「9.11 テロ」後に、防犯とかセキュリティの名の下に監視カメラが積極的に導入されるようになった。同じことが2020年の東京オリンピックでも繰り返されています。テロ対策を名目として都内の監視体制が強化されている。

その他、車載カメラやモバイルカメラの急激な普及もそれを後押ししています。

ネットワークカメラがスタンダードに

さて、私は防犯カメラの初期形態の頃から知っていますが、当初はアナログカメラで、VHS録画をしていたんですね。表示装置もブラウン管テレビでした。

それがどんどん進歩していった。液晶ディスプレイになり、ハードディスク録画になり、さらにインターネットに接続されて、遠隔地で視認・操作可能になった。

今では「ネットワークカメラ」が主流化しつつあります。個々のカメラにIPアドレスが付与されているため、一般のネットインフラ経由で遠隔操作可能です。ユーザー内の自己完結システムから「クラウドサービス型」に移行するのと似ている。

ネットワークカメラは利便性といい、価格といい、従来型を完全に駆逐していくでしょう。しかし、それは撮影された動画が必ずWebサーバを経由することと引き換えでもある。それは防犯カメラの情報がネットワークの支配下に入るということ。

だから、家庭内を映した映像がネットで勝手に出回る事態も多発している。

いずれ、テロか何かの事件をきっかけに、セキュリティ名目で、政府と警察が誰に断る必要もなく防犯カメラ網のデータを利用できるようになるかもしれない。カメラ自体も操作でき、普通に「検索」できるようになるかもしれない。

もしかすると、これからドライブレコーダーやスマホのカメラまで(消費者のあずかり知らないところで)ネットワークカメラ化していくかもしれない。

認証技術の急激な発達

前回、生体情報(バイオメトリクス)として、DNA、指紋、虹彩紋、声紋、掌紋、(手の)静脈紋、顔、などを列挙しました。

今、監視カメラの画像を元に、顔・歩行・体格・動作などから、リアルタイムで個人を識別する技術が進歩しています。

顔だけでなく、人の全身像と歩く姿も、本人独特のものです。その歩行シルエットは「歩容」といって、それだけで個人を認証できるほどです。私たちも自然と人の認証の手段として用いています。現在の歩容認証技術は何十mも離れた個人を識別できるので、不特定多数を映した広範囲な監視にも適用できます。

さらに、個人を識別するだけでなく、個人の精神状態まで把握する技術が出て来た。

ちょっと前に話題になりましたが、それがDEFENDER-X(ディフェンダーX)と呼ばれるセキュリティーシステムです。犯罪を意図している者は、眼球や筋肉などが微妙に緊張しているという。だからそれを検知すれば緊張状態や攻撃的な状態にある者が分かる。いわば人の精神状態を可視化して分析する装置です。不特定多数の中から、顔や身体の各部位の動作を元に不審者を割り出せるわけですから、人間業では絶対に不可能です。

犯罪や暴力を未然に防ぐとして、人の内面まで探られる時代になったわけです。

「怒り」さえ抑制しなければならないディストピア

さて、以上のことから、ごく近い将来に次のようなケースが想像されるわけです。

あなたが政府に属するセキュリティ側の立場だと思ってください。

「セキュリティ対策室」などと銘打たれたオフィスでコーヒーを飲んでいると、突然、警告音が鳴り響いた。

眼前のディスプレイが「犯罪を起こす可能性のある不審者」を自動検知したのだ。

それは駅構内を映しているネットワークカメラの一つだった。大勢の人が無表情に移動していて、その中の一人の男が「不審者」として赤枠で囲われている。

ただし、人間の目ではとくに不審は判別できない。

この「不審者」は誰か? AIは「顔と歩容」から「検索」を開始する。

数秒後には、この「不審者」が何者か判明し、個人情報がズラリとディスプレイに羅列された。また、個人を特定すると同時に、この男の交通機関のペイ状況やGPSの移動情報までもが瞬時に表示された。自宅からどんなルートで来たのかまで詳細に分かった。

男はあまり顔に出していないが、明らかに攻撃モードだ。

前科はないか。何か怪しいものでも買っていないか。

どういう思想の持ち主か。政治的な発言や書き込みの内容まで探る。

「セキュリティAI」による個人調査は際限なく続く。監視カメラによるマークはしばらく続けられた。男が歩く先々にあるカメラの情報を拾いながら。

だが、何のことはない。

男は単に電車内で足を踏まれたから怒っていただけなのだ。

もし前科があったり、不審物を買ったりしていたら、セキュリティ側は男の自宅にあるAIロボットのカメラやAIスピーカーの情報まで拾ったかもしれない・・・。

とまあ、こういう社会が技術的に可能になろうとしているわけです。

犯罪をやろうものなら、全国のカメラから追跡され、電子ペイも利用できなくなり、自家用車も遠隔停止させられるでしょう。瞬時に社会的抹殺が可能なわけです。

だから逃げることはできない。そもそも反抗すらできない。

外で「怒る」ことさえはばかられる社会なのです。

Takaaki Yamada: