世界支配層には二系統がある。
プロテスタント系統とユダヤ系統である。
私は両者がどう始まって、どう動いて、どう結びついて、今日に至ったのか、だいたい把握している。両者は15世紀にはベネチアですでに邂逅している。ただし、この時点では、彼らはまだヨーロッパの片隅に生きる中小勢力に過ぎなかった。
その中小勢力が「世界支配層」になったのはナポレオン戦争後である。
イギリスは勝者となり、以後、覇権国への道を駆け上がっていく。
他方、その戦争でロスチャイルド家を含むフランクフルトのユダヤ人銀行家集団もまた、欧州金融界およびユダヤ世界内の勝ち組となった。
イギリス(及び同国のユダヤ金融)とフランクフルト・グループは手を組んだ。両者の橋渡しをする上で重要な役割を果たしたのが二代目ネイサン・ロスチャイルドだ。
両者が同盟を結んだ理由の一つには、ロシア帝国という共通の敵がいたことも関係している。つまり、利害の一致だ。ロシアもまたナポレオン戦争の勝ち組だった。
ただ、基本的には、欧州の王侯貴族と宮廷ユダヤ人の関係がそのまま近代的な関係へと変化したものだ。つまり、同盟と言っても、両者はあくまで主従関係だった。
その後、イギリスが「大英帝国」へと飛躍したために、英王侯貴族とそれに従うユダヤ金融グループもそのまま「世界支配層」へと上り詰めていったのである。
ユダヤ人の地位向上により「主人と従者の関係」が変化していく
さて、以上のように、2世紀前は、英王侯貴族が主人で、ユダヤ人の銀行家はまだ従者にすぎなかった。しかし、今ではどっちが主人だか分からなくなっている。
大英帝国の全盛期ヴィクトリア女王の時代(在位:1837年~1901年1月)には、早くもユダヤ人の社会的地位が大きく向上した。
きっかけの一つが、ユダヤ人のディズレーリが大蔵大臣なり、次に首相になったことだ。その上、彼は、夫を亡くして精神的にどん底にあったヴィクトリア女王の支えになり、両者は人間的な意味で親密になった。英王室のトップにいる人物がユダヤ人に対する偏見を取り除いたために、この時代に大きくユダヤ人の地位が前進したのだ。
ちなみに、ディズレーリの親友がライオネル・ロスチャイルド。
19世紀から産業資本の時代に入り、資本家や企業のパワーが大きくなったことも上げられる。当然、金融を牛耳るユダヤのパワーは巨大化する一方となった。
こうして、ユダヤ金融一族の地位が向上し、英貴族とも婚姻関係を結ぶようになり、両者の支配層としての一体化が徐々に進行していったのである。
1815年のウィーン体制から1世紀も経つと、英貴族の大半は何らかの形でユダヤと閨閥関係になっていたという。
むろん、(ユダヤ)メディアが近代的な人権思想やリベラル思想を西側世界でどんどん広めていったことも、民族偏見を取り除く上で重要な役割を果たしたに違いない。
チャールズ皇太子とダイアナ妃の「世紀の結婚」の意味
そしてついに、ユダヤ側は、英王室という本丸にたどり着いた。
ユダヤの血を英王室に入れるための道具、それがダイアナ妃だったのである。
実に、ユダヤの銀行家がクロムウェルのクーデターを支援してイギリスに入り込んで(厳密にいえば13世紀に追放されて以来の再入国)以来、350年後のことだ。
ユダヤ側が最初に英王室に差し出した女性はウォリス・シンプソンという噂があるが、私が調べた限りではその根拠は見つからなかった。
やはり、ジェームズ・ゴールドスミスの娘であるダイアナが最初なのだろう。その辺は過去記事で詳しく述べた。
ゴールドスミス家はまた、代々、ロスチャイルド家と閨閥にあり、近年でも両家の息子・娘が互いに結婚しあっている仲だ。
両家は今では一体と見なしても差し支えない。
つまり、実質的に「ゴールドスミス・ロスチャイルド家」である。
他方、英王室は影の帝王「ヴェルフ家」の末裔だ。
彼らはイギリス連合王国の王家のみならず、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなども支配している。そして本当は、アメリカもまた彼らの「影の所領」である。たとえ憲法がどうであれ。
要は、王侯貴族の中で最強のパワーと血統を誇るのが英ウィンザー朝である。
彼らは「自分たちこそ、この地上でもっとも高貴で純粋なブルーブラッド(高貴な血)の継承者である」というふうに、自分たちの血統と一族を誇っている。
その体現者こそチャールズ皇太子だ。
1981年、その彼がダイアナと結婚した。
つまり、これは「ゴールドスミス・ロスチャイルド家」と「ヴェルフ・ウィンザー家」との政略結婚だったのである。決してスペンサー伯爵家が相手ではなかった。
そして、これは同時に、プロテスタントとユダヤという、世界支配層の二つの系統が、頂点のところで融合するための儀式だったのである。
ジョージ坊ちゃんからゴールドスミス・ロスチャイルド王朝がスタートする
しかも、この一体化はどうやら「ユダヤ優位」で進められた点に留意しなければならない。
チャールズ皇太子は結婚前からずっとカミラと影で付き合っていた。
「おれはカミラと結婚したいのに、なんでユダヤの女性なんかと結婚しなければならないのか」と不満に思っていた。
だから、彼はあれほどダイアナに冷たかったのだ。
つまり、この政略結婚は、英王室側が断れない立場だったと考えられる。
当然だろう。欧州の王侯貴族にとって、本来、ユダヤとの結婚は貴賎結婚に他ならないのだから。
とすると、1981年の結婚の少し前からの両者の力関係が、何となく見てくる。
いずれにしても、ダイアナは1982年6月に長男ウィリアムを、1984年9月に次男ヘンリーを生んだ。だが、チャールズとの関係は冷却する一方で、1996年に離婚。そして、翌年にパリで“交通事故死”した。
一説によると、ダイアナがアラブ人男性との結婚を考え始めため、将来生まれるアラブ人の子がウィリアム王子の異父兄弟となることを恐れたためとも言われる。
さて、長男ウィリアムは2011年4月、キャサリン・エリザベス・ミドルトンという一般人女性と結婚した。王子の一目ぼれの、恋愛結婚の末ということになっている。
そして、2013年7月、キャサリンは長男ジョージを出産した。
だが、キャサリン・ミドルトンの母親は代々ゴールドスミスの家系だ。先祖を辿っていくと、銀行家のゴールドスミスの家系とどこかで繋がっていると思われる。
つまり、チャールズ皇太子がゴールドスミス家の女性と結婚し、その子のウィリアムがまたゴールドスミス家の女性と結婚したのだから、長男ジョージは4分の3がユダヤ人であり、もはやウィンザー家というよりゴールドスミス家の後継者である。
だから、ウイリアム王子の代でウィンザー朝は終わりであり、ジョージ王の時代になると新たにゴールドスミス・ロスチャイルド王朝の幕開けとなるのだ。この辺は、先行する3つの記事で詳しく述べた。
ウィンザー朝の終焉が決定、そして時代はユダヤ一強へ
しかし、実は、このシナリオは100%完璧ではないのだ・・・いや「完璧ではなかった」と過去形で言うべきか。
なぜなら、つい先日、その懸念は払拭されたのだから。
ユダヤ勢力にしてみれば、自分たちのシナリオにとって、不安定要素が一つだけ存在していた。それがヘンリー王子の存在だったのである。
現在、王位継承権は「チャールズ皇太子→ウィリアム王子→その子供たち」の順だ。
だが、ウィリアム王子一家に万一「不慮の事故」などがあり、継承権5位のヘンリーが一挙に国王に推戴してしまったら、どうなるか。
むろん、ダイアナの子ヘンリー王子もまた半分ユダヤ人であり、半分ゴールドスミスである。
仮にヘンリーが「ブルーブラッド」(貴族)の女性と結婚して、その系統が以後も(欧州王侯貴族と結婚する形で)続けば、ヴェルフ・ウィンザー朝は消滅を免れる可能性が出てくる。
ヘンリーの家系でブルーブラッドの血統が復活すれば、ウィンザー朝もまた継続するからだ。
実は、その心配の芽を摘み取ったものこそ、今回のアメリカ人女優メーガン・マークルとの結婚式だったのである。
彼女の母親はアフリカ系アメリカ人だ。
これでヘンリー王子系統でブルーブラッドの血統が復活する可能性はなくなった。英大貴族たちもまたヘンリー王子とその子孫を国王に担ぐことは絶対にない。
ところで、ヘンリー王子がアフリカ系の血を引く女性と出会い、結婚したことが、事前に仕組まれていたのか、それとも偶然なのかは、私にも分からない。
ただ、メーガン・マークルは「女優」であるから、お金を受け取って「演技」することにかけてはプロだろう。
仮に裏に「演出家」がいたとすれば、一般の女性よりも、メーガンのほうがはるかに振り付けしやすいことは確かだ。
いずれにしても、ユダヤ勢力が大喜びだったことは間違いない。それくらい、ヘンリーとメーガンの結婚式に関するメディアのはしゃぎ様は凄まじかった。
今回は“リベラルな”挙式として話題になった。メーガン妃は離婚歴がある。また、アフリカ系の血にちなんで、黒人の司教が式を取りまとめ、ゴスペルの合唱隊がポップスを披露した。黒人風の超陽気な挙式である。だだ、「多様性の象徴」であり、「伝統に捕らわれない」というのは、要するに欧州王侯貴族の伝統の否定と背中合わせに他ならない。
かくして、ウィンザー朝とブルーブラッドの将来の断絶がはっきりした。
真シオニズム=ユダヤによる世界支配
これは「影の政府」がユダヤ・プロテスタント連合政府であるという事実からすると、驚くべきことである。なぜなら、ユダヤ優位でそれが一つになろうとしていることを意味しているからだ。
徐々にユダヤ一強時代へと向かっていると見ることもできる。
影の政府の究極のゴールは「全世界の永久支配」だ。彼らはそうやって自分たちの特権を永続させたい。
ただ、王侯貴族系とユダヤ系では、そのイメージにズレがある。
ユダヤ人はあくまで「信仰」に基づいて行動している。
根底にあるのは「神との契約」だ。大昔に「ユダヤ民族がいつか諸国民の王となる契約を神様と交わした」という話になっている。旧約聖書にそう書いてあるのだ。異教徒が「そんな馬鹿な」と言ったところで馬耳東風。
ユダヤ・サンヘドリンは、えんえんとその「自己実現路線」をやっている。
Self fulfilling Policy(セルフ・フルフィリング・ポリシー)である。
実は、イスラエル建国もその「自己実現路線」の一環だったのだ。
対して、「預言の実現は神意によるもので人為的にやってはならない」というのが正統派の立場であり、両者は対立している。
彼らはとうとうプロテスタント系王侯貴族グループの頂点に位置する英王室をも飲み込んでしまった。
今後はユダヤ優位で、両者が融合していくだろう。
よって、「影の政府」がこれから作ろうとしている世界政府・地球国家・世界中央銀行・世界統一通貨がどんなものとなり、どういう世界支配となるのか、それが「真シオニズム=ユダヤによる世界支配」なのか、注意して見ていかなければならない。
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そんなことは関係ないでしょう。東洋とおなじく男系がかわれば王朝がかわるだけです。いわゆる易姓革命です。にほんでは一度もありません。