先の記事の、ついでの話です。
脱原発派になった小泉元首相の外国人記者クラブでの会見が以下でした。
この同じ動画に、実はベンジャミン・フルフォードが登場していた。
そして、小泉元首相に、きわどい質問を直接ぶつけていたんですね。
小泉氏が「変人というのをストレンジとかエキセントリックなどと訳されているが、エキストラオーディナリーのことだ」と、自身についてのジョークを語りました。
extraordinaryとは「風変わりな、とっぴな、並はずれた、驚くほどの」という意味。
そうやって場を沸かせた直後です。
その和やかな会場の空気をまったく読まずに、一人の人物が質問マイクのほうへ、しずしずと向かいました。あれ、この人は・・・。
「フォーブス」誌の元アジア太平洋支局長で、あの9・11テロの真相究明をキッカケにして転向し、今は陰謀論者としても知られているベンジャミン・フルフォード氏です。ちなみに、私も陰謀論者なので、否定的な意味で使っているわけでありません。
動画の1:30頃です。
フルフォード氏と小泉元首相のやり取りが以下です。
「竹中平蔵などの情報源によると、小泉さんが現役のときに、日本が地震兵器で脅されたために、日本の相互持ち合い制度を終わらせて、日本の上場企業の議決権を外国ハゲタカファンドに渡したと言うんですけども、そうじゃなければ、なんで日本の上場企業の議決権を外資に渡したんですか?」
「全然はじめて聞いたなこの話」
「事実なんですよ、事実!」
「別にそれは・・分かりません、その状況は。聞いたことない。今はじめて聞いた」
「相互持ち合い解消された事実は否定するんですか?」
「否定するか、分かんないから、知らない、そういう話は。聞いたことがない。」
この辺りから、会場内にいる日本人らしき人物が「全然関係ない!」などと怒鳴り始めます。繰り返しフルフォード氏を罵って、無理やり終わらせようとします。
フルフォード氏も「原発とすごい関係ある」と冷静にやり返しますが、野次にかき消されるような形で、彼の出番も強制終了されました(以下着席画像)。
たぶん、地震兵器云々から「3・11」の原発事故の真相へと話を繋げていくつもりだったのでしょうが、このヤジ野郎のせいで立ち消えになってしまった。
せっかく面白い対決なのに・・・ヤジ野郎に延髄蹴りをかましてやりたい。
なぜ日本の上場企業の「株式持ち合い解消」が進められているのか?
竹中平蔵さんと言えば、説明するまでもないですね。
以下、ウィキペディア「竹中平蔵」より。
2001年の第1次小泉内閣で経済財政政策担当大臣とIT担当大臣。
2002年の第1次小泉第1次改造内閣では経済財政政策担当大臣として留任し、また、金融担当大臣も兼任する。
2003年、第1次小泉第2次改造内閣においても留任、内閣府特命担当大臣として金融、経済財政政策を担当。
2004年7月、第20回参議院議員通常選挙に自民党比例代表で立候補し70万票を獲得しトップ当選(史上唯一人の現職民間人閣僚たる新人参院候補)。
同年9月、第2次小泉改造内閣において、参議院議員として内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、郵政民営化担当大臣に就任。小泉内閣の経済閣僚として、日本経済の「聖域なき構造改革」の断行を標榜する。日本振興銀行に異例の速さで銀行業免許付与。
2005年9月、第3次小泉内閣においても役職はそのままで再任。同年10月、第3次小泉改造内閣においては総務大臣兼郵政民営化担当大臣に就任。
この人はアメリカに留学して、そこから日本の中枢に入りこんできた人です。
ウィキペディアを見るだけでも、実に多彩な経歴の持ち主で、興味深い。
ただ、私は商法や会社法には必ずしも詳しくないと前置きしますが、フルフォード氏の話には勘違いがあるのではないかという気がする。
というのも、外資規制、株式の持ち合い、外為法などをちょっと調べてみたのですが、基本的に「株式の相互持ち合い」は終わっていないんですね。
たしかに、解消の方向へと向かっている。
しかし、始まったのは小泉内閣・竹中大臣の前、1998年の外為法改正。
ただ、小泉内閣以降、その解消が加速したのも確か。
ウィキペディア「株式持ち合い」には次のように記されている。
2000年代に入ってさらに解消の流れは強まり、上場企業と保険会社が保有する他の上場企業の株式は、1988年には市場全体の時価総額の50%を上回っていたが、2013年度は約16%まで低下した。それでも3メガバンクは、2015年6月時点で株を合計6兆5000億円(取得原価ベース)も保有していた[6]。
アベノミクスによる成長戦略の中でも規制が強まり、持ち合い株を保有する281社のうち168社が2014年度中に保有銘柄の数を減らした[7]。
このように株式の持ち合いは減り、外資比率がどんどん高まってきている。
しかも、竹中氏は、一時は民間に下っていたものの、2013年1月の第2次安倍内閣から再び国の経済政策に関わるようになった。「産業競争力会議」メンバーになり、2014年1月からは、“あの” 国家戦略特区の特区諮問会議メンバーにも就任している。
当然、安倍政権は、成長戦略の一環として「持ち合い解消」をプッシュしている。
たとえば、「日本再生ビジョン」では、株式持ち合い解消、銀行などの株式保有規制強化、社外取締役の導入促進など「コーポレートガバナンス改革」を掲げている。
いったい、この国内の動きは何なのか?
世界の大きな流れにおける「下部構造」の動きですね。
1929年、世界恐慌によって、モルガンやロックフェラーなどの世界支配層系金融資本は、米国上場企業の株式の約7割を手に入れたと言われている。
私は常々、世界支配層がこの「刈り取り」を再びやろうとしているのではないかと、主張している。しかも、今度は「世界規模」で・・。
世界支配層的には、これをやらない限り、全世界の経済支配も完了しない。
だから、フルフォード氏の上の主張は、当たらずとも遠からずというか、本質面においてはさして間違っていないのではないかと、思うわけです。