地震で家を失うかもしれないと思ったら読む記事(対策付)

人災・天災
撮影 Takaaki Yamada




最近、関東地方で地震が多くなってきましたね。

とくに8月2日には、朝の2時頃と7時頃の二度にわたり震度4の地震が来た。

何か嫌な予感がしましたね。

2011年の3・11後は、私の実感では、3年間くらい、頻繁に震度3や4くらいの地震がありました。地面がいつも揺れている感じで不気味でした。

で、それがようやく収まって、3年ほどがすぎて、また最近、揺れ始めた。

すると、これは3・11の余震ではなくて、新たな地震の前兆なのではないか。

下の記事で、「三陸沖」と「関東」の大地震が連動してきた事実に触れました。

関東大震災が近い!? 過去の「連続大災害」を振り返る
様々な観測やデータが、再び大地震の発生を警告している。 たとえば、GPSを使った国土の隆起・沈降・歪み具合の測量、圧迫された岩盤から発せられる電磁波の観測、地下水の変化・蒸気の噴出・余震の増加などの地理的物理的な異常現象、各地の地層や文献の

上を見ても分かるように、どちらか片方で巨大地震が起きれば、しばらくしてもう片方も起きる、という関係にある。これはもう地球が生きている以上は仕方がない。

そのズレの期間は最短で約7か月、最長で約10年

今では、あの3・11から、6年半になろうとしています(早いものですね)。



こんな時に東京オリンピック開催に突き進む愚かさ

だから、2020年の東京オリンピック開催は、過去の経験則を無視したもので、私は暴挙に近いものを感じる。

たしかに、特需にありつける建設業界と、彼らにパー券を買ってもらっている政治家はいいでしょう。だが、それだけの金があれば、子供の貧困や、母子家庭の約半数の貧困問題は、どれほど緩和できることか・・。本当におかしな政治、おかしな国だ。

しょせん、安倍さんもボンボンなんですね。ボンボンが右に寄ったのが安倍さんで、左に寄ったのが鳩山さん。正反対のようでいて、庶民の暮らしが実感できず、金がどこから沸いてくると思って無駄遣いする点では、両者は似たもの同士。

ま、無事にオリンピック開催に漕ぎ着けることが出来ればまだしも、その前に関東大震災が起きれば、計画推進者は「国賊」のレッテルは免れないでしょう。

過去記事でも言いましたが、開催の時期をずらす決断もできたはずです。なんで2020年に開催しなきゃならないのか。なんか戦前に暴走した旧陸軍みたい。

スポーツ界の著名人も情けない。スポーツマンだろうが何だろうが、その前に一国民・一市民なのだから、「私は賛成できません」と堂々と声を上げる人がいてほしかった。

ま、百兆円を超える被害額ですから、世界恐慌の引き金になるでしょうな。

その後、日本はカオスに突入し、クーデターが起きるなどして、最終的にエキセントリックな政権が樹立されても不思議ではない。

ここだけの話ですが、すでに自衛隊の若い幹部の中には、再び政治的な意志を持ち始めたグループもいるんですね。だから、政治が極度に迷走し、山積する問題を収拾不能になった場合、とくにそこに中国の軍事行動などの外患が重なった場合、やむをえず軍人が決起し、強権によって事態の打開を図ろうとすることは十分にありえる。

来たる大震災では膨大な人々が自宅に住めなくなる

ま、今回はそういう話をしたいんじゃありません。

その直後、私たち庶民がどうするか、という話なんですね。

「関東大震災」や「南海トラフ地震」については、過去にも書いてますので、ぜひとも参考にしてください(*「天災」カテゴリや、サイト内検索のご活用を)。

もしそういった巨大な地震が起きれば、自分や家族が家を失うかもしれないと、確信はなくとも、漠然とした不安を抱いている人も多いかと察します。

これは国や自治体、専門家も危惧していることの一つなんですね。

南海トラフ地震の広域避難、最大145万世帯 東大試算  2017/3/14

(http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13H6X_U7A310C1000000/)

マグニチュード(M)9級の南海トラフ巨大地震が発生した場合、住んでいる自治体を離れて広域避難を迫られる世帯は、最大で約145万6千世帯に上るとの試算を、東京大の広井悠准教授(都市防災)らのチームが14日までにまとめた。東日本大震災では同じ自治体内も含めて約33万世帯が転居したが、それを上回る恐れがある。

(略)親戚や知人宅に避難できる世帯と、同じ自治体内で空いている賃貸に入居可能な世帯などを除き、太平洋沿岸部を中心に246市区町村の約145万6千世帯が広域避難を余儀なくされると推計した。

他の都道府県への流出数では、愛知が約22万7千世帯、静岡が約18万8千世帯で、三重県伊勢市や和歌山県串本町など沿岸部の30市区町村は世帯が半減した。(後略)

このように、「家を失う世帯が多発する」というのは、妄想でも誇張でもなんでもなく、東大の防災研究チームが警告している極めて重大な問題なのです。

約145万というのは世帯数ですから、今、一世帯約2名の基準でいえば、300万くらいの人々が家を失うか、何らかの理由で引越しを余儀なくされる。

これは南海トラフ地震のケースですが、関東大震災でも同じことだと思います。

関東大震災で怖いのは火災ですね。しかも、丸の内などの都心部はかえって安全で、むしろ住宅街の火災が怖い。世田谷とか墨田とか、ハザードマップ真っ赤です。つまり、住宅街の人は、自宅が地震を耐えても、火災で焼け出されることもありえる。

上の引用の東大のシミュレーションでは、避難世帯の人々は最終的に被害の少ない地域へと移転していくと試算している。ただ、現実は非常に厳しいでしょう。

すぐに実家に移れるとか、親戚友人の家に寄せてもらえるという人は幸運なほう。

私も含めて関東の人間は、これまで他地域の地震の被害を見届ける側でした。で、被災者たちが学校体育館や公民館で雑魚寝している姿をテレビなどで見て、「大変だなあ」くらいにしか思っていなかった。しかし、日本一の人口密集地帯である関東で直下の大震災が起こった場合、まだ「何々館」に避難できる人は幸運なほうかもしれない。

脅すみたいですが、現実は「阿鼻叫喚」と予想しておくのが正解かと。

必要なのは引越し先が見つかるまでの「急場をしのぐ手段」

自宅の耐震化となると経済的な制約が出てくるし、賃貸の場合はどうしようもない。しかも、地震はともかく、津波や火災の場合はまた別個の対策を迫られる。

とくに日本の戸建ては、大半が木造の骨組みプラス合板です。耐震基準を満たしていても、震災直後の津波や地域的な延焼に対しては無力に近い。

一方、RC造のマンションだからといって決して安心はできない。傾斜はおろか、屋根や壁にヒビが入って雨漏りし始めただけで、途端に居住には適さなくなる。

よって、自分の今いる場所が危険だと思ったら、今のうちに引っ越すのが一番手っ取り早いわけですが、しかし、そこが分譲の自宅だったり、仕事の絡みがあったりすると、簡単に決断はできない。そういう人は「その時」を想定しておかなければならない。

言ったように、来たる関東大震災では、自宅を失った上に、被災者の数次第では、ろくに避難場所にも入れない可能性も考えられる。その場合は「野宿」になる。

また、運よく入れたとしても、避難所内での集団生活は決して快適ではない。体験者によると、集団での「雑魚寝」が続くと、ものすごいストレスになるそうです。マイカーで寝るのも、プライバシー的にはよくても、健康には非常に悪影響になる。

こういうのは私だって絶対に嫌だし、誰だって嫌なはず。

では、いったいどうすればいいのか、という切実な話です。

膨大な人々が「一挙に」家を失うわけですから、誰もが賃貸の空き部屋に殺到する。だから、そう簡単に引越し先が見つかるとは思わないほうがいい。

だから、避難所内での雑魚寝・マイカー寝・野宿が嫌なら、一ヶ月か、二ヶ月か、分かりませんが、新居が見つかるまでの間、何か別の方法を見つけるしかありません。

一つの方法が「レンタルスペース」を事前に確保しておくことです。

レンタルスペースを活用した緊急避難法

首都圏の場合、都心部のレンタルスペース物件は、寝床くらいしかないが、少し郊外に行くと、もう少し広めのコンテナなどが格安で借りられます。

だから、レンタルスペースと言っても、郊外型の物件のほうがお勧めです。見ての通り、運輸用コンテナをそのまま据え置いたタイプとかが、結構あるんですね。

スチール製なので、地震や火災が来ても大丈夫(と思うが)。

しかも、ここに、布団もしくは寝袋、ミネラルウォーターやちょっとした食糧、電池式の照明や懐中電灯、移動用の自転車などを、事前に備蓄しておけばいい。

潰したダンボールを床に敷くだけで、即席の部屋になります。

つまり、普段の備蓄倉庫でありながら、いざという時には「屋根付きハウス」にもなる。むろん、あくまで引越し先が見つかるまでの、臨時の住まいですが。

だから、「私が今いる自宅は震災の時に危ない」と嫌な予感したら、思い切って半年や一年契約でレンタルしてみるのも手です。

自宅から30キロ圏内にあるなら、おそらく徒歩でも日中内にたどり着ける。自転車があれば50キロ圏内にまで拡大しても大丈夫かもしれません。

むろん、物件を決めるには、現職場との距離や、交通アクセスなどの条件を総合的に判断する必要があります。コンビニが近くにあるか、またトイレ・水道などが利用できる公園や公共施設が周辺にあるか等も、事前に調べておくといいと思います。

トイレ・水道が徒歩圏内にあれば、そのレンタルスペースは、アフター大災害における臨時の生活拠点になりえます。そこから捲土重来を図ればいい。

むろん、言うまでもないことですが、こういった物件は居住を想定していません。契約でそれを禁止しているところもある。

ただし、命が掛かっている場合は「緊急避難」の正当性が生じます。つまり、震災で自宅が被災したら開き直っても構わない、ということです。

何もやましいところがないのだから、「被災して家を失いましたので、次の住まいが見つかるまで、臨時で住ませてほしい」と、正々堂々と主張するべきです。

まあ、貸し屋さん側も、客がレンタル料さえきちっと払ってくれれば、そう無下にはしないでしょう。だいたい、契約を盾にして緊急避難者に該当する被災者を無理に追い出せば、そちらのほうが大問題になるだろう。

ところで、「たしかに私は家を失いそうだが、かといって、震災がいつ起こるかも分からないので、事前に契約するのはちょっと・・」と、躊躇する人もいると思う。

将来のリスクを認識していても、目先の5万、10万円程度のお金を失うことを恐れる・・まあ、これは人間なら当たり前。私もそういう性質がある。

そんな場合は、「被災→即契約」ができるように、事前に目星をつけておくことです。

いずれにしても、結局は被災想定地域にいる一人ひとりが、自分と家族の身は、まずは自分で守ることが重要なんですね。

陳腐な結論で申し訳ないが、それがもっとも有効な対策だと思います。

スポンサーリンク




タイトルとURLをコピーしました