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なぜ7月後半から北朝鮮との戦争前夜に入るのか? 開戦の兆候を読む

北朝鮮問題に関しては、私は一貫して「核戦争になる」と主張しており、その真因として、世界支配層や米・イスラエル、あるいは軍産複合体などの「内部理由」を挙げてきました。そういった「構造」から戦争が引き起こされると思っています。

第一次や第二次の世界大戦でもそうでした。サラエボ事件だけを指して俗に「一発の弾丸で戦争が引き起こされる」などと言われますが、文学的表現としては面白くとも、実際には戦争になる構造がすでに存在していました。たまたまトリガーがオーストリア=ハンガリー帝国のフェルディナント皇太子暗殺だっただけで。ちなみに、犯人のセルビア人暗殺団を背後から支援していた“黒幕”がいた、という説もある。

第二次朝鮮戦争(又は朝鮮再戦争)も同じだと思います。

だから、トランプ米大統領やティラーソン国務長官がどんな発言をしたとか、米空母が日本海に着たとか離れたとか、そういった時事情報は、基本的に参考程度に留めています。物事の表面だけを見ていると、右往左往する羽目になる。

しかし、一個一個の情報に振り回されることなく、パーツとして積み重ねていけば、場合によっては大きな「絵」が浮かび、大局的な判断に役立つこともあります。



なぜトランプは白々しく中国を褒めるのか。そして100日猶予の終わり

さて、北朝鮮が完全に米世論を敵に回した同じ頃、米中はワシントンでの閣僚級の外交・安全保障対話を控えていました。

トランプ大統領はこんなツイートを出しました。

まず下のツイートからですが、ワームビア氏の死亡を受けて発表したもので、前回の記事で記した、北朝鮮に対する非難の発言です。

で、上のツイートのほうが、次のような内容です。

「北朝鮮問題の件でわれわれを助けようという習主席と中国の努力にはたいへん感謝しているが、うまくいっていない。少なくとも中国が努力したことは知っている!」

トランプ大統領は、中国の対北制裁が効果を発揮していないと認識しながら、他方で不自然なほど中国の肩を持っていますね。

果たして、どういう意図でこういうツイートをしたのでしょうか。

私は以前の記事で、次のように記しました。

5月に対北攻撃の政治的条件と軍事的条件がピタリと揃う訳
私は4月16日の以下の記事で、次のように記しました。 こうして、ロシアは直接戦闘に介入しないが、影で米空母艦隊の情報を提供することで北朝鮮に攻撃させる、というわけです。(略)朝鮮人民軍は、通常ミサイルか、弾道ミサイルか、魚雷か、機...

中国としては、いったんアメリカに歩調を合わせ、対北説得の「責任」を分担してしまった以上、同国が対北攻撃を始めても、非難がましいことは言い辛くなります。(略)

実際のところ、アメリカは、中国が本当に北朝鮮問題を解決できるとは思っていない。わざわざ米中貿易を人質にして習近平を巻き込んだ最大の理由は、「中国ですら対話で解決できなかった」という既成事実を作るためであったと思われます。

世界は「親北国家で、事実上の後見人である、あの中国ですら駄目だった」という風に見なします。(略)武力行使を「より」正当化できるというわけです。

つまり、なぜわざわざ「中国は努力している」などと必要以上に持ち上げる必要があるのかというと、開戦の大義名分の一つとして利用する腹積もりだからでしょう。

最初から開戦時に「中国は必死で説得の努力をしたが、それでも北朝鮮を変えることはできなかった」と主張するシナリオなら、「中国が努力した」ということにしておかなければなりません。このツイートは、私の仮説を裏付けるものだと思います。

実際には、トランプは「中国が頑張っている」などとは思っていないようです。

米大統領が北朝鮮問題で中国に不満、経済的な措置も検討=高官 2017 06 28

トランプ米大統領が北朝鮮への対応や2国間の通商問題をめぐり中国への不満を募らせており、中国に対して経済的な措置を取ることも検討している。トランプ政権高官3人がロイターに明らかにした。高官の1人によると、大統領は北朝鮮問題に関し、中国にこれまでと異なる対応を取る機会を与えたにもかかわらず、十分な結果が得ら

トランプ米大統領が北朝鮮への対応や2国間の通商問題をめぐり中国への不満を募らせており、中国に対して経済的な措置を取ることも検討している。トランプ政権高官3人がロイターに明らかにした。

高官の1人によると、大統領は北朝鮮問題に関し、中国にこれまでと異なる対応を取る機会を与えたにもかかわらず、十分な結果が得られていないと感じているという。

上の内容は「高官が明らかにした」ことで、トランプ自身が公言していることではありません。本音では中国を不満に思いながら、ツイッターでは褒めているわけです。

そして、例の「100日猶予」の期限が7月16日で切れます。

「中国の努力」が失敗に終わったとの認識を示して、いよいよ米単独行動に踏み切るとも考えられます。トランプ大統領は4月の始め頃、こう発言しました。

“If China is not going to solve North Korea, we will.”

(もし中国が北朝鮮問題を解決しなくても、われわれはやるぜ)

きっと、最初からこの方針なんでしょう。

中国はあくまで開戦の大義名分作りのダシに使われているだけです。

北朝鮮との開戦の兆候1:ゴールドマンの韓国撤退と共謀罪のスピード施行

さて、まさにトランプ氏が上のツイートを発した頃、米ゴールドマンサックスはじめ外資系銀行3行が韓国から撤退した、というニュースが飛び込んできました。

世界的投資銀行ゴールドマンサックスはトランプ政権に深く食い込んでいます。

片腕の首席戦略官スティーブン・バノン、財務長官のスティーブン・ムチューチン、国家経済会議委員長のゲーリー・コーン、等々。もう少し下のランクにも、娘のイヴァンカと婿のクシュナーの周辺にも、ゴールドマンサックス人脈が見えます。

そもそも、ゴールドマンサックスは、トランプの不動産会社の債権者であるという報道があります。つまり、人質に取られているようなものです。

よって、ゴールドマンサックスは、トランプ政権から事前に何らかの内部情報を得ていて、この時期に撤退した、と憶測することも可能なわけです。

そして、日本では6月に「共謀罪」が国会で可決しました。

共謀罪(テロ等準備罪)の対象277の罪一覧
2017年6月15日、国会にて「テロ等準備罪」を新設する「改正組織犯罪処罰法」が自民・公明などの賛成多数で可決しました。 法務省によると、7月11日に施行されます。 もともと「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」...

なんと、公示期間をすっ飛ばして、7月11日のスピード施行なんですね。「なんでこんなに急ぐ必要があるのか」と、私は引っ掛かりました。

政府が「北朝鮮との交戦状態に入る」ことを想定しているのかもしれません。その交戦下で仮に北の工作員がテロや破壊活動をして日本人に死人が出れば、日本国内が戦場になったと認定されます。そうしたら、自衛隊出動出動事案になります。

警察は相手を逮捕するのが仕事ですが、自衛隊は殺害するのが任務なんですね。

私もこのことはいち早く予想していました。以下は参考記事です。

日朝交戦で在日朝鮮人は「人民軍兵士」身分へ移行か?
さて、昨今の北朝鮮問題に関する続き。専門家とメディアが触れたがらない第一の要素が「ユダヤ」。今回は「第二」である。私は専門家より一歩先へ進んで、すでに戦中・戦後を見据えている。端的にいえば、1・日朝が戦時下に入ると、在日朝鮮人が「北朝鮮兵」...
日朝開戦後の在日朝鮮人と北朝鮮シンパの運命
これは「米韓(もしかすると+日本)VS北朝鮮」戦争の、戦時・戦後の予測だ。北朝鮮憲法は「全人民」に対して武装と祖国防衛の義務を定めている。よって、日朝が交戦すれば、法的には全在日朝鮮人が兵士身分となる可能性がある。この規定に対して、在日朝鮮...

北朝鮮との開戦の兆候1:テレビCM放送と日米「2+2」開催

さらに、6月23日から7月6日までの2週間、北朝鮮の弾道ミサイルが発射された際の避難方法を紹介する政府のCMが流されます(*記事執筆時、流れている最中です)。明らかに「日本国内が攻撃を受ける」との危機想定に基づいています。

(北朝鮮ミサイルにどう対応する? 政府がCM放映へ)

また、全国70紙の新聞やインターネットの大手検索サイトでも、同様の広告が打たれています。この時期に大規模な広報に打って出た理由はなんでしょうか。

そして、7月半ば、トランプ政権発足後としては初めての、日米の外務・防衛の閣僚協議がワシントンで行われます。

日米 外務・防衛閣僚会議 来月中旬に 同盟強化協議 628 532

政府は、アメリカとの外務・防衛の閣僚協議を来月中旬にワシントンで行うことで最終調整していて、同盟強化に向けて自衛隊の役割や任務の見直しを協議&

(前略)政府は、アメリカとの外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2+2」を、来月14日にワシントンで行うことで最終調整していて、日本側から岸田外務大臣と稲田防衛大臣、アメリカ側からティラーソン国務長官とマティス国防長官が出席する予定です。(略)

地域情勢では、核・ミサイル開発を進める北朝鮮問題について、日米両国や、韓国を加えた3か国が緊密に連携して対応していく方針を確認するほか、先週行われたトランプ政権と中国政府の初めての「外交・安全保障対話」を受けて、中国への働きかけをめぐっても意見が交わされる見通しです。(略)

このように、あらゆる「準備」が7月16日までに終わるようになっています。

さて、ワームビア氏の死亡を受けて、アメリカの怒りの世論が盛り上がっていることは前回に説明しました。

冒頭で「サラエボ事件」を取り上げましたが、あらかじめ気化したガソリンが密室に充満していれば、爆発させるには、ライターでも、マッチでも、火花でも、タバコでも、何でも構いません。きっかけは「何でもいい」わけです。

しかも、今回は、内政がうまく行っていないというトランプ政権の内部事情から、いわば国民の目を反らせる手段として、戦争を始める可能性もあります。

北朝鮮はすでにアメリカ国民の「公敵」ですから、仮に武力攻撃すれば、政権の支持率は急上昇するでしょう。トランプとその周辺も、それをよく知っているはず。

戦争になると、官民一丸となって大統領を支持する・・これは米の伝統気風です。

つまり、政権単体でも、北朝鮮と開戦する内的動機が出来ているんですね。

これであと「きっかけ」――ダブルエージェントによる「偽旗」テロ、つまり北が先制攻撃したという名目、しかも日本人が標的になるとか――さえ起これば・・。

気化した燃料が一挙爆発です。