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続・アステカ帝国の逆襲 そして米国4州は分離する!

メキシコの国章:湖に突き出た岩に生えるサボテンに立つ鷲が蛇を咥えているもので、アステカの伝説に由来するデザインを持つ。1968年9月16日に制定された。(ウィキペディア「メキシコの国章」より)

さて、前回の記事で「メキシコとは何なのか」を私なりに考えてみました。メキシコは長い間、異文明の移植による拒絶反応に苦しんできましたが、ようやくそれを体内に取り込んで、再びアステカ人の国として甦ったというのが私の見解です。つまり、実態はアステカ・バージョン2.0――アステカ帝国の後継国家というわけです。

「ドラゴンボール」風に言うと、スペイン(的な西洋文明)を体内に吸収して、より強力なスーパー・アステカへと変身した、といったところでしょうか。

だから、米・メキシコは「文明が違う」んですね。両国の間にあるのは、通常の隣国関係とうより文明間の緊張関係でしょう。大げさに言えば、欧州・イスラム間のような「文明の衝突」に近いものがあると思います。実際、白人系アメリカ人も、カナダは“同胞”と見なしているが、メキシコは明確に異文明と認識しているそうです。

メキシコ人の対米感情と対米長期戦略

メキシコ人は、そのアメリカという巨大な存在と相対化することによって、自身の存在を認識してきたとも言えます。しかも、スペインにもルーツを持ち、独自に西洋文明を吸収してきたので、決して劣等感一方ではない。だから、アメリカ人からすると、ヒスパニック系は扱いに困る人々で、「同化しない」とぼやく人が少なくありません。好意でアメリカ人扱いすると、逆に怒られた、という話も聞いたことがあります。

メキシコ人からすると、アメリカは羨望の対象であると同時に、ライバルや敵のような存在だと思われます。前回に詳しく見ましたが、これには歴史が深く絡んでいる。隣国同士は仲が悪いと言われますが、歴史的に見れば、互いに侵略したり、侵略されたりで、意外と帳尻があっている。ところが、米・メキシコ関係では、メキシコが一方的にやられた歴史があるだけです。この「やり返していない」という想いは、人の潜在意識に強固にこびりつくものの一つで、それは民族の集合意識でも同じです。

しかも、その際に奪われた領土が今もアメリカにある。だから、米西部から南部にいるヒスパニック系住民には、「ここはもともとオレたちの領土だ」という堂々たる意識がある。そして、そういう意識は、本国人がアメリカに密入国する際の心理的抵抗感も少なくする。一方で、それはメキシコ本国からすると、元々の自領に自国民を入植させているようなものでしょう。そして、「産めよ・増やせよ」で、今や6千万人のヒスパニック・ラテン系集団へと成長した、というわけです。

事実上の密入国の放置も含めて、その行為の背景には、果たして「いつか再び領土を取り戻したい」という願望や深慮遠謀がないと言えるでしょうか。また、「領土を奪われた」という被害者意識や「やり返したい」という復讐心がないと言いきれるでしょうか。

私は、「ドルの送金」という経済的動機と並んで、まさにそれらが主たる動機であると睨んでいます。それは一種の「累積戦略」です。細々とした地道な行為であっても、ある一定のレベルと条件に到達すると、大きな目的が成し遂げられるということです。

つまり、ある臨界点以後、奪われた領土の再併合がかなう、ということです。

移民を繋ぎとめていた現実生活上のメリット

むろん、メキシコ本国の思惑だけでなく、当の6千万ヒスパニック・ラテン系住民が自主的に動かない限り、そういった構想も画餅にすぎません。

まず、トランプ大統領の誕生により、不法入国組にはそうする動機が芽生えたと考えることもできます。どうせ彼らは追放されるのですから、恐れるものはありません。

従来、メキシコ人にしてみれば、国境を越えるだけで、収入が一挙に数倍に跳ね上がったわけです。だから、違法だろうが、少々リスクがあろうが、不法入国しました。といっても、正式な身分証や社会番号はないので、就ける仕事は想像つくと思います。労働集約型の大規模農場や精肉工場、その他、単純作業・底辺労働など、いわゆるキツイ・汚い・危険な3K職場です。

他方で、資本側や白人世帯にとっても、彼らの存在は必要だったわけです。つまり、「不法」ではありますが、底辺労働を担ってくれる外国人労働者の需要があり、それゆえ供給があるというふうに、互いのニーズは一致していました。

彼らは決して心までアメリカ人になりたくて不法入国しているわけではありません。あくまで、より良い暮らしを手に入れるために、やむを得ず渡っていくわけです。

そして、ここが大事な点ですが、近年、そういう人たちを救済しようと動いていたのがオバマ大統領でした。

http://www.afpbb.com/articles/-/3032312

【2014年11月21日 AFP】バラク・オバマ米大統領は20日、米国内の不法移民500万人に対し強制送還を猶予する移民制度改革を発表した。(略)「数百万人の人々を摘発し、国外退去させる措置は現実的でない」と指摘した。「米国民のみなさん、わが国は移民の国であり、今後もそうあり続ける。私たち自身も、かつては異邦人だった」(略)米国に不法入国後5年以上居住し、米国で生まれた子どものいる人々のほぼ全てが、3年間の就労許可を申請できるようになる。よって国外退去に怯える必要もなくなり、犯罪歴の審査を受け、適切な納税や、より長期の滞在許可の申請ができるようになる。

だから、オバマ氏は無能と言われているけども、不法移民と、彼らの主たる身内・同胞であるヒスパニック・ラテン系の人たちからは大きく支持されていました。むろん、オバマ氏や民主党としても、彼らに市民権を与えれば、そっくり票田として取り込めるという算段があったのでしょうけども。

対して、議会を中心にこれに大反対していたのが共和党でした。その共和党から、「メキシコからの不法移民を追放する」とか「国境に万里の長城を作る」などと公約して大統領に当選したのがトランプ氏だったのです。

だから、自身の市民権や滞在合法化に望みをかけていた人たちは、望みを断たれて激怒しているわけです。また、その上、極めて反メキシコ的な姿勢のために、ヒスパニック・ラテン系の人たちも激怒しているわけです。

これが「反トランプデモ隊いくところにメキシコ国旗あり」の大きな理由でした。

このまま不法入国組がおとなしく拘束されるとは思えません。彼らはそっくりそのまま「反トランプ政権部隊」へと移行していくでしょう。それだけで数百万の政治勢力です。彼らはどっちにせよ排除される予定なので、何かを恐れる理由がありません。

アメリカ経済が凋落した時、彼らは分離独立に向けて動く!

しかしながら、6千万ヒスパニック・ラテン系の人たちが、まだアメリカに「安住」して「満足」している限りは、本格的な内戦の要因には至りません。

問題はそれが崩壊した時です。予想されるのは、NY株暴落を皮切りとするアメリカ経済の凋落です。基軸通貨特権とドルの還流に支えられている同国経済は、膨大な対外債務と貿易赤字構造を抱えており、それが終焉した時、谷底に落ちるように悪化するかもしれません。

その時、元々アメリカ人との自覚も薄く、同化するためにアメリカに渡ったわけでもなく、根深い「反西洋」感情すらも有する彼らはどこへ向かうでしょうか。

彼らはメキシコ人としてのアイデンティティを持つので、もともと自分たちが所属する一つの有機体へと、一体感を求めて帰還しようとするでしょう。

ただし、それは今の自分の暮らしを放棄して本国にとんぼ返りする意味ではありません。ここでもたげてくるのが、メキシコ人のナショナリズムであり、トラウマであり、復讐心です。繰り返しますが、「ここはもともとオレたちの領土だ」と彼らは思っています。だから、譲らなければならないのは、アメリカ人のほうなのです。

つまり、今の経済や暮らしが崩壊するという、その「時と場合」において、長きにわたるメキシコ側の「累積戦略」がようやく功を奏するわけです。彼らは、かつてアメリカがメキシコに対してやった行為(入植させる、次に反乱させ、独立させ、そして併合する)を、そっくりそのままやり返すでしょう。ただし、住民投票という手段を使って。

今は反トランプデモで暴れているだけですが、アメリカが没落すると、いずれ分離独立に向けた政治的な意志と方向性を持つようになるでしょう。

対象となるのはニューメキシコ・テキサス・カリフォルニア・アリゾナの4州

以下は、サイトの説明によると、2010年の米国勢調査局に基づく「全米・ヒスパニック・ラテン系比率ランキングマップ(州別)」です。

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アメリカ合衆国の50州と首都ワシントンD.C.を対象とするヒスパニック・ラテン系比率ランキングです。1位はニューメキシコ州の46.30%、2位はテキサス州の37.62%、3位はカリフォルニア州の37.62%です。最下位はウェストバージニア州の1.20%です。

なぜ率直にパーセントではなく偏差値を使うのか、よく分かりませんが、引用させてもらっているので文句は言えません。「すべてのアメリカ州の平均と比べて、数値が高い地域はより赤く、数値が低い地域はより青く色分け」してあるそうです。

同「State & County Rankings」さん掲載のデータによると、ヒスパニック・ラテン系比率の高い州は、上から順に次のようになります。

1 ニューメキシコ州 比率46.30% 人口953,403人(州人口2,059,179人)

2 テキサス州比率 比率37.62% 人口9,460,921人(州人口25,145,561人)

3 カリフォルニア州 比率37.62% 人口14,013,719人(州人口37,253,956人)

4 アリゾナ州 比率29.65% 人口1,895,149人(州人口6,392,017人

5 ネバダ州 比率26.53% 人口716,501人(州人口2,700,551人)

このデータは少し古いものですが、いずれも過半数に届きません。

ただ、必ずしもメキシコと利害が一致しているわけではありませんが、参考までに「先住民」の人たちを加算すると、比率は次のように跳ね上がります。

ニューメキシコ州から順に55.7%、38.3%、38.6%、34.3%、27.7%です。つまり、すでにニューメキシコ州は文字通り“新たなメキシコ”なのです。

実は、アジア系や黒人系も含めた「カラード」で考えると、2010年の時点で、ニューメキシコだけでなく、カリフォルニアとテキサスでも過半数を超えています。

ただし、彼らはヒスパニック・ラテン系とはアイデンティティを異にします。

他方で、この統計は少し古いので、期近の2020年にはどうなるか?」という人口動態も想像しなければなりません。この点で、移民の流入と多産に支えられたヒスパニック系住民の人口増加率は驚異的です。しかも「不法移民」は上のパーセントには含まれていません。投票権はありませんが、不法移民の存在自体、白人系には脅威です。

さて、以上の内容を総合的に勘案すると、かつてのメキシコ領土の中で、ユタ州は白人ばかりの土地なので、民主的回復は非現実的でしょう。ネバダ州は微妙です。しかし、ニューメキシコ・テキサス・カリフォルニア・アリゾナの4州の回復なら十分にありえるというのが私の結論です。住民の支持を背景にして、州議会が決起し、州民投票が実施されるならば、その州は分離独立の鍵となる政治的正当性を手中にできるでしょう。

実際、アメリカ合衆国憲法にはそれを明確に禁じる条項はありません。

アメリカ弱体化のチャンスを中ロは見逃さない!

さて、これらの巨大な一連の動きには「外的要因」も勘案しなければなりません。

建前上、メキシコ本国は内政干渉できないので、仮に情報機関が米国内の分離独立の動きを支援しても、それは少なくとも内部要因とは言えません。

その他のまったくの第三者が支援した場合、それは「外的要因」と呼ぶことができます。たとえば、以下の記事では、第一次大戦におけるドイツの事例を挙げました。

アメリカ内戦→メキシコが人口2億人の大国へ
トランプ当選後に全米各地で相次いでいる暴動をニュースで見ていて、突然、思い出したことがある。それは私が1997年と2003年に書いた小説だ。 アメリカ南部が分離し、メキシコに吸収される小説 最初のものは『さようならアメリカ』という作品。...

この中で小説の主人公が次のように言っていますが、これは史実です。

「それは独国本国が自国の駐メキシコ大使に送った一通の電報だ。その内容は、もし大美国の参戦があった場合、メキシコに対して同盟を呼びかけよと命ずるものだった。しかも同盟の見返りとして提示する条件が、戦勝の暁にメキシコがテキサス・ニューメキシコ・アリゾナの三州を併合することを独国は了承する、というものであった。実はこれがウィルソンの逆鱗に触れたのだ…」

この当時は米独が対立関係にありました。今日、アメリカと対立関係にあるのはどの国でしょうか。6千万のヒスパニック・ラテン系住民と、メキシコ本国のナショナリズムの矛先が、ニューメキシコ・テキサス・カリフォルニア・アリゾナの4州の回復へと向かう時、どの国がその動きを好機と見なし、支持するか、想像に難くありません。

中ロは間違いなく支援するでしょう(笑)。民衆の怒りに乗じて政治目的を達成するのは、彼らの常套手段です。

清朝は義和団事件、蒋介石は1927年の南京事件、毛沢東は文化大革命を利用しました。日本の沖縄独立運動にも中国国家安全部の資金とマンパワーが入っており、策源地は中国大使館です。

ソ連はまさにそうやって大衆を扇動してできた国でした。そして、KGBは1960年代の黒人解放運動に資金を提供していました。世界各地の共産主義運動も支援していました。そのノウハウをまさに受け継いでいるのがプーチン・ロシアです。

ちなみにですが、数ヶ月前、プーチン大統領が現在の連邦保安局(FSB)を母体にして「国家保安省」(MGB)を新設することが伝えられました。このMGBは、ソ連時代のKGB(ソ連国家保安委員会)の生まれ変わりと考えられています。

最近の米大統領選挙では、ロシア側がヒラリー・クリントン候補とクリントン財団に関する大量のニセ情報・デマ情報を流していました。彼女と財団は実際にあくどい犯罪とテロ組織とのコネクションを隠していたので、どんな嘘の情報でも、怒れる人々にはもっともらしく思えました。米英メディアは散々「ロシアの悪魔化」をやっていましたが、今度はその情報戦でやり返されたというオチです。

プーチン・ロシアはMGBの総力を挙げて、アメリカの内部分裂を使嗾するでしょう。ニューメキシコ州やテキサス州の併合を承認すると、メキシコに約束するでしょう。

すると、「シヴィル・ウォーズ アステカ帝国の逆襲 CIVIL WARS: THE AZTECA EMPIRE STRIKES BACK」は、「製作総指揮:ウラジミール・プーチン」になるかもしれません。

中国もグアム島とハワイ島の独立運動を使嗾するだけでなく、もしかするとカリフォルニア州の切り取りにかかるかもしれません。同州は中国系移民の巣窟になっており、単純にメキシコへの併合を喜ばない可能性が高い。よって、カリフォルニア州だけは、中国の支援を受けて分離独立し、そのまま共和国として留まる可能性があります。

いずれにしても、中ロという第三者のプレイヤーの動きからも目が離せません。

最後に、日本はどうするべきか?

さて、「メキシコとは何なのか?」という点から始めて、ここまで至りました。日本ではアメリカ目線・白人目線の見方ばかりが喧伝されています。しかし、歴史的に見ても、アメリカが旧メキシコ領を領有し続けることに正当性がないことは明らかです。それに対してメキシコという1億3千万の準大国が何を考えているのか。また、そこを中心に6千万ものヒスパニック・ラテン系住民がいる事実が将来的にどんな流れを引き起こすのか。多数の日本企業が両国に進出し、多数の日本人が住む以上、私たちとも無関係ではありません。前々回、前回、そして今回の記事で述べたように、巨大な地下の胎動はすでに始まっています。したがって、私たちも万一を予想し、備えなければなりません。

しかも、結局は私たち自身がどう選択するか、という問題でもあります。

日本はアメリカの圧力によって、1500兆円もの株と土地の資産をバブル経済崩壊で失いました。平行して、日米構造協議により630兆円もの借金を背負わされました。

かつて、東芝はノートパソコンに関して、おかしな言いがかりをつけられ、1千億円を毟り取られました。最近(2016/11/13)入ってきたニュースでは、トヨタは「防さび加工が不十分でフレームが腐食しやすい」という因縁を吹っかけられ、34億ドル(約3600億円)もの和解金の支払いを余儀なくされたとのことです。私たちは、これからもアメリカの都合を無理強いされ、集団訴訟の標的にされ続けることでしょう。

アメリカほど、正義を掲げながら、正義とは程遠い国も珍しいと言わざるをえません。仮にこの大国が“アステカ人の逆襲”を受けて、ゲルマン民族が住み着いて崩壊した西ローマ帝国と似た運命を辿るとしたら、それは私たちにとってチャンスかもしれません。彼らが西半球における帝国の地位から滑り落ちることなど絶対にないとか、常識に呪縛されるのは危険です。ローマ帝国も、モンゴル帝国も滅んだのです。

私は前々回で紹介した『未来史記』の中で、次のように記しました。

前史二〇一七年九月、暫定国家「ニューメキシコ連邦共和国」が誕生した。

まあ、これはただのフィクションですが、アメリカの没落という時代の流れ自体は止めようがないと、私は確信しています。ほんの数年後にははっきりしますが、おそらく、誰もが予期していなかったほどの、想像以上のスピードで衰退していくでしょう。そして、日本は、メキシコとの間に、より対等で良好な関係を築けるはずです。

つまり、日本もまた「人口2億人の大国メキシコ」の誕生、すなわちメキシコの覇権に影から賭けるべきです。

*こちらの「超自然情報」系の記事もどうぞ。

みなさん、こんにちは。バルカンのノストラダムスと欧米で称されているブルガリアの盲目の予言者ババ・バンカBaba Vanga氏については、すでにご存知と思います。最近、このババ・バンカ氏の次のような予言が話題になっている。「第44代大統領はア
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