アメリカはB-1B爆撃機で北朝鮮を核攻撃する!

テロ・紛争・戦争・崩壊
ウィキペディア「B-1 (航空機)」から引用




一か月ほど前ですが、私はこっそりとこんなことを記しておきました。

【第二次朝鮮戦争】アメリカが戦うのは自分自身のためである
さて、朝鮮半島情勢に関して、どうも「ろくでもないシナリオ」というか「陰険な策略」が見えてきたので、数回に分けて全体像を描写したいと思います。 最近、やたらと1994年の第一次核危機と比較して、「戦争になれば今回も同じように韓国や米軍に大量の...

私の極秘“妄想”と断っておきますが、グアムのアンダーソン基地にはすでに小型の核兵器が持ち込まれているのではないでしょうか。

そして、いつでも爆撃機に搭載できるようにスタンバイされている。どうやら第二波以降の攻撃の時から使うつもりらしい。

わざわざ「極秘情報じゃなくて極秘妄想」ですよ、と断っていますが。

この「爆撃機」というのが、実は「B-1B」(ランサー)のことです。



北朝鮮「グアムのB-1B爆撃機が核爆弾投下訓練をやっている」

で、最近、私の“妄想”と同じことを、北朝鮮が公式に声明しました(*傍線太字筆者)。

北朝鮮「米国のB-1B爆撃機、軍事境界線まで接近…危険な妄動」中央日報日本語版 5/30(火) 8:45配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170530-00000009-cnippou-kr

北朝鮮が、米国の戦略爆撃機が29日に軍事境界線(MDL)付近の海上上空に接近した、と主張した。北朝鮮国営朝鮮中央通信は30日、「米帝は悪名高い核戦略爆撃機B-1B(ランサー)編隊をまた南朝鮮地域上空に飛ばして核爆弾投下訓練を行う深刻な軍事的挑発を敢行した」と報じた。続いて「この日未明にグアム島を離陸した核戦略爆撃機B-1B編隊は軍事境界線から近い朝鮮(北朝鮮)東海、江陵(カンヌン)東側80キロの海上上空まで飛行し、すでに朝鮮東海に展開されて傀儡海軍と連合海上訓練を行っている原子力空母『カール・ビンソン』に搭載された追撃襲撃機(戦闘機)とともに我々の重要対象物を精密打撃する合同訓練を狂ったように行った」と主張した。

北朝鮮は、政治声明に関しては、頭がおかしいですが、その中の“敵の軍事行動”については、それほど間違った情報は言いません。

というのも、在日米軍基地だけでなく、グアム島のアンダーソン基地も、常時監視しているんですね。自分たちにとって脅威となる基地にはスパイを置いて、「何時何分にどんな機体が何機、離着陸したか」ということを24時間体制で監視している。だから、滑走路からB-1Bランサーが飛び立てば、たちどころに北朝鮮の知るところになる。

しかも、基地の内部にも情報源を確保している。韓国軍には上層部にまで浸透しています。とっくの昔に自衛隊や防衛省の中にまで入り込んでいます。鳩山・菅政権時代には総理官邸にまで入り込んでいたのではないでしょうか(笑)。

当然、国境には自前のレーダーなどの監視網も備えています。

だから、極東での日米韓軍の動きはかなり正確に把握することができます。

おそらく、「グアム基地のB-1Bが軍事境界線付近で核爆弾の精密誘導投下訓練を行っている」という北朝鮮発の情報は、本当だと考えても差し支えありません。

しかも、私が言ったように、これは新型の小型核兵器でしょう。

B-1爆撃機とは何か?

ウィキペディアB-1 (航空機)から引用させていただきます。

ウィキペディア「B-1 (航空機)」から引用

B-1は、B-52の後継機として1965年にスタートしたAMSA(次期有人戦略機)計画により、ロックウェル社によって開発され、アメリカ空軍で採用されている可変翼(VG翼)の戦略爆撃機。公式の愛称は「ランサー」(Lancer:槍騎兵の意)だが、実際に本機を運用する人々からは「ボーン(→B-One:骨に掛けた洒落)」と呼ばれている。

ちなみに、B-52は冷戦時代の機体ですが、内部はハイテク装備に更新され、今でも使われている傑作機です。しっかりした飛行機は半世紀も使えるんですね。

B-1は当初B-1Aとして超音速で敵領空内に低空侵入する長距離戦略核爆撃機として開発が進められたが、曲折を経て、緊急近接航空支援という以前とはまったく別の任務を担うB-1Bが配備されている。

2012年時点で、66機を保有している。2016年8月には太平洋軍傘下のもと米領グアムにも配備し、北朝鮮まで約2時間で到達できるようにしている[1]。(略)

グアム島はだいたい北朝鮮から3400キロのところにあります。

出典:毎日新聞

これを2時間で走破してしまうんですね。逆にいえば、日本の嘉手納・佐世保・岩国からは、すぐに北朝鮮に到達できるということです(数十分とか)。

B-1Bは「生産型」(量産型?)だそうです。兵装等はどうでしょうか。

B-1Bは、超低空侵攻による核/通常攻撃、通常の戦略爆撃、巡航ミサイルプラットホーム、などの任務をこなすため、地形追随レーダーや、赤外線監視装置、ドップラー・レーダー、ECMシステムなど、充実した電子機器を搭載している。ただし、第二次戦略兵器削減条約(START II)の対象となったため、1994年に核攻撃任務から外され、現在配備されている機体はすべて核兵器の搭載能力を持っていない。(略)

初の実戦投入は1998年の砂漠の狐作戦となった。(略)

このように、21世紀のちょっと前に実戦投入されたばかりの、かなり新しい爆撃機なんですね。

ところで「START II」というのが出てきましたが、これは米ロとも遵守していないので有名無実化している条約だという見方もある。

しかも、現代の小型核兵器は、見た目は普通の爆弾なんですね。つまり、普通の爆弾が積めるなら、核兵器も積めるわけです。

そして、北朝鮮は「精密打撃」という言葉を使っていますが、今ではJDAM(ジェイダム:Joint Direct Attack Munition 統合直接攻撃弾)を使うことで、無誘導爆弾であっても簡単に精密誘導能力を付加することができます。

B-1Bに搭載されるJDAM(ジェイダム) ウィキペディア「B-1 (航空機)」より

ウィキペディアによると、これも2000年前後にアメリカで開発・実用化された比較的新しい兵器です。このJDAMのキットを取り付ければ、

無誘導の自由落下爆弾を全天候型の精密誘導爆弾(スマート爆弾)に変身させることができる。INSとGPS受信機が組み込まれており、2つの方式を併用した誘導装置が尾部の制御翼をコントロールして、外部からの誘導なしに設定された座標へ精度の高い着弾が行える。また、現在ではさらにセミアクティブ・レーザー・ホーミング(SALH)誘導を併用できる機種も登場している。

互いに相手を核攻撃するつもりのアメリカと北朝鮮

というわけで、はっきり言えば、アメリカは、B-1B爆撃機を使って、北朝鮮内の軍事目標を核攻撃することを、すでに想定して訓練しているということです。

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Why America’s Enemies Especially North Korea Should Still Fear the B-1B Bomber

で、北朝鮮側の諜報網も、そのための小型核兵器がグアムのアンダーソン基地に密かに持ち込まれている事実を察知している。

だから北朝鮮側も「グアム島を地球上から消し去る」と言っている。

しかも、つい最近ですが、ただの虚勢とも言えなくなった。

5月14日、北朝鮮は新型中距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験を行いました。これは打ち上げ角度を急にした「ロフテッド軌道」で発射され、高度2千キロ以上に達したことで話題になりましたね。そして約800キロ先に落下した。

このことから、通常角度で撃てばグアム島を攻撃可能という。

これまで北朝鮮は射程4千キロの「ムスダン」の発射実験では失敗続きだったため、実戦配備を謳っているものの、事実上の未完成兵器でした。

ところが、この「火星12」で本当にグアム又はアラスカを射程内に入れた可能性もある。しかも、一般に射程が5500キロを超えると「ICBM」と言われますから、それに非常に近い域に達したということも考えられるわけです。

しかも、前も言いましたが、ICBMに搭載するために核の小型化が必要といっても、核弾頭には「単弾頭」と「多弾頭」があって、前者ならハードルはぐっと低くなります。そして北朝鮮が目指しているのはとりあえず「単弾頭型ICBM」です。

ホワイトハウス・国防総省・統合参謀本部なども、いよいよ米領のグアムが北朝鮮の核ミサイル攻撃の標的になりつつあるという現実を実感し始めているはずです。

アメリカ側の反応も過敏になってきている。以下の朝鮮日報記事の大半は、北の朝鮮中央通信のパクリですが、中には目新しい情報も含まれている(*傍線太字筆者)。

B1B爆撃機、北のミサイル挑発直後に韓半島に出撃 朝鮮日報日本語版 記事入力: 2017/05/31 09:08

Chosun Online | 朝鮮日報
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B1B「ランサー」戦略爆撃機2機が29日、北朝鮮による弾道ミサイル挑発の直後、韓半島(朝鮮半島)上空で訓練を行っていたことが明らかになった。(略)B1Bが東海に姿を現した時刻は、北朝鮮が「空母キラー」の新型スカッド対艦弾道ミサイルを試射してからわずか5時間後。韓国軍の関係者は「北朝鮮がミサイル挑発を行った直後、すぐさまグアムのアンダーセン空軍基地を出発したことを意味する」と語った。B1Bは、アンダーセン基地を離陸してから2時間30分以内に韓半島上空へ到達する。

このように、北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を行ったら、米軍がすぐにB-1B爆撃機編隊を北へ飛ばす、ということをやっている。

いや、北朝鮮からすれば、米軍がB-1Bで核攻撃訓練をやるから、ミサイルで威嚇して思い止まらせようとしているのか・・。卵が先か、ニワトリが先か・・。

このように、アメリカと北朝鮮は、互いに壮絶な軍事的挑発行為をやり合う展開になって来ています。

まあ、中国の習近平との「100日猶予公約」があるため、アメリカも7月前半までは軍事行動を抑制せざるをえませんが・・・。

それにしても、このB-1Bが北朝鮮付近に向かう際、日本領空では航空自衛隊の戦闘機が、韓国領空では韓国空軍の戦闘機が、それぞれ護衛任務に当たっているらしい。

旧帝国軍の将官が聞いたら卒倒しそうなくらい情けない話です。

「なにィ!? わが本土の各地に米軍の基地が置かれているだと? 72年間も占領されているだと!? その米軍が帝国領の朝鮮を攻撃しにいく際に、わが軍の戦闘機がエスコートを命ぜられているだと!? そんな馬鹿なことがあってたまるか!」

こう激昂するのが独立国の軍人。異常な状況に慣れきって異常だとも思わなくなった現代日本人。いやはや、情けない・・・。じいちゃん、すまん・・。

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