スポンサーリンク

日本は北朝鮮のミサイル攻撃を防ぎ切れるのか? 発射動画多め

新型ミサイル「北極星2」と金正恩たち

みなさん、こんにちは。

一言で「北朝鮮のミサイル」と言いますが、具体的に、何がどう脅威なのでしょうか。今回はその辺りに焦点を当ててみたいと思います。

まず北朝鮮の弾道ミサイルの現状について、しっかりとおさらいをしておくと、射程1300キロの「ノドン」までは技術的に完成しているわけです。むろん、それより短いスカッドミサイルなら、なおさらです。これでも射程1千キロはあります。

しかし、その一つ上のクラスである中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程2500~4000キロ)になると、事実上の未完成品だと推定される。グアムまで届く「ムスダン」は、一応実戦配備されています。しかし、2016年度中に(私の数えたところ)8発ほど発射実験しましたが、成功は1回だけ(これも微妙)です。

当然、さらに上のクラスである「テポドン2号」「KN08」などのICBMは、未完成品であり実戦配備もされていません。

つまり、日本全土を射程に収める「ノドン」までは兵器として完成されている。しかし、それから上のクラスになると、発射実験に失敗するケースが多く、技術的に不安定なのが現実。だからこそ繰り返し実験しているわけで、急速に完成途上にあるのも確か。だから「あと数年でICBMを完成させる」と、米国防総省も言っている。

よって今現在は「ノドン以下の弾道ミサイルは確実に脅威」と言えると思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

北朝鮮の「矛」と日本の「盾」の現状

では、そのノドンミサイルは何発あるのか。

ちょうど、米韓両軍が「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備予定を急きょ始めたというニュースが入ってきたので、絡めて紹介します(傍線太字筆者)。

正恩氏が君臨する北朝鮮は、VXを含めた化学兵器を最大で5000トン保有していると推定(韓国の国防白書)され、核兵器の小型化に成功しているとみられる。日本全土を射程に収めるノドンミサイルを200~300基も実戦配備し、米国本土まで到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射も警戒されている。(略)

米韓両軍は7日、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に備えるため、THAADの韓国配備を開始したと発表した。(略)早ければ4月にも実戦運用に入る。THAADは米軍がミサイル防衛(MD)の一環として運用する地上配備型の迎撃ミサイル。発射台付き車両で高性能の早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)とともに運用する。同レーダーは、1000キロ以上先の物体の動きもとらえることが可能とされる。

米韓は当初、年末までの配備を想定していたが、大幅に前倒しされた。韓国国防省幹部は7日、「北朝鮮の核・ミサイルの脅威が高度化、加速化している」と説明した。

ドナルド・トランプ米大統領が「北朝鮮制圧」に向けて動き出した。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮が弾道ミサイル4発を発射したことを受け、米軍&

と、このように2~300基と言われている。ところが、これは十年くらい前から言われている数字ですので、私は懐疑的です。つまり、もっと多い可能性も高い。

さて、政権交代を見据えて、米韓両軍が慌ててTHAAD配備の既成事実を作りました。4月には運用ですから、やはり開戦が近いのか? ただ、親北の文在寅政権が誕生したら決定を引っくり返すのではないか、といった懸念があります。

いずれにしても、これで韓国もMDを持った格好です。

日本のほうは、とっくにイージス艦からの海上配備型迎撃ミサイル「SM3ブロック1Aと、地上配備型の「PAC3(パトリオット)」の二段構えになっています。よく「降ってくる銃弾に銃弾を当てるようなものだ」と例える人がいます。当人は「迎撃なんてできっこないよ」という揶揄を込めているつもりのようですが、迎撃ミサイルは微修正を繰り返す誘導弾ですし、実験での迎撃率も8~9割に達します。「発射が探知不能」というのも間違いで、撃った瞬間に静止衛星の早期警戒衛星が熱源をキャッチします。

当然、自国の対日用弾道ミサイル戦力を無力化されかねない中国や北朝鮮にしてみれば、厄介なディフェンスです。だから、攻撃兵器ですらない自衛隊の迎撃ミサイル導入に反対している連中というのは、社民党みたいな北朝鮮の手先系の屑か、何も知らずに操られている頭がお花畑系の馬鹿か、どちらかでしょう。

局外中立政策で最初から北のミサイルが飛んでこないようにすればいいのだが・・

しかしながら、これらのMDで、本当に北朝鮮のミサイル攻撃を防ぎきれるか否かは、また別問題です。というのも、精査すると「隙」があるのも確か。

まず「戦略の段階で防ぐ」ことが重要です。

「局外中立」ならそもそも北の核ミサイルは飛んで来ない
1・北朝鮮は事実上の核ミサイル保有国となった。とりわけ日本向けのノドンミサイルは兵器として洗練されている。 2・金正恩は非常に凶暴な性格をしている。サイコパスの可能性がある。 これが最新の現実である。このように、北朝鮮の脅威の「...

もう何度言ったか分かりませんが、日本は「局外中立」でいいんです。

金正恩も、朝鮮労働党も、北朝鮮も、「現実主義者」という点では、日本のサヨクよりもはるかにまともな脳ミソをしている。

3月6日の発射実験では「在日米軍を攻撃目標にした」と発表しましたが、逆にいえばこれは「局外中立なら日本は狙わない」と言っているに等しい。だが、民進党も含めて「米韓との連携強化」という思考停止から脱することができない。

局外中立の意味すら分かっていない人も多い。駄目だ、コリャ・・・。

北朝鮮のSLBMと高角発射の「北極星2」の脅威

というわけで、戦術面・技術面を考えていきましょう。

ます、弾道ミサイルの射程の制限を無くしてしまいかねないのがコレ。

(北朝鮮 「SLBM 発射シーンのみ(高画質)」 KCTV 2016/08/25。「朝鮮中央TV」で放送された、8月24日のSLBM発射シーン。)

ただし、北朝鮮のオンボロ潜水艦は、日本の南西諸島のチョークポイントを突破できないので、今のところ米本土はおろか、グアムさえ攻撃する能力はありません。しかしながら、この映像は将来的なその可能性を示してはいるでしょう。

しかも、このSLBMを改良したという「北極星2」なる地上発射型の弾道ミサイルが、なにかと凄い。これは中距離型と言われている。

(北朝鮮 「金正恩同志『北極星-2』発射試験を現地指導 (김정은동지 북국성2 발사시험 현지지도) 」 KCTV 2017/02/13 日本語字幕付き English Subtitles。2月13日「朝鮮中央TV」が放送した「中長距離弾道ミサイル『北極星-2』」の発射実験。)

視聴は5分後から推奨です。

見よ、この巨大なミサイルを! そしてキャタピラで疾走するド迫力!

安倍総理とトランプ大統領の晩餐会を潰した、いわく付の弾道ミサイルです。

「先制攻撃だ」とか言いますが、こんなふうに高速で移動する、しかもどこに隠れているかも分からない弾道ミサイルを、どうやって先制で叩くのか?

しかも、防衛省の発表では、弾道軌道が高度550キロに達したとか。イージス艦搭載の「SM3ブロック1A」は到達高度が約300キロのため、高角発射されると届きません。この高度の物体を迎撃可能な次世代の「ブロック2A」は開発中であり、配備は5年後くらいと言われています。よって盾の一つが無力化されるわけです。

北朝鮮が一度にたくさんの弾道ミサイルを撃ったら防げるのか?

技術的に完成域にある「ノドンミサイル」は2~300基もあると言われますが、いわゆる「飽和攻撃」の可能性はあるのか?

つい最近、それに関して、以下のニュースが報じられました(傍線太字筆者)。

弾道ミサイル4発を6日に発射した北朝鮮に関し、米専門家は「36発同時に発射できる能力がある」と指摘、日米韓では北朝鮮による同時多発ミサイル攻撃への警戒感が強まっている。 北朝鮮の軍事情勢に詳しいジョセフ・バミューデス氏は7日(日本時間8日)、ワシントンで記者会見し、北朝鮮が弾道ミサイルの移動式発射台を相当数保有していることを根拠に、タイプの異なる36発を同時多発的に発射する能力があると指摘した。

 弾道ミサイル4発を6日に発射した北朝鮮に関し、米専門家は「36発同時に発射できる能力がある」と指摘、日米韓では北朝鮮による同時多発ミサイル攻撃への警戒感が強まっている。

なんと、36発同時発射可能ですよ。

実際に、北朝鮮は「移動式発射台」から”連続して”ミサイルを発射しています。

まず、これが2016年9月の「3発同時発射」。

(北朝鮮が改良ミサイル発射「成功」。2016/09/06 に公開。)

で、これがつい先日、在日米軍基地を標的としたという、2017年3月の「4発同時発射」の様子。

(ミサイル発射は「在日米軍基地狙った演習」 北朝鮮国営通信 North Korea says missiles were drill for strike on US bases。2017/03/07 に公開)

なんでも「人民軍戦略軍火星砲兵部隊」が担当しているそうな。

だから、現実に、北朝鮮が日本に対して、20発のノドンミサイルを移動式発射台から連続発射する事態もありえるわけです。で、そのうちの2~3発が核弾頭付きだったらどうするのか、という話です。それゆえ戦術面での防衛手段としては、これからもMDの充実に頼るほかないが、一方でMDを過信するのも禁物というわけです。

日米韓の連携強化を訴える人は、そこのところもよく考えほしい。そして、連携強化派ならば、せめてもっと具体的に「PAC3を増やせ」くらい言ったらどうなのか。「最悪を想定しないと最悪になる」と、福一原発事故で学びましたよね?

スポンサーリンク
スポンサーリンク