で、安倍政権が不正選挙しているという話はどこへ行った?

事件・時事




先の参議院比例選挙区で、左派系の野党は以下の得票数だった。

ちなみに、得票順で、右は当選者人数である。

立憲民主党、791万8千票、8人当選

共産党、448万3千票、4人当選

国民民主党、348万票、3人当選

れいわ新選組、228万票、2人当選

社民党、104万6千、1人当選

今回、立憲民主党とれいわ新選組が躍進した格好だ。

ちなみに、個人得票数では、

山本太郎氏が約99万票で、比例候補の中ではダントツ1位

何かと比較される山田太郎氏も約54万票で4位であり、善戦した。

余談だが、最下位150位が共産党新人の鎌野祥二氏で、419票。

仮に、当サイトの読者の1割が私に投票してくれるなら、419票ならば、私が立候補しても取れそうな気がしないでもない(笑)。

私の事前予測では、「れいわ」は、ふなごやすひこ氏1名の当選ならありえるだったが、実際には2名当選。先輩格の社民党の二倍以上を獲得するほどの躍進ぶりとなった。

そして、山本太郎自身は最高得票を得ながら、比例順位3位としたため、落選した。

私は投票2週間前に、これは計算づくだろうと記しておいた。

れいわ新選組 全員落選
という予想が早くも出ている。 以下、池田信夫氏ほかのツイート。 「新選組」は今回、東京選挙区に野原氏一人を立て、残る9名は比例代表でのぞむようだ。しかも、山本太郎は比例順位3位。 あえて障害を抱えて立候補した、ふなご氏と木村氏の二名を優先し...

今回の「新選組」の布陣は、一見、山本太郎が仲間のためにあえて自己を犠牲にした、と選挙民に思われるところがミソかもしれない。

「山本太郎は義にあつい」と、好感が持たれること請け合いである。

ただ、政党さえ存続すれば、人気・知名度が群を抜く山本は、次の衆院選に出ればいい。だから、彼はここで退いて、他候補を優先させても、決して丸損ではない。

むしろ、「山本太郎が自分を犠牲にして全身麻痺のふなご氏を当選させた」という実績を作っておけば、情に訴える戦術となり、ゆくゆくは党勢が拡大するだろう。

しかも、メディアが「ふなご議員」に群がって、一挙手一投足を報じるはずなので、宣伝効果は大変なものになる。

一番割りを食うのは乙武氏かもしれない。

つまり「ふなご一人」でも、かえって党は周知され、メジャー化していく。

あとの候補は落選だが、党勢拡大後にまた拾えばいい。

そうすると、今回の比例3位出馬は、中長期的には良い判断かもしれない。

案の定、山本太郎は落選後、「次の衆院選に出る」と断言した。

また、障がい者のバリアフリー問題などで、船後氏と木村氏が連日、クローズアップされている。おおむね上で書いた通りの展開になりつつある。

また、れいわ新選組は、政党要件もクリアし、政治団体から「政党」へと昇格した。

これによって不安定な寄付金集めをせずとも、これから一定の政党助成金が入る。

れいわ新選組はまた、テレビの党首討論会にも参加資格を得た。

今回の選挙では、山本太郎はもっぱら街頭演説と動画・SNS拡散、朝日新聞社の側面支援などで躍進したと考えられるから、仮に党首としてテレビに出演するようになったら、ネットを見ない層にも本格的にアピールできるようになる。

今の得票数を維持するだけでも、れいわ新選組は、次の衆院選において、山本太郎はじめ数議席は獲得確実と予想されているから、いっぱしの政党になっていくだろう。

私は衆参両院で10議席前後いっても不思議ではないと思っている。



独裁政権なのにプチ敗北した安倍政権の不思議(笑)

対して、自民党のほうは、どうだっただろうか?

自民党の勢力はよくて現状維持、普通にみればプチ後退した格好だ。

自民党は単独過半数を失った

また、自公連立としても、憲法改正に不可欠な議席数3分の2を割っている

安倍総理があれほど「早期の憲法改正」を訴えたのに、である。

維新などの議席を掻き集めても3分の2には届かず、今後、憲法審査会の運営も難しくなっていくと予想されている。

そうすると、これまで安倍政権が「独裁政権」であり、「不正選挙」で勝っているなどと散々主張してきた者たちは、今回の「立憲民主・れいわ躍進」と「自民党プチ後退」の選挙結果を見て、どう思い、どう説明するのだろうか。

独裁政権で不正選挙もできるのに、過半数に届かなかったのだろうか(笑)。

「安倍独裁政権がムサシの集票マシンを使って選挙結果を操作している」というバカな陰謀論が一部で本気で信じられている。

そもそもこういう者たちは、各自治体がどんなふうに選挙を準備して、どんなふうに集計しているのか、まったく現場を知らないのではないか。

独裁政権ガー、不正選挙ガー、と叫んでいるのは、だいたい下のような手合いだ。

見ての通り、論理もへったくれもない。あるのは己の掲げる正義に対する主観的な思い込み(自己の無謬性に対する強い信仰)だけ。

習近平や金正恩よりも、安倍晋三のほうが独裁者に見えるという、ドラえもんも真っ青――もともと青いという突っ込みお断り――の魔法の色メガネをかけている者たちだ。

連中がいかに愚劣か。在日中国人マンガ家の孫向文氏が突っ込んでいる。

本物の独裁政権とリスクを背負って戦っている勇気ある中国人たちから、反権力ゴッコ・反権力オナニー団体「自慰るズ」であることを見抜かれているのだ。

「小沢一郎と小泉純一郎の「二人の一郎」のやや危ない話 2019/7/24」という記事でも一端に触れたが、西側の“民主的な”政党政治そのものが、巨大なところで操作を受けていることは確かだと私も考えている。

政治だけでなく、メディアや宗教団体なども、この仕組みに組み込まれている。

つまり、票をこそこそと操作するような、そんなセコい真似をしなくとも、日本全体を不正に誘導する巨大な仕組みがあって、政治や選挙もその枠内にあるから、たしかにそういう意味では「不正」と呼べるのかもしれない。

しかし、「安倍独裁政権ガー! チンドン、チンドン!」というゴッコ運動は、こういう巨大なカラクリとはまったく別の、低次元なところで展開されているものだ。

そしてそれは、かえって人々の視線を本質から反らせるものでしかない。

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