安田純平を解放したのは日本政府

オピニオン・提言系
いや、たぶんそれが真実かと・・・




あくまで私の推測と断っておく。

先日、シリアの反政府武装組織によって拘束されていたフリージャーナリストの安田純平氏が3年数ヶ月ぶりに解放された。

大変な目に合ったようだが、命に別状はないようで、ひとまずは良かったかと。

安田氏はイスタンブールへと送られる機上、「解放された時の気持ちはどうだったか?」というNHK記者の質問に対して、次のように答えている。

いや、とにかく荷物がないことに腹が立って、ということと、トルコ政府側に引き渡されるとすぐに日本大使館に引き渡されると。そうなると、あたかも日本政府が何か動いて解放されたかのように思う人がおそらくいるんじゃないかと。それだけは避けたかったので、ああいう形の解放のされ方というのは望まない解放のされ方だったということがありまして。

そう思う人とは、まさに私のことである。

というのも、カタール政府が身代金を支払ったという情報が出た時から、私は彼らが日本の代理で動いたのだと確信している。

安田氏の件では、日本政府がずいぶん前から救出に動いていた。

といっても、実力で取り返す能力はないので、結局は何らかの見返りを与える他ない。

今回の件ではトルコとカタールが動いた。

トルコは日本のために無償で動いてくれた過去がある。

1985年、イラン・イラク戦争の際、トルコのオザル首相は、テヘラン在住の200名強の日本人を救うために、わざわざ特別便を派遣してくれた。当時、撃墜される危険があっての中である。これはNHKの『プロジェクトX〜挑戦者たち』でも放映された。

しかし、カタールはどうか。

今回、さっそく次のような情報も出てきている。

解放へ「カタールが身代金3億円」…監視団体 20181024

【イスタンブール=倉茂由美子】シリア内戦を調査している在英の民間団体「シリア人権監視団」のラミ・アブドルラフマン代表は23日、読売新聞の取材に応じ、ジャーナリストの安田純平さんとみられる人物が解放されたことについて、カタールが身代金300万ドル(約3億3700万円)を支払ったと主張した。

アブドルラフマン代表は、複数の信頼できる情報筋から得た情報とした上で「カタールは、日本人の人命救助への貢献を国際社会にアピールするためだった」と話した。「日本政府はテロ組織への身代金支払いは拒否した」とも指摘した。

果たして、カタールが日本のために300万ドルもの金を自腹で用立ててくれた、などというストーリーが信用できるだろうか。

外務省のデータによると、過去、日本のカタールへのODAは、累計で「無償資金協力2.64億円、技術協力実績10.72億円」程度のものだ。

しかも、20年前で援助は終わっている。おそらく、カタールは過去の日本の支援について恩に思うどころか、覚えてすらいないのではないか。

だから、今回の解放劇は、シリアの反体制勢力とパイプの太いカタールに対して、日本政府がお願いしたから実現したと想像しないわけにはいかない。

やはり外務省のデータによると、安田氏が誘拐されて以降、岸田外務大臣、河野外務大臣、その他、外務副大臣や総理補佐官などの要人が繰り返し訪問している。

必ずしも安田氏の件が主用ではなかろうが、それでも解放に尽力してくれるよう、正規の外交ルートからも頼み続けたことは間違いない。

ただし、一国が誘拐犯に屈して金を支払ったとなると政治的にマズい

そこでカタールに対して、「武装組織に対して、わが国の代理で支払ってくれないか?」と頼んだことは十分に想像できる。カタールが支払った分の全額補填はもちろん、「成功したら別途報酬を差し上げよう」くらいは提案したかもしれない。

なぜなら、カタールに対する「口止め料」が必要だからだ。日本政府としては「あくまで誘拐犯の強請りに屈しなかった」という建前でなければならない。

カタール政府にもこのシナリオに協力してもらわねばならない。だから、「黙っていてくれ。その代わり身代金分とは別に・・」という提案をした可能性は十分考えられる。

それでカタールの情報当局は「シリア人権監視団」等に上のカバー情報を流した。

金の出所は官邸機密費だろう。安倍総理か、菅官房長官が決済した可能性もある。

だから、二人とも「本当は日本が金を出した」とは口が裂けてもいえない。これからも日本政府は「そんな事実はない」と、あくまでシラを切り通すだろう。

カタール政府にしてみれば、「交渉ビジネス」になった上、国際社会に対しても自分たちの功績をアピールできるのだから万々歳である。どうやら、今回、サウジアラビア政府と対立するカタールは、トルコのエルドアン大統領がサウジによるジャーナリスト暗殺を大々的に非難した直後を狙って、自分たちのジャーナリスト救出劇を公表したらしい。

以上、私の推測であるが、こういう裏事情だとすれば、今後に禍根を残した。

相手の物価水準からすれば、私たちが50億円くらい手にしたようなものだ。

巨額の資金を得た武装組織としては狂喜乱舞である。

「誘拐ビジネスが大成功した、3年も待った甲斐があった」と思っている。

いくら日本やカタールの政府がシラを切ったところで、テロリスト側は日本政府が本当は支払ったことを知っているので、また新しいターゲットを探すのではないか。



ついでにイベント予告! 今度はなんと福井県!

11月11日(日)、福井駅前にある地域交流プラザ「AOSSA」(アオッサ)で講演!

今度はなんと2部構成!

【昼の部 13:00〜17:00】

【夜の部 18:00〜21:00】

それぞれ2500円! 予約は以下からお願い致します。

玉蔵&山田高明 歴史スペシャル【昼の部】in 福井 2018年11月11日(日) [TICKET20181111_FUKUI_1]

玉蔵&山田高明 歴史スペシャル【夜の部】in 福井 2018年11月11日(日) [TICKET20181111_FUKUI_2]

私は1部で「世界史に出てこない裏の歴史」の話をして、2部で近未来のことや予言の話をしようと思います。玉蔵さんも大変面白いネタを用意している。

コワい話、危ない話を聞きたい人は来たれ!

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