スポンサーリンク

2018年は「欧米 VS 中ロ」の大戦陣容が固まった年

出典:ZUMA Press/Global Look Press

みなさん、こんにちわ。

つい先日、大手スマホメーカー「華為技術」(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟(モンワンチョウ)副会長がカナダで逮捕されました(以下近影)。

報道によると、米司法省の要請に基づくそうです。容疑は複数の詐欺罪で、仮に米国に移送されて有罪が確定した場合、最大30年の禁固刑もありうるとか。

孟女史は創業者の娘であり、年齢的にも能力的にも、いずれ後継者として同社のトップに就任すると目されていた人物です。しかも、ファーウェイは今では共産党のデジタル支配に協力している半国策企業。当然、中国側の反発は凄まじい。

中国外務省は「不合理、非道、卑劣、ならず者のやり方」という激しい言葉を使って、カナダに対して即時釈放を要求しています。

しかし、逮捕に乗り出したのは米司法省ですから、中国の抗議に屈することはありえない。これはもともとトランプ政権の対中強硬策の一環でしょう。

今回、私は、この逮捕劇は直感的に危ういと感じました。何が危ういかというと、中国人の民族感情を著しく刺激するからです。平たく言えば、習近平政権や共産党以上に中国人全体の怒りに火をつけてしまった。彼らは今後「孟女史を救え」というスローガンを掲げて反米感情を強めていくだろう。ポピュリスト的傾向のある習近平がこれを政治利用しないはずがない。最近揺らぎ始めた自身の権力基盤を強化するためにも、ちょうど西太后が欧米排斥に義和団を利用したように、近く反米国民運動を使嗾する可能性がある。

まあ、そのデモの矛先が共産党に向くという笑える展開になるかもしれないが(笑)。



世界支配層と「ファイブ・アイズ」による対中制裁

しかも、黒幕は米司法省のさらに奥にいる連中のようです。

【英国】ファーウェイの排除を決定 MI6長官が警告2018.12.4

【ロンドン=岡部伸】英秘密情報部(SIS、通称MI6)のアレックス・ヤンガー長官は3日、情報機関の相互協定を結び、機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」諸国と同様に英国も第5世代(5G)移動通信システムの導入にあたり、国家安全保障上の懸念から中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の参入を排除する決定を行うべきだと述べた。

いかにも英国は米に追随するといった表現ですが、英米の「雲の上」から降りてきた指示というのが本当でしょう。わざわざMI6長官が公言するということは、「ファイブ・アイズ」諸国全体に対して命じているのと同じ。CIAを作ったのもMI6です。

ヤンガー長官は上の記事で次のように述べています。

「(略)中国政府と密接な関係にあるファーウェイの次世代高速通信システムに依存すれば、情報網を危機にさらす危険がある。とりわけ軍事関連の通信を傍受されれば、戦略が筒抜けとなって安全保障上の脅威となる」

つまり、安全保障も掛かった次世代通信覇権の戦いというわけです。

日本は「ファーウェイ」排除に追随しましたから、「ファイブ・アイズ」グループと、とことんまで運命を共にするらしい。どうやら、特定秘密保護法と共謀罪を成立させた安倍政権が次に考えているのは「名誉ファイブ・アイズ」入りすることのようだ。

ちなみに、ヤンガー長官は、ロシアについては、「英国と常に衝突する国家」と強調した上で、「徹底的に対決する英国の意思を忘れるべきではない」と述べたそうです。

英ロの仲の悪さは、米ロ以上のものがあります。

2018年3月、二人の“独裁者”が誕生した

さて、私は以前から「2018年から戦後秩序の崩壊が始まる」と述べてきましたが、今年のいつだったか、トランプ大統領がそういう発言を自分でしたので、もはや確定と称して差し支えないでしょう。そして、2018年を振り返ってみれば、「はっきりと世界大戦の陣営が分かれた年」というふうに表すこともできると思います。

まず、二人の“独裁者”が出揃った。しかも、同じ3月に。

一人目は習近平(64)。

3月17日、彼は全国人民代表大会において、全会一致で国家主席に再選されました。しかも、それまで2期10年までと定められていた任期期限が撤廃された。

名目的には「合法的」に終身国家主席に就任したも同じです。

二人目はプーチン(65)。

その翌日の3月18日、ロシア大統領選の投票日でした。その日の開票で、ほぼ4分の3という高支持率を得て、現職のプーチンが再選を果たしました。

就任は今年の5月。そして任期は2024年5月までです。

年齢的に見ても今期が最後だと思いますが、かつて身内のメドヴェージェフを大統領に担ぐことで「3選禁止」の憲法規定を回避したことがありましたから、やりようによっては次回も誰かを担いで、2030年にまた就任すればいいわけです。

この二人は“独裁者”といっても、好き勝手にできる専制君主ではありませんし、自身でもそれをわきまえている。習近平も国民から一定の支持を得ている。

むしろ、歴史的に見れば「国民から慕われている独裁者」のほうが戦争に走り易い。

反欧米へと急速に傾く中ロの大衆感情

私はその中ロの「大衆心理」が明確に反欧米化したことを重く受け止めています。

まずロシアの民族感情ですが、ベルサイユ条約下で苛め抜かれた当時のドイツ人の民族感情にかなり似てきたと実感します。

余談ですが、2018年11月11日、パリで「第一次世界大戦終結100周年」を記念した式典が開催されました。安倍総理は欠席しちゃったんですね。

外交センスを疑います。「わが国は戦勝国だったが、見返りが少なすぎた。仲間への分け前をケチると結果的に大損するというよい教訓だ」くらい皮肉ってやればいいものを。

ドイツとは違いますが、要するにも日本もまた英米体制への不満を募らせた。

2014年のウクライナ・クリミア問題以降、ロシアの民族感情は完全に「反英米・反欧米」です。「G8サミット」から外され、貿易制裁や金融制裁され、スポーツイベントでも仲間外れにされれば、被害者意識からどんどん西側への敵意が増大するでしょう。

しかも、ロシア政府が民衆の不満の矛先をプーチン政権の失政から欧米に反らせるよう、メディアを使って反欧米感情を焚きつけている面もある。

そこへ、トランプ政権が本格的に中国を敵と定めだ。

史上最大の貿易制裁に打って出た。しかも、上で述べたように、ファーウェイの孟晩舟女史を強引に逮捕してしまった。これで、今後は習政権レベルではなく、「中国人」ないし「中華民族」といった大衆レベルで、反英米感情が先鋭化していくだろう。

当然、同じ敵を前にして、中ロの結束は強まる。先ごろの中ロ共同軍事演習は、世界大戦を明確に想定した大規模なものだったようです。

最近のプーチンは、西側との対話の無意味さを悟り、徐々に「戦争も辞さず」という危険な考えに取り付かれつつあるようです。いずれ習近平も同じ結論に達するだろう。

「やつらは中国を倒しに掛かっているのだ、対話なんて最初から無意味だ」と。

今、ロシアは最強核兵器をそろえ、中国は猛烈に軍拡している。

しかも、二人の独裁者が再選され、国民が反米感情を高ぶらせつつある。

2018年は、後に、人類の歴史上もっとも残酷で破滅的な戦争の陣容がはっきりした年として記憶されることになるかもしれません。

スポンサーリンク
ここでアマゾンサーチができる!!

シェアする

フォローする

スポンサーリンク