みなさん、こんにちわ。
4月にマクドナルドから「グラン・シリーズ」が発売されましたが、もうお食べになったでしょうか。
これね、マクドナルドにしておくのがもったいないくらい、マジでうまいハンバーガーですよ。中の人は「そんな褒め方があるかい」と怒るでしょうが(笑)。
「ツンデレ」ならぬ「ツン褒め」ってやつですかね。
実際、巷間では「マクドナルドとは思えぬ」という声が上がっているとか。
かの海原雄山氏も一口食べるなり、思わず「うぬうぅ、これで死んだ牛も浮かばれるわ」と、唸ったとか、唸らなかったとか・・(←思いっきり嘘です)。
で、今回は最初に結論を言いたいと思います。
マクドナルドとは何か? ハンバーガー屋である。
そのハンバーガー屋がうまいハンバーガーを出した。
だからマクドナルドの業績も必ずアップする、と。
↑こういうのを「自信満々(ドヤ顔)のアホ」とでも呼ぶのでしょうが(笑)。
肝心のハンバーガーが今ひとつだったマクドナルド
私はハンバーガーが好きですし、マクドナルドも結構好きなんですね。というわけで、一応は「バーガラー」(*私の造語)を自称しています。
とくに、マクドナルドの「ポテト」と「マックシェイク(とくにバニラ味)」と「アップルパイ」は、子供のときから大好物です。
でも、これは全部、サブメニューなんですね。肝心のハンバーガーのほうはというと、まあ、お腹が減っている時は美味しいですが、正直いってそれほど「うまい!」というわけではなかった。やはり、皆さん言われるように、チェーン店では、モスバーガーのほうが、味が上です。マック・バーガーの最高峰といえば「ビッグマック」ですが、安物のドレッシングの味が強すぎて、なんか今ひとつなんですね。
「クォーター・パウンダー」は肉がガッツリ食べられていいですが、こっちのほうは野菜がほぼ無いときている。野菜を足せば結構おいしいんですが・・・。
というわけで、マクドナルドは、ハンバーガー屋なのに肝心の看板商品のハンバーガーの味が今ひとつだった。これはアメリカでもそういう評価だったみたいです。
http://gigazine.net/news/20140718-mcdonalds-worst-burger/
(前略)Consumer Reportsが消費者に向けてファストフード店に関する調査を実施したところ、ハンバーガーのスペシャリストであるはずのマクドナルドが「最もまずいハンバーガー」に選ばれたことが判明しました。
Consumer Reportsが行った調査は3万2405人に対して行われ、9万6200回にもおよぶ調査対象者のファストフード店での食事回数をもとに、ハンバーガーの味を10点満点で評価。調査はハンバーガーだけではなく、チキンにも行われました。
Best and Worst Fast-Food Restaurants in America – Consumer Reports
かの「コンシューマー・レポート」ですからね(傍線太字は筆者)。
で、レポートの動画によると、最下位のマクドナルドがこれで(↓)、
最上位の「ハビット・バーガー・グリル」がこれ(↓)。うまそう。
なんか悪意があるような気もしますが(笑)、ともあれハンバーガーの本場でもマクドナルドの評価が低いことは、間違いないようです。
ただ、日本人からすれば、ハンバーガー屋といえば、長い間、マクドナルドだけでした。ライバルは「モスバーガー」くらいで、あとはマックの「二番煎じチェーン」だけ。国内では比較対象となる「本物のハンバーガー」自体、あまり馴染み無かった。
しかし、私の記憶では、2000年代に入ってから都内を中心に本格派のハンバーガーを出す店がどんどん増えていったように思えます。そして、皮肉にもマクドナルドで育った世代が、そういうハンバーガー屋さんへと流れていったんですね。
周知の通り、近年、マクドナルドはどんどん売上げも落ちていた。
薬漬けの中国産チキンを原料にしていたとか、異物混入事件などが大きく報道されて売上げが落ちた面もあるでしょうが、私は根本的にはやはり「味」の問題があると思っていました。味という原点を忘れているんじゃないか、と。
ハンバーガー屋としての起死回生の「グラン・シリーズ」か
どうやら、日本マクドナルド内でも反省する動きがあったみたいですね。
「うちはハンバーガー屋なんだから、企業の再生はとにかく美味しいハンバーガーを出すところから始めましょう」と。で、とにかく小細工抜きで、「うまさ」という王道を追求した結果、生まれたのが、2016年4月から限定販売された「クラブハウスバーガー」だったようです。これはね、私も食べてみて「うまい」と思いました。ちょっとこぎれいにまとまり過ぎている嫌いはあるものの、「本格派バーガーっぽいな」と。
実際、マクドナルドのほうでも、この時の消費者の反響がきっかけで、レギュラーメニュー化を決断したという。
マクドナルドは、2017年の商品戦略として「おいしさ向上宣言」を掲げました。同社の説明によると、「期間限定以外のレギュラー商品のおいしさにも徹底的にこだわる」方針だそうです。で、その第一弾が、「プレミアムローストコーヒー(ホット)」のリニューアルでした。第二弾が「おてごろバーガー」シリーズに「しょうが焼きバーガー」が登場。ニックネームはなんと「ヤッキー」!
で、私的にはこの「ヤッキー」辺りで、「どうやら期待するだけ無駄かな(失笑)」などと思い始めた。しかし、これはまだ前座だったんですね。
本命は第三弾の「グラン」シリーズの登場。なんと、かの「クォーター・パウンダー」の引退と引き換えにして、8年ぶりのビーフの新レギュラーとか・・。
当初、種類は三つ。「グラン クラブハウス」(単品税込490円)、「グラン ベーコンチーズ」(単品税込390円)、「グラン てりやき」(単品税込390円)です。
共通しているのは「肉厚ビーフ」と「ふわふわバンズ」。この特徴を有するバーガーに「グラン」(=grandは英語のグレートgreatとほぼ同じ)の名が冠せられる。
そういえば昔、「トマトマックグラン」ってありましたな。
まあ、このCMは関係ないけど(笑)。
理屈をこねるな、とにかく食べろ
というわけで、さっそく「グラン」シリーズを食べてみることにした。
あらかじめ断っておくと、ライターにもいろいろ得意分野があって、私がどうしても苦手なのが「味の表現」です。人のラーメン・ブログなどを読むと、よくもまあ、ラーメン一杯でこれだけ豊かな表現ができるものだと感心する。私はどうしても味の表現が「貧しい」んですね。「うまい」とか「まずい」とか、その程度。
私は「食レポーター」としては想像を絶するほどの無能ですので、読者の皆さんは公式説明文と私が食い散らかした写真とで、どうか想像力で補って欲しい。
まずはこれ。
見よ、このバンズの照りと、公式写真との違いの無さ。
バンズがふわふわで、きめが細かくて、自体に味が付いている。
なんというかね、一口食べた瞬間、「うぬうぅぅぅ、これはマクドとは思えぬ!」と感じました。ちなみに「マクド」と呼ぶと、関西人だとバレますので。
結構、本格派です。この肉と野菜のボリュームは、他のマクドナルドのバーガーにはない。肉厚のパテだからこれだけの野菜をしっかりと受け止めることができるのでしょう。しかも、あえてドレッシングを控え目にして、素材の味が引き立つようにしている。これは従来のマクドナルドとは、むしろ逆の発想で、自信のほどがうかがえます。
で、次がこれ。
野菜がタマネギ少々だけのため、憎々しいほど肉々しい。そのため、これは「クォーター・パウンダーの生き残りかな」と思いました。
「クォーター・パウンダー」にベーコンを足して、バンズを美味しくフワフワにしたら、こんな感じになるのかと。つまり、QPのアップバージョンですね。
だからQPが懐かしい人は、この“後継者”を食べて思い出しましょう。
そして、最後はこれ。
ちなみに、比較対象として、通常の「てりやきバーガー」も準備しました(下)。やっぱり「グラン」に比べると、だいぶ痩せて見えます。
で、下が両者を並べたところ。バンズの色の違いと、ボリュームの差が一目瞭然です。
両者を同時に食べ比べてみました。普通の「てりやき」はマヨネーズがたっぷりで、てりやきソースもやや甘くどい。ジャンクフードっぽい濃い味です。
それに対して、「グラン」のほうは、ソースのくどさ感がなく、マスタードが少し効いている。やはり、トマトの存在感は大きい。フレッシュな酸味と肉がよくマッチするため、トマトを追加しただけでグレードアップになる感じです。その結果、普通の「てりやき」よりもはるかに美味しく、高級感が増した味に仕上がっています。
私はかつて「クォーター・パウンダー」に、プラス野菜ができるなどの「リッチ化オプション」を設けてほしいと訴えたことがあります。「グラン クラブハウス」と「グランてりやき」は結果的にそのイメージに近い商品になっています。
ところで、昨年7月、「1971 炙り醤油ジャパン」という期間限定品がありました。私的にはあれが凄く美味しかった。やっぱり、日本人的にはグルタミン酸が豊富なほうが馴染みがあります。「グラン」シリーズとして「炙り醤油」の復活を望みます。
総括
というわけで、「グラン」はどれも実に美味しいハンバーガーでした。
これはマック・ハンバーガー群に突如として誕生した進化種のようです。マック内新勢力ですが、決して突然変異ではなく、従来品の良さもうまく残しています。
ちなみに、私は一個のハンバーガー・セットだけでは物足りないので、通常、「メインバーガー」に「サブバーガー」を付け足す形にしています。
で、必然的に「グラン クラブハウス」と、従来のハンバーガーを食べ比べてしまう格好になるわけですが、あまりの味の落差に唖然とする。正直、「グラン」シリーズの後に、あの格安バーガーを食べると、エサではないかとまで思ってしまう。やはり、従来はアメリカの舌の基準に合わせすぎたのかもしれませんね。
では、再度の結論。「ハンバーガー屋さんがうまいハンバーガーを出した以上、マクドナルドの業績も必ずアップするだろう」!
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