Martin Fackler NYT記者が「偽善者でレイシスト」との汚名を免れる方法

オピニオン・提言系




2014年末、北朝鮮政府は次のように公式発表した。

「日本軍性奴隷制度の被害者は20万人だが、米軍性奴隷制度の被害者は100万人だ」

現在、米軍の性奴隷だったと証言する朝鮮人女性も、続々と現れている。

私は国際社会とりわけアメリカがどう対応するのか、興味深く見守っている。

むろん、アメリカ人が彼女たちの証言を疑うことは、道徳的に許されない。

「旧日本軍に関する彼女たちの記憶・証言の整合性について、疑ったり、反論したりすること自体、不道徳であり、セカンドレイプにあたる」という基準は、そのままアメリカにも適用されねばならない。

むろん、「われわれと日本軍は違う」などという見苦しい言い訳も、一切通らない。なぜなら、有罪を証明する条件は、「主な客が兵士である売春施設があった」「その施設に“意に反して行為に従事させられた女性”が存在した」という、たった二つで十分だからだ。それで旧日本軍が有罪とされる以上、同じ基準は他国にも適用されねばならない。

「米軍が人選したわけじゃない」とか「兵士はサービスに対して金を支払っていた」という弁明も通らない。なぜなら、(軍の方針から逸脱する個人・グループの例外的事例はあったものの)旧日本軍も基本的にそうだったからである。

というわけで、100万人の米軍性奴隷制度の犯罪性と、米政府の歴史的・法的責任を明らかにして、被害者に対する国家的謝罪と賠償を行い、かつ自国の歴史教科書にもその人道に対する犯罪を記述する運動」を始める時がきた。

もちろん、NYT紙と、その東京支局長マーティン・ファクラーMartin Fackler大先生は、必ずや、この運動の先頭に立ってくれるに違いない。

マーティン・ファクラー氏はこんな素晴らしいことを言っている。

“A good journalist needs a sense of moral outrage”

彼は今までこの“a sense of moral outrage”を日本に対して向けてきた。今度は、この素晴らしい“センス”とやらを、己自身とアメリカに向ける時である。

マーティン・ファクラー氏は、近々、この「100万人米軍性奴隷問題」を大々的にNYTで取り上げ、アメリカ政府と軍を告発するだろう。そして、「米軍性奴隷被害者を救う会」を発足させるだろう。私はそう信じて疑わない。なぜなら彼は“a sense of moral outrage”を持つ偉大なる道徳家であり、そのセンスをもって日本人を裁いてきたからである。よって、彼が2015年中にも実行することを、日本人みんなで見守ろうではないか。そして毎日「いつやるの?」と、彼に尋ねようではないか。

もちろん、賛同者には事欠かない。

たとえば、慰安婦問題に関連して、「日本の歴史検閲に対する抗議声明」なるものに署名した、19名のアメリカ人歴史学者たちだ。名前は以下のとおり。

・Jeremy Adelman, Princeton University

・W. Jelani Cobb, University of Connecticut

・Alexis Dudden, University of Connecticut

・Sabine Fruhstuck, University of California Santa Barbara

・Sheldon Garon, Princeton University

・Carol Gluck, Columbia University

・Mark Healey, University of Connecticut

・Miriam Kingsberg, University of Colorado

・Nikolay Koposov, Georgia Institute of Technology

・Peter Kuznick, American University

・Patrick Manning, University of Pittsburgh

・Devin Pendas, Boston College

・Mark Selden, Cornell University

・Franziska Seraphim, Boston College

・Stefan Tanaka, University of California San Diego

・Julia Adeney Thomas, Notre Dame University

・Jeffrey Wasserstrom, University of California Irvine

・Theodore Jun Yoo, University of Hawaii

マーティン・ファクラー氏は、この19人のまとめ役であるコネチカット大学のアレクシス・ダデンAlexis Dudden教授に、すぐに連絡を取りたまえ。

この19名は、マーティン・ファクラー氏が立ち上げる予定の「米軍性奴隷被害者を救う会」に必ずや賛同し、参加してくれるだろう。私は、この計20名を「良心的アメリカ人」と名づけたいと思う。

韓国・北朝鮮にいる米軍性奴隷被害者の皆さん、喜んでください。

これから、この良心的アメリカ人たちが、米軍性奴隷問題を世界に訴え、アメリカ政府と軍を告発するそうです。皆さんが存命の間に、多額の国家補償を勝ち取ってくれるでしょう。彼らはまた、過去の歴史を直視しない自国の極右政権を非難するそうです。むろん、戦争犯罪者が眠るアーリントン墓地へも行かないし、大統領はじめ政府のメンバーが行くことにも反対するそうです。皆さん、ぜひファクラー&ダデンさんを応援しましょう。

彼らは良心的で、道徳家であり、それゆえに日本人を非難しているので、万が一にも以上のアクションを実行しない可能性は、私にはとても想像できないが、仮に実行しなかった場合、「モラルを掲げて日本人を裁くが、自分には同じモラルを適用しない卑怯者」とのレッテルを貼られても仕方がない。そして、会うたびに、人からこう言われるのだ。

「やあ、こんにちは、“犯罪的偽善者の”ファクラーさん」

「今日はいい天気ですね、“レイシストの”ファクラーさん」

墓場に行くまで。

というわけで、まあ、頑張りたまえ。

2015年05月31日「アゴラ」掲載

(再掲時付記:この人はNYTをやめたみたいですね。まあ、「モラルを掲げて日本人を裁くが、自分たちには同じモラルを適用しない」といわれても仕方がないでしょう。こういう恐ろしさがあるから、私はとても道徳家を気取ることはできませんし、したことありません。それにしても、良心的アメリカ人の皆さんは、何をやっているのだろう? 早く「米軍性奴隷被害者を救う会」を立ち上げたらどうなのか)

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