みなさん、こんにちわ。
10月22日の夜8時以降は、関東地方にとって開票結果と台風情報の「ダブルライブ」状態でしたね。なかなかない機会でした。
翌日は久しぶりに太陽が見れました。台風の去った後の空は澄み切っていて、遠くの富士山がくっきり見えました。透明感ある夕日が見れたのは、何日ぶりでしょうか。
さて、衆議院選挙が終わって、私なりに幾つか感想があります。とくに目新しい内容や斬新な切り口はありませんので、時間が惜しい方はここで離れたほうがよいかと。
さて、私なりの選挙分析を、と思ったのですが、やはりこういうのが得意なジャーナリストが多くて、私程度の考えたことはここ二日間ですべて表に出てますね(笑。
民進党の前原代表の当初の思惑通り、「希望」への全員合流を果たしていれば、政権交代とはいかないまでも、自民党が相当、議席を減らしていたことは間違いない。
さっそく朝日新聞が数字を挙げた分析をしている(赤字筆者)。
共闘、実現していたら… 「63選挙区逆転」の試算 衆院選
2017年10月24日05時00分
出典:http://www.asahi.com/articles/DA3S13194523.html
(前略)「野党分裂型」226選挙区のうち、約8割の183選挙区で与党候補が勝利をおさめた。一方、朝日新聞が各野党候補の得票を単純合算して試算したところ、このうち3割超の63選挙区で勝敗が逆転する結果となり、野党の分散が与党側に有利に働いたことがうかがえる。
「野党分裂型」の226選挙区は全289選挙区の78%を占める。(略)
野党が分散した最大の原因は、民進党の分裂だ。民進の前原誠司代表が衆院選前に小池百合子・東京都知事率いる希望の党への合流を表明。民進で立候補を予定していた人は希望、立憲民主党、無所属に3分裂した。 (略)
そこで、「立憲、希望、共産、社民、野党系無所属による野党共闘」が成功していればという仮定のもと、朝日新聞は独自に、各選挙区でのこれらの候補の得票を単純に合算する試算を行った。その結果、「野党分裂型」226選挙区のうち、63選挙区で勝敗が入れ替わり、与党120勝、野党106勝となった。
上はそれこそ朝日の希望が過ぎていますが、要は希望の党と民進党の完全合流だけでも相当、自民党を追い詰めていたはず。
安倍総理は敗戦責任を取らされて、3選はなかったかもしれません。
つまり、打倒自民はならずとも「打倒安倍政権」なら成った可能性がある。
あっという間に希望→失望→絶望
究極的にいえば、すべては小池百合子氏の個人的なミスなんですね。
とりわけ、9月29日のミスが、「潮目」が変わったポイントだった。
元から選挙のための急造団体なのだから、この期に及んで「政策理念」なんかにこだわらずとも、選挙のテクニカルに徹していればよかった。
ところが、有権者から野合と受け取られるのを嫌って、旧民進の「難民議員」たちを選別した。しかもその際、なんと「排除いたします」と言ってしまった。
記者から問われた際には、「ふふふ・・」と笑った。「ご遠慮願います」ならまだ印象が丸かったろうに、「排除」ではあまりに上から目線で冷酷な印象を与えた。
また、集団的自衛権容認等の政策一致を公認条件とした。この「踏み絵」の結果、左派を中心した民進党議員は捨て身の行動を選択せざるをえなくなった。
こうしてアンチ自民票が割れなければ、上の分析のように、与野党の勢力は相当拮抗し、安倍総理は党内からも退陣を迫られ、政権交代も視野に入っていた可能性がある。
都知事になって、即席で作った団体で都議会を制して、その上、即席で作った団体で国会まで制したとなれば、小池百合子は憲政史上に残る政治家になっていただろう。
しかし、彼女にはちょっとした点(謙虚さ)が欠けていた。
対する安倍総理は、非常に神経を使って、有権者に傲慢な印象を与えることなく、堅実な選挙戦を行い、すらすらと数字を挙げて政策を訴え続けた。
今回はちょっとしたミスで政治家は命取りになるということを垣間見た選挙でした。
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