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なぜ2017年以降、朝鮮半島の戦争リスクが急激に高まるのか?

さて、前回の「アメリカが北朝鮮の処断を決意した理由」と、前々回の「なぜユダヤは北朝鮮を叩き潰そうとしているのか」という記事を一行で要約してみる。

1・アメリカは北朝鮮をなんとしても叩き潰したい。

2・イスラエルは北朝鮮をなんとしても叩き潰したい。

単純な話である。つまり、アメリカとイスラエルの安全保障上の国益が一致しているということ。これで戦争にならなかったら、そっちのほうが不可解なくらいだ。

次期ヒラリー・クリントン“戦争”政権

というわけで、今から約5ヵ月後に発足する予定のヒラリー・クリントン政権は、ちょうどジョージ・W・ブッシュ政権を思わせるか、もしくはそれ以上の「戦争政権」になると私は予想する。とくに現オバマ政権と衝突してきたイスラエル(のネタニヤフ首相)が「これを待っていたぜ!」とばかりに、生き生きと活発に策動し始めるだろう。

ここでブッシュ政権の発足当初を簡単に振り返ってみよう。ブッシュ・ジュニアとアル・ゴアの選挙戦は、米史上もっとも接戦となり、不正投票問題まで取りざたされた末、2001年1月20日、ブッシュが大統領に就任した。そしてその年の9月、NYで同時多発テロが起きる(というより引き起こされる)。ブッシュ大統領はビンラディンをかくまうタリバン政権を打倒するため、アフガンへ侵攻。翌02年1月、大統領は一般教書演説において、「イラク・イラン・北朝鮮」を名指しして、大量破壊兵器を開発保有する「ならず者国家」であり「悪の枢軸」axis of evilと非難。当初の標的をサダム・フセイン政権に定めて、03年3月には最後通牒を突き付け、対イラク戦争を開始した。

戦闘そのものは数ヶ月で終結し、次は北朝鮮を狙いに定めていたが、イラクの占領統治が混乱・泥沼化し始めたため、ネオコンに代わって国務省派が台頭し、対北朝鮮政策も変更された・・・。

ざっと、こんな感じだった。2017年以降、私たちはこのデジャブを経験することになるのではないか。大統領選挙も結構な接戦となって、結果的にヒラリーの存在感を高める。それからしばらくして、何かの出来事――具体的には分からないが何か米国民の戦意を高めるショッキングな事件――が起こり、今度はイランか、北朝鮮が標的になる、というわけだ。

私は先に北朝鮮のような気がしている。というのも、北朝鮮は現在、米本土向けの長距離核ミサイル技術の安定化に注力しているため、タイムリミットが迫っている。当然、米国防総省としては二正面作戦を避け、あくまで各個撃破にしたい。

だから、イランよりも先に北朝鮮から処断しようとするはずである。

戦争は前々から計画されている

対イラク戦争のかなり以前から、ネオコンのシンクタンクPNAC(ピーナック:アメリカ新世紀プロジェクト:Project for the New American Century)が中東での戦争計画を立案していた事実はよく知られている。新保守系“シンクタンク”といっても、メンバーはチェイニー、ラムズフェルド、ウォルフォウィッツ、リチャード・パール、そしてリチャード・アーミテージなど、のちのブッシュ政権の中枢ばかりである。

ちょっと思い出してほしいが、当時、国内的には「周辺事態法」の成立があって、そのすぐ後に9.11、それから「テロ特措法」が成立し、アフガン・イラク攻撃と続いた。その裏にはカスピ海と中東のエネルギー・ソースを掌握するという陰謀が存在していた。

今回も、事態はとっくの昔から水面下で動いている。おそらく、もともと戦争が計画されていて、その流れの中の施策として、2012年末の政権交代と2015年7月の「安全保障関連法案」成立への尽力があったと思われる。この出来事が9.11前の「周辺事態法」成立に相当しているとするなら、戦争が近づいているシグナルと喝破するのは正しい。

「自民党対野党」や「右派対左派」という対立軸

ただし、なぜ日本の左派勢力が独特の嗅覚でリテラシーを発揮しているのかというと、初めから政府を疑ってかかっていることもあるが、本当は彼らの背後に「やられる側」の中国・北朝鮮・ロシアが控えていて、情報と論理を吹き込まれている面も大きいと私は考える。私たちはつい「自民党対野党」とか「右派対左派」という対立軸でものを見がちだが、実際にはどちらの背後にも外国勢力が控えていて、1950年代から国内で代理闘争をやっている。しかも、ややこしいことに、右派の中には中ロ系の操り人形もいる。逆も真なりで、左派の中にも米系の操り人形もいる。残念だが、右を向いても、左を向いても、こういう状態が現実で、精神的に距離を置ける人は少ない。

ただ、結果論で言うと、どちらが正しいと私が思っているかは、このサイトをご覧になる人には分かるはずである。むしろ、私に言わせれば、左派は想像力が足りないくらいである。なぜなら、彼らの懸念よりも、もっと悲惨なことになると予想するからだ。左派は「戦争に巻き込まれる」と言うが、それがどの程度の被害になるかまで予想する人はほとんどいない。

各個撃破の局地戦がより大きな戦争へと拡大する危険性

話を戻すと、対北朝鮮・対イラン戦は、より大きな視点で言えば、本丸のロシアを屈服させる前の露払い(ザコ潰し)だと私は考えている。分かり易くいえば、アメリカは、ラスボスを倒す前に、先に中小反米国家の各個撃破作戦に乗り出したということである。この作戦のキモは、相手に連携させないことだ。だから、イラン核合意とキューバとの先の和解は、北朝鮮を含めた、三カ国の分断策ではないかと、私は睨んでいる。

つまり、イラン核合意の本質はただの時間稼ぎだ。キューバは地政学的に敵陣営に回せないので、懐柔するわけだ。こうして三カ国を連携させない。そして、それぞれへの対応を見れば、最初に北朝鮮と開戦する気であることは明らかだ。

北朝鮮が片付けば、次はイスラエルがイランと開戦し、欧米が支援する形になる。キューバは内側から“民主的”に変革していく。

これらの計画は2017年の新大統領選出を待って動き始めるに違いない。

実は、イラン、北朝鮮、キューバには、国際金融資本系の中央銀行がないという共通点がある。そしてアメリカとイスラエルの背後で暗躍しているのも「彼ら」だ。

しかし、これらの事態が起これば、世界大戦が近いと見なすべきだ。なぜなら、この露払い(ザコ潰し)に、必ず中ロが介入するからだ。理由はもちろんアメリカの疲弊を誘い、目論見を頓挫させるためである。彼らはベトナム戦争のように泥沼化させようと裏で画策するだろう。だから、極東や中東での戦争は、大国の代理戦争になる可能性が高い。

これらの局地戦が2020年代の第三次世界大戦へと繋がっていく危険性は十分にある。その戦端が開かれるのが、2017年以降の朝鮮半島である可能性が高い。

(付記:というわけで、私は北朝鮮内でクーデターが起こり、自壊してくれるのが、朝鮮半島の人々にとっても、日本とアジア全体にとっても、一番いいと思う。しかし、金正恩が権力の座に居座り続けた場合、やはり戦争になるのではないだろうか・・・)

こちらも参考までに。もっと危ない話がたくさん!

By 山田高明 Takaaki Yamada
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