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北朝鮮への攻撃は7月後半以降

出典:OSNet Daily 果たして2017年「夏の戦争」があるのか

みなさん、こんにちは。

私は当初、トランプ政権が中国に与えた「チャンスの期間」ですが、

おそらく、1か月前後の「ショート」か、それとも半年以上1年未満の「ロング」か、どちらかだと考えられる。(略)その間の「ミドル」は、可能性として一番低いです。たとえば、半島周辺に集結させた軍事力を2~3か月も遊ばせておくとか、いったん艦隊を帰還させておいてすぐに呼び戻すとか、そういう無様な運用はあまり想像できません。

5月に対北攻撃の政治的条件と軍事的条件がピタリと揃う訳
私は4月16日の以下の記事で、次のように記しました。 こうして、ロシアは直接戦闘に介入しないが、影で米空母艦隊の情報を提供することで北朝鮮に攻撃させる、というわけです。(略)朝鮮人民軍は、通常ミサイルか、弾道ミサイルか、魚雷か、機...

というふうに推測しました。4月6~7日の米中首脳会談から1か月後というと、5月7日くらいまでは中国にボールがゆだねられているということであり、この間に中国が北朝鮮を説得しなければならない、ということです。

しかしながら、4月27日には、ハリス米太平洋軍司令官公聴会で証言し、

中国による対北圧力が効果を上げているかについては、米中が対北連携で合意した首脳会談から「まだ1か月程度しかたっておらず、判定は早すぎる」と指摘し、習主席に「チャンスを与えるべきだ」とした。(産経新聞2017.4.29)

つまり、「1か月では早すぎる」と、攻撃作戦の司令官自ら発言したわけです。

そういうわけで、米中が設定した猶予期間は、依然としてナゾでした。

私は諦めて、次のように述べました。

まあ、一年や二年という「ロング」はあまり想像できない。やはり「何ヶ月」という単位でしょう。それが数ヶ月なのか、半年なのか・・推測は難しい。現在、安倍さんと閣僚が結構余裕をかましていますから、意外と中国に対して半年くらいの期間は与えられているのかもしれない。

北朝鮮の持つ猶予期間、そして「妥協と破滅」の二つの相反する選択
さて、今回は、前回の記事の続きのようなものです。 トランプ政権は、4月の段階で、中国を通して北朝鮮に対して、「核・ミサイル開発を放棄せよ」という要求を突きつけました。 これは「飲むのか、飲まないのか」という“最後通牒”に等しい。...



猶予期間は100日間だった

さて、つい先日、それについて明確な数字が出てきました(傍線太字筆者)。

北朝鮮対応「100日猶予を」 中国・習主席、米に要求

2017年5月22日03時01分

 北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が4月初旬のトランプ米大統領との会談で、米国が北朝鮮に対して具体的な行動をとるまでの猶予期間として「100日間」を求めていたこと&

北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、中国の習近平国家主席が4月初旬のトランプ米大統領との会談で、米国が北朝鮮に対して具体的な行動をとるまでの猶予期間として「100日間」を求めていたことがわかった。この会談で合意した両国の貿易不均衡是正についての100日計画と並行し、安全保障分野でも同じ期限を設定した格好。(略)

米国や日本の複数の関係筋が明らかにした。会談でトランプ氏は、北朝鮮の対外貿易の約9割を占める中国に経済制裁を強めるよう求めた。その上で、中国が協力しない場合、北朝鮮と取引がある大手金融機関を含む複数の中国企業を制裁対象に加える米政府独自の新たな制裁を検討していると説明したという。(略)習氏から猶予期間を提案。経済分野と同期間の100日間で、中国側が北朝鮮に強く働きかける考えを示したという。

ソースは「米国や日本の複数の関係筋」ということですが、新聞記事がこういう表現を使う場合、必ず複数の情報源に当たって裏づけをとっています。

というわけで、トランプ政権が中国に与えた猶予期間は、私が「可能性として一番低い」と考えた「ミドル」でした(笑)。まあ、米国の判断ではなく、あくまで中国が要請した期間ということでしたが。しかも、中国が協力しない場合は、中国企業もまた制裁対象になるわけですから、習氏側としても必死にならざるをえんでしょう。

米空母がいったん帰還する隙を突かれるのが怖い

4月7日の米中首脳会談から100日後というと、7月16日です。その日で期限切れとなり、進展がない場合は、翌日から軍事行動もありえるという話です。

なるほど、この米中首脳会談から二週間ほど経った頃、在韓米軍が「6月」に韓国在住の「民間アメリカ人」を国外避難させる「実戦的な」訓練を行うと発表しましたが、これで辻褄が合うわけです。この「民間人」対象という点がミソですね。

しかしながら、今現在(5月23日)、米海軍は空母「カール・ビンソン」と、空母「ロナルド・レーガン」の二個艦隊を、朝鮮半島周辺に展開中です。

あと2か月も洋上にいて訓練ばかりやっているのでしょうか?

おそらく、いったん日本などへ帰還するかもしれません。そして、「本番前」に備えて、陸で英気を養う。そして7月後半から8月には、再出撃というわけです。

ただ、空母が丘に上がった時が心配といえば、心配です。ちょうどその頃、金正恩のほうが「戦争は避けられない」と覚悟を決めるかもしれない。すると、可能性は低いですが、在日米軍基地に対する「核ミサイルによる奇襲攻撃」もありえるわけです。

独裁者は自分が死ぬときにはどんなことでもやります。だから独裁者です。可能性は低いですが、常に「最悪」は想定しなければなりません。

福島第一原発事故前も、専門家ほど「日本の原発で重大事故なんか起きるわけがない」と公言していました。北朝鮮問題でもそういう態度を取る人が依然として多い。

ともあれ、まだ少し余裕があるわけですが、7月半ばに期限が切れる頃になると、極東地域は非常に緊迫した状況に入るかもしれません。

それまでに、中国が北朝鮮内のクーデターをうまく扇動して金正恩政権を崩壊させるか、又は金正恩政権が(国際社会をまた騙すつもりにせよ何にせよ)いったん核開発放棄の全面的受け入れを表明するか、何らかのドラスティックな展開がない限り、事態は確実に軍事衝突へと向かっていく可能性が高いです。

(PS:イランの大統領選挙は、フタを開けて見ると、現職のロウハニ大統領が保守強硬派のライシ氏を圧勝する結果でしたね。ただ、いくらロウハニ氏やイラン国民が穏健路線・国際協調路線を取ったところで、この二人(↓)がいるようじゃねえ・・)

アイキャッチ画像および文中画像は、2015年10月2日NHKニュース「ネタニヤフ首相の国連総会演説」から