金正恩は日韓に向けて核兵器を使用する!

North-korea-nodong-Missiles テロ・紛争・戦争・崩壊
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21世紀の初め頃、中東の地下資源を管理下に置きたいアメリカの野望と、危険な仮想敵国であるフセイン政権のイラクを潰したいイスラエルの思惑が一致したとき、信じ難いほど強引な開戦が行われた歴史は、まだ記憶に新しい。これまで述べてきたように今回も両国の国益がかつてないほど完璧に一致しつつある。その上、以下の条件が重なっている。

第一に、北朝鮮を崩壊させた後は、韓国が北を併合して面倒を見る形になるので、アメリカが(イラクのケースのように)占領統治の厄介を引き受ける必要がない。

第二に、戦場(朝鮮半島)のすぐ隣に、同盟国日本と世界最大級の在外米軍基地があり、ほぼ完全な後方支援体制がある。しかも、今は超親米の安倍政権。

第三に、何かと理由をつけて戦費のかなりを日韓に押し付けることが可能。

第四に、G7だけでなく、中ロもメンバーである国連安保理のレベルで対北非難決議が成立している。開戦に際して、国際社会の世論と大義名分に関しては(イラクのケースのように)あまり心配する必要がない。

と、このように、戦争したい側にとって、総じて好条件が揃っている。何よりもイラク戦争の失敗の轍を踏む恐れが少ない点が魅力的に違いない。

しかも、第五に、軍産複合体にしてみれば、イラク戦争から十数年が過ぎ、しかもオバマが国防予算を削減してきたので、そろそろ本格的な戦争がないと、我が身が持たない。

だが、最大の理由は、アメリカにとってもはや自国の安全保障が掛かっていることだろう。一国の政府が国民を飢えさせてまで長距離核ミサイルの開発に取り付かれ、しかもその兵器でワシントンを攻撃する宣伝映像まで制作して公開する・・・もはや米国の目には金正恩政権はかつてない狂犬と映っているはずだ。だから、可及的速やかに第二次朝鮮戦争を使嗾し、北朝鮮を処断することで、リスクを除去する必要性に迫られている。

安倍政権の本当の危険性とは?

よって、近いうちに何らかの方法で朝鮮半島での戦争は引き起こされる。

おそらく、米軍はイラク戦争の失敗に懲りて、今回はエアーシーバトル主体でいくと思われる。しかも、可能な限り、短期決戦にしたい。というのも、次にイスラエルが対イラン戦に取り掛かるため、米軍はバックアップに回る必要があるからだ。

対北戦争計画にはすでにイスラエルの安全保障も関わっているため、仮に2017年の新大統領にトランプが選ばれたとしても、結果は同じと思われる。彼はすぐに戦略学者や高級軍人からレクチャーされ、「アメリカの安全保障のためには速やかに北朝鮮を軍事力で打倒する必要がある」と信じ込むように仕向けられるだろう。

問題はこれが日本にとってあまりにハイリスクなことだ。長距離核ミサイルが未完成のうちは、米本土は攻撃される心配はない。だが、日本や韓国は違う。すでに対日・対韓用の核ミサイルは完成していると考えるのが妥当だ。

つまり、無茶な戦争をやれば、日韓が報復核攻撃されるリスクがあるのだ。韓国は当事者だからまだしも、われわれは本質的に第三者である。

2015年8月、安倍総理は「朝鮮半島領域内では集団的自衛権を行使しないし、自衛隊は派遣しない」という答弁をした。この発言を、半島有事の際に日本が局外中立を選択するものと誤解している人が多い。とんでもない間違いだ。安倍総理は半島有事の時に後方支援や米軍協力はすると言っているのだ。これでは少しも中立にならない。そして、北朝鮮はそれゆえに日本も攻撃する、テロをすると、以前から明言しているのである。

しかも、米・イスラエルが「われわれの対北戦略のために日韓を連携させる必要がある」として、日韓首脳部に猛烈な圧力をかけ、どんどん風向きが変わってきた。

だから、安倍政権に真の危険性があるとすれば、それは米国の命令に忠実に従って、有事の際に韓国の後見人になりかねないことだ。仮に日本が、北朝鮮のミサイルを完璧に迎撃できる技術と、テロ攻撃を完璧に防ぐことのできる治安体制、そして同じ核兵器による報復殲滅能力を持つならば、恐れる必要はないかもしれない。しかし、それが夢物語にすぎない以上、例の「日米韓の連携強化」政策は、自殺行為に等しいのではないだろうか。

ファースト・ストライク(first strike)で失敗する

というわけで、私は次のような展開になるのではないかと、密かに恐れている。

アメリカの軍事作戦は自国(とイスラエル)の安全を優先した身勝手なものだ。最初の空爆で、北朝鮮の核関連施設と長距離ミサイル関連施設を破壊し、先んず米本土への脅威を除去するつもりだ。当然、サダム・フセインに対する時のように、ステルス爆撃機等による先制攻撃によって、金正恩と側近を排除しようとするだろう。

しかし、最初の一撃で仕留め損なったら、どうなるのか。実は、私はこのことを心配している。100%の確率で仕留められる保証など、どこにもないのだ。現に、米軍は、対イラク戦の時も、サダム・フセインを取り逃がしている。以後、大量破壊兵器を持たないフセインはトンズラするだけだったが、金正恩はどうするだろうか。彼は怒り狂って大量破壊兵器の使用を命じるだろう。むろん、日韓に向けて。

「ヒロシマ、ナガサキ、そしてカナガワ」より

実のところ、ファースト・ストライクで「斬首作戦」とやらが成功するなら、是非ともやってほしいくらいだ。しかし、ワルほど悪運が強い。金正恩はまんまと空爆をかいくぐる。そして凄まじく激怒し、「自分が殺される時にはできるだけ大勢の敵を道連れにしてやろう」と思考するだろう。「同じ民族相手に核攻撃しない」は普通の人間の思考であって、この男はそんなふうに考えはしない。容赦なく韓国に向けて撃つ。そして米本土に届かないならば、せめて届くところにあるアメリカ人を殺してやろうと考えるかもしれない。

厚木基地 神奈川県庁サイトより

厚木基地 神奈川県庁サイトより

すなわち、神奈川県上空の、あるポイントで核弾頭を起爆させれば、厚木基地・キャンプ座間・横須賀ベースの「アメリカ野郎に一矢報いることができる」というわけだ。だから、その時、私は現状のミサイル防衛システムが核ミサイルを迎撃してくれることを心から祈っている。

PAC3だけでも、今のうちからもっと増やしておいたほうがいいのではないか。





*こっちは超自然情報面から見た記事⇒「デイムス少佐が感じ取ったのは金正恩の“狂気”だった」

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