2017年11月5日、トランプ大統領夫妻が「エアフォース・ワン」で来日しました。
そして約10日間かけてアジア歴訪を終え、最終地のフィリピンから帰国の途につきました。韓国にはもともと行きたくなかったのに懇願されたから立ち寄った、という話もあります。つまり、韓国はつけたしであると。実際に在韓中のトランプは不機嫌でしたし、ウォールストリート・ジャーナルは「信頼できない友人」と評しました。
下のコピペを偶然見かけました。出来がいいので引用させてもらいます(赤字筆者)。
◆7日
在韓米軍基地の将兵の慰問のために米軍基地入りしたトランプ。しかし、青瓦台で出迎え予定だった文が米軍基地内にサプライズ登場。
トランプの姿を韓国大統領府の広報が動画で撮影しSNSでライブ中継。米国側から警告を受け6分で制止される。
米軍将兵とトランプが同席する昼食会にも勝手についてくる文。しかし、隣席はトランプが拒否。
トランプ大統領演説を文が邪魔する。文は大統領専用車両同乗を断られる。
文が青瓦台で待たなかったせいで米軍基地出発が1時間遅れ、式典・夕食会全て予定より1時間遅らせて日程をこなすと宣言。
青瓦台周辺で大規模反米デモを許可。
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チンドン屋でトランプをお迎え。
米韓首脳会議わずか10分で終了。
韓国政府と韓国メディアが困惑。韓国KBS、予定変更で再放送番組「私の故郷」放送。
文がトランプに握手を求めるも無視される。
首脳会談で文は「日程を調整してでもDMZ(非武装地帯)を訪問するのがよい。私も同行する」とサプライズ提案。
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2時間の予定だった晩餐会も50分で終了。
独島エビなどの粗末な餌が並び、眼前にはK-POP。
予定になかった慰安婦が同席し、トランプは抱き付かれ写真を撮られる。
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23:45頃、反米デモ隊がトランプの宿泊するホテルで暴動を起こし、「トランプは韓国から去れ!」という怒号が続く。
警察の警戒が緩むと女性2人がホテルの正面玄関の中まで乱入する。警察により取り押さえられたが、「トランプは平和協定を締結せよ」叫ぶ。
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◆8日
DMZ(非武装地帯)で早朝からトランプを待つ文。しかし、トランプは天候を理由にトンボ帰り。
文をDMZに置き去りにしたまま韓国の国会で35分間演説。その内容は文の政策方針と真逆の北朝鮮批判が24分。入退場含めて22回の拍手。
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トランプ訪中へ
以上が厳密に事実か否かは私としても保障できません。
しかし、反米デモや、文が握手を求めても無視されたこと、「独島エビ」「元慰安婦」といった日本への当てつけについては、どのニュースも報じていました。
米韓の問題、しかも韓国の安全保障のかかった大切な首脳会談の場で、わざわざ日本への嫌がらせをやるわけですからね、どこまで性根が腐っているのかと。
しかも、その元慰安婦が反米デモに参加していたというオマケつき。これでは賓客のトランプ大統領に対するツラ当てにもなります。
しかしながら、このように見下げ果てた韓国の姿とは裏腹に、アジア歴訪においてもっとも重要なメッセージは、実は、韓国の国会から発せられたというのが私の見解です。
「11・8演説」は歴史に残ることを意識したものだった
11月8日、トランプ大統領が韓国の国会で演説しました。
私は翌日11月9日の朝すぐ、読売新聞に掲載された全文を読みました。そして、「これこそ、これまでのトランプの対北メッセージの集大成だ」と感じました。
演説の映像と全文は以下のNHKサイトに掲載されています。
【トランプ大統領 北朝鮮に警告 韓国国会演説の動画と全文(日英)掲載】
一言でいうなら、非常に格調の高い演説文です。
人類的な視野と深い教養に裏打ちされており、韓国に対する配慮も十分に行われています。もちろん、トランプの指示を受けたスピーチライターが記しているわけですが、それでもトランプが過去に述べてきたことをうまく織り込んで発展させています。
「この演説は後世の歴史家の検証を意識しているな」と感じました。
だから、歴史的な演説に練り上げたわけです。すると、「トランプは歴訪の中で当初、韓国を飛ばすつもりだった」というマイケル・グリーンの言葉は疑わしい。
なぜならこの演説こそアジア歴訪の中でも白眉だからです。
かつての朝鮮戦争の惨禍とそこから立ち直った韓国をアピールする
実際に読んでみましょう。
(前略)1953年に休戦協定が調印されるまでに、朝鮮戦争でアメリカ人3万6000人以上が死亡、10万人以上が重傷を負いました。彼らは英雄であり、われわれは彼らの栄誉を称えます。われわれはまた、貴国の国民が自由のために払った甚大な犠牲に敬意を表し、それを記憶します。韓国はあの陰惨な戦争で数十万人の勇敢な兵士と、無数の罪のない民間人を失いました。この偉大な街、ソウルの大半ががれきと化しました。(略)
しかし、この直後、トランプは「この半島の南半分で奇跡が起きた」として、韓国の繁栄について長々と賞賛し始めます。
たとえば、韓国経済が爆発的に成長したこと、1988年に自由選挙を実現し、五輪開催を行ったこと、文化面やゴルフなどで世界最高レベルにあること、等など。
この辺はリップサービスもありますが、北朝鮮の独裁体制告発の伏線でもあります。
トランプはすぐに、韓国とはまったく対照的な北朝鮮の状況を訴えます。
韓国の奇跡は1953年に自由国家の軍隊が前進したまさにその距離、北へ24マイル(38.4キロ)まで広がっています。そこで奇跡は終わります。すべてがそこで終わります。完全停止です。繁栄は終わり、悲しいことに北朝鮮の監獄国家が始まります。
いかに北朝鮮の独裁体制が非道かつ異様かを訴える
水道設備のない家で暮らす家族もあり、電気が来ている家は全体の半数以下です。親は息子や娘を強制労働から免除してもらうために教師に賄賂を贈ります。1990年代には、100万人以上の北朝鮮人が飢餓で死亡しており、さらに多くの人が今日も飢えで死に続けています。
5歳以下の子どものうち30%近くが栄養不良による発育不全に苦しんでいます。にもかかわらず、2012年と2013年に、現政権は国民の生活水準の改善に充てるはずの予算の半分近くに当たる推定2億ドルを投じて、独裁者を賛美するための記念碑や塔、像をさらに多く建設しました。
独裁体制の非道ぶりをアピールするのに、上ほど分かりやすい例えはありません。
たくさんの北朝鮮の国民が飢えに苦しんでいるということは、トランプ大統領がこれまでも国連での演説やツイッターで触れてきたことです。
北朝鮮経済のわずかな収益の残りは、ゆがんだ政権への忠誠心の評価にしたがって配分されます。国民を平等な市民として評価するのとはほど遠く、この冷酷な独裁政権は、国への忠誠心を測る最も独断的な指標に基づいて彼らを測りにかけ、採点し、ランク付けをします。忠誠心に最も高い評点をもらった人たちは首都の街に住むことができます。最も低い点だった人たちは飢えます。1人の市民のささいな違反行為、例えば、捨てられた新聞に印刷された君主の写真を誤って汚すといった行為により、その人の家族全員が数十年にわたり社会的信用の格下げを被ることもあり得るのです。
推定10万人の北朝鮮人が収容所に入れられ、強制労働をさせられ、常に、拷問、飢え、レイプ、殺人に耐えています。(略)
脱北をしたある人はこう言っています。「今、考えてみると、自分は人間ではなかった。動物に近かった。北朝鮮を出て初めて、人生とはどういうものかを知った」と。
飢餓に続いて、今度は異常な政治体制の告発です。
北朝鮮の(政治犯)強制収容所がアウシュビッツ顔負けであることは、脱北者の証言などでも明らかです。日本では前々から承知のことですが、今では欧米メディアもどんどん取り上げるようになり、あちらでも既知のことになりつつあります。
このように、北朝鮮の現体制(ローグレジーム=ならず者政権)がいかに自国民に非道な仕打ちをしているかを訴えています。世界の誰が聞いても、統治者としての正当性に疑問を抱かざるをえないでしょう。それは裏を返せば「体制打倒の正当性」でもある。
北と南の両者を対比して一方の異常さを際立たせる
それは1つの民族の、2つの朝鮮の物語です。一方の朝鮮では、人々が自分の人生や自分の国をコントロールし、自由と正義、そして文明と驚くべき成功の未来を選びました。そして、もう一方の朝鮮では、指導者たちが独裁、ファシズム、抑圧を掲げて、国民を監禁しています。実験の結果は出ており、完全に決定的な結果です。
1950年に朝鮮戦争が始まったとき、南北朝鮮の国民1人当たりの国内総生産(GDP)はほぼ同じでした。しかし、1990年代には、韓国の富は北朝鮮をはるかにしのぐ10倍以上になりました。そして、今日では、韓国経済は40倍以上の規模です。少し前に同じ所から出発したのが、今では韓国が40倍も大きくなったのです。(略)
北朝鮮の独裁政権がもたらした悲惨な現状を考えれば、政権が国民にこの残酷な対比を理解させないためにますます苦し紛れの策を取らざるを得なくなっているのは驚きに値しません。
政権は何よりも真実を恐れるため、外の世界との接触を実質的にすべて禁じています。今日の私の演説だけでなく、韓国の日常生活のごく普通の事柄さえも、北朝鮮の人々には禁じられた知識です。(略)
北朝鮮はカルトに支配された国です。この軍事カルトの中心にあるのは、指導者は征服された朝鮮半島と奴隷化された朝鮮人民を親のような保護者として支配する運命にあるという錯乱した確信です。
まったく別の民族の国を対比した場合、両国の著しい違いの原因を、民族の違いそのものに求めることができます。差異を強調する手法として効果的ではありません。
しかし、こんなふうに同じ民族の二つの国を対比すれば、両者の国情の違いを民族性に帰すことはできません。では何に帰すかというと、当然、政治体制の違いになります。
演説では、韓国は「良いほう」つまり「自由と民主主義」の側に位置づけられています。それゆえ大きな成功と繁栄を手にしたのだと。反対に、北朝鮮は「独裁・ファシズム・軍事カルト・抑圧」などの形容が使われた「悪いほう」の見本という扱いです。
繰り返しますが、同じ民族の両国を対比すればするほど、浮かび上がるのは政治体制の違いです。当然、「良いほう」の見本とされた韓国人の優越感はくすぐられますが、トランプは暗にその韓国を導いたアメリカの統治の正当性をもアピールしています。
このように対比すれば、北朝鮮の現体制がますます失敗作であり、統治する道徳的資格がないというふうに、全世界に印象付けることができます。
北朝鮮がいかに約束を破り、またアメリカが煮え湯を飲まされてきたか?
いわゆる休戦協定以降も、北朝鮮はアメリカ人および韓国人に対して何百回も攻撃を加えてきました。(略)
北朝鮮政府は、アメリカとその同盟国に対するあらゆる保証、同意、約束を無視して、核および弾道ミサイルの開発計画を推し進めてきました。あのすべての約束を破ったのです。1994年には、プルトニウム計画の凍結を約束し、取り決めの恩恵を受けておきながら、即座に違法な核活動を継続しました。
2005年には、長年の外交努力の末に、独裁政権は最終的に核開発計画を放棄し、核拡散防止条約に復帰することに同意しました。しかし、実行はしませんでした。もっと悪いことには、放棄すると言っていたまさにその兵器の実験を行ったのです。
2009年、アメリカはそれでも交渉のチャンスを与え、北朝鮮に対し寛容な関与政策を示しました。北朝鮮政府は韓国の海軍の船を沈め、韓国の兵士46人の命を奪うことでこれに応えました。今日に至るまで、北朝鮮は日本の主権領土やほかの近隣国の上空を越えるミサイルを発射し、核爆発装置の実験を行い、アメリカ自体を脅かすICBMを開発しています。
このように、北朝鮮がこれまでいかに約束を破り、国際社会を騙してきたか、又アメリカがどれほど忍耐してきたかを、とうとうと訴えています。
アメリカは攻撃を受けても、なおも北朝鮮にチャンスを与えてきたのだと。被害者でありながら加害者に対して寛容の精神を発揮してきたのだと。
しかし北朝鮮はアメリカの慈悲深い対応を足蹴にして、ついにアメリカとその同盟国を核やミサイルで脅すようになってしまった、というわけです。
アメリカは戦いたくないが、やむにやまれず戦うのだ・・
ここまでアピールした上で、トランプは「今の政権は、過去のアメリカの政権とはまったく異なる」と述べ、戦いに立ち上がる決意を表明します。
アメリカの兵士はナチス主義、帝国主義、共産主義、そしてテロとの戦いに命をささげてきました。
アメリカは紛争や対決を望んではいません。しかし、そこから逃げもしません。歴史を振り返ると、愚かにもアメリカの決意を試そうとして排除された体制は数多くあります。
合衆国の力や決意に疑いを持つ者はわれわれの過去を見れば、もはや疑わなくなるでしょう。われわれはアメリカもしくはその同盟国への脅迫や攻撃を決して許しません。アメリカの都市が破壊の脅威にさらされることを許しません。われわれはおびえたりはしません。そして、歴史上最悪の残虐行為を、われわれが命をかけて守ったここ、この大地で繰り返させはしません。(略)
言い訳の時代は終わりました。今は力を示す時です。平和を欲するなら、常に断固とした姿勢を示さなくてはなりません。核による破壊の脅威をちらつかせるならず者政権の脅迫を世界は許すことはできません。
そして、悪に対して立ち上がるアメリカに対して、国際社会も一致結束して協力するよう呼びかけます。しかも、それは責任であり義務なのだと。
すべての責任ある国は力を合わせて北朝鮮の野蛮な政権を孤立させ、いかなる形であれそれを拒絶しなくてはなりません。支援したり、供給したり、受け入れたりしてはなりません。われわれは中国とロシアを含むすべての国に対し、国連安全保障理事会の決議を全面的に履行し、外交関係を縮小し、貿易および技術協力の関係をすべて断ち切るよう呼びかけます。
この危険にともに立ち向かうことはわれわれの責任であり、義務です。なぜなら、長く待てば待つほど、危険は大きくなり、選択肢は少なくなるからです。(略)
北朝鮮の金正恩政権への最後通牒
私がこの半島に来たもう1つの目的は、北朝鮮の独裁体制の指導者に直接、メッセージを伝えることです。あなたが手に入れようとしている兵器はあなたの安全を守ってはくれません。それらはあなたの政権を重大な危険に陥れます。(略)
北朝鮮はあなたの祖父が思い描いた楽園ではありません。誰も経験するいわれのない地獄です。しかし、あなたが神と人類に対して犯したあらゆる罪にもかかわらず、あなたから申し出る用意があるなら、われわれははるかによい将来へ向けての道を提案しましょう。それは、あなたの好戦的な挑発の終わり、弾道ミサイルの開発の停止、そして完全かつ検証可能な全面的非核化から始まります。(略)
われわれが北朝鮮のこの明るい道について話し合う用意をするのは、北朝鮮の指導者たちが脅しをやめ、核計画を廃棄する場合に限られます。
翻訳すると、トランプは「おまえとは話し合いをしない」と言っているわけです。
私は何度も述べてきましたが、これは金正恩にとって政治的に不可能です。北朝鮮の肩を持つわけではないが、そもそもこういうのは「外交」とは言わない。
ハルノートと同じ、相手への一方的な要求です。
しかし、北朝鮮に対して最後のチャンスを与えてやっていると世界に印象付けることはできます。そのチャンスを蹴ったら、当然、結果責任は北朝鮮にあるというわけです。
北朝鮮の邪悪な政権はたった1つだけ正しいことを言っています。確かに、朝鮮の人たちには輝かしい運命があります。しかし、その運命がどのようなものかについては完全に間違っています。朝鮮の人たちの運命は圧制による束縛に苦しむことではなく、自由の栄光のもとでの繁栄です。(略)
われわれは、遠くない将来に、北にいるあなた方のすべての兄弟姉妹が神の意図する人生の喜びを最大限に享受できることを願います。
あなた方の共和国はあらゆる可能性をわれわれに示しています。わずか数十年の間に、韓国国民の勤勉さと勇気と才能のみで、あなた方は戦争で荒廃した国を富と豊かな文化、深い精神性に満ちた国に変えました。あなた方はすべての家族が繁栄できる家、すべての子どもが輝き、幸せになることができるわが家を作りました。(略)
われわれはともに、自由な朝鮮、安全な半島、そして家族が再会できることを強く願います。北と南をつなぐハイウェイ、親族どうしの抱擁、そしてこの核の悪夢に取って代わる美しい平和の約束を夢見ています。
その日が来るまで、われわれは強い態度で警戒体勢を取ります。われわれの目は北へ注がれ、われわれの心は朝鮮のすべての人が自由に生きられる日を祈っています。
ありがとうございました。皆さまに神のご加護がありますように。朝鮮の人々に神のご加護を。ありがとうございました。ありがとう。
韓国が本当に「深い精神性に満ちた国」かどうかはともかく、上の言葉は「北朝鮮の邪悪な政権を倒す」と言っているのと同じことです。
トランプは「自由」という言葉を繰り返し使っていますが、朝鮮人が自由になるということは、要するに人々を抑圧する独裁政権が滅ぶということです。
話し合う用意があると言ったその直後に「おまえを殺す」と言っているわけです。
トランプ演説はアメリカから北朝鮮への最後通牒である
いかがでしょうか。
「11・8演説」は「アメリカの対北朝鮮戦争の正当性」を全世界にアピールすることを狙って、非常によく考えられた構成になっています。
相手が疑いようのない「絶対悪」であること。
アメリカはこれまでそんな相手にもチャンスを与え、ひたすら忍耐してきたこと。
一方的に約束を破り、攻撃を仕掛けてきたのは、常に相手側であること。
アメリカはその「被害者」であること。
しかし、事ここに至っては、座視できないこと、等など。
アメリカの対北戦争の正当性にいかなる疑問も差し挟む余地がないほど、上手な論理の流れになっています。相手が「自国民を苦しめ、他国を脅す道徳的な犯罪者である」という点は、戦争する上で「最強の大義名分」になります。
今回の演説は、どちらが正義で、どちらが悪かを、世界に知らしめたわけです。
まあ、役者としては、アメリカのほうがはるかに上だということ。
逆にいえば、これくらいガッチリ論理を固めておかないと、国際社会に対して核兵器使用を正当化するのは難しいというわけです。ただの軍事制裁ならここまでやらない。
今回のトランプ大統領の東アジア歴訪は次のようにまとめることができると思います。
- 北朝鮮有事に際して、日本とは強力な同盟関係と支援を再確認した。
- 中国とは「戦時中および戦後処理」についての最終確認を行った。
- 韓国(の文政権)とは顔を合わせただけ。むしろ、韓国の国会を借りて、世界に対して今度の戦争の正当性を訴えつつ、北朝鮮への実質最後通牒をやった。
というわけで、何度も同じことを言って恐縮ですが、「クーデターが起きて金政権が倒れない限り、間違いなく戦争になる」というのが私の一貫した見方です。
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